モデラーな日々 とれいんスタッフブログ

月刊とれいんスタッフの,模型と格闘していたりしていなかったりする日々をお送りします.

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東京王子の飛鳥山といえば“桜”.そのことはここでも記したことがある.平成21/2009年4月30日というから,このスタッフブログがスタートしてまだ間がない頃…4年前ということになる.
 つい先日,用事があって久し振りに王子の駅に降りたったら,飛鳥山公園の山裾と線路の間の小路に,なにやら大勢の人が.なにごとかと思って近付いてみたら,皆さんのお目当ては咲き乱れる紫陽花であるようだった.
 4年前にはもちろん,その後もまったく気づくことなく過ごしてきたこの紫陽花.東京都北区のウェブサイトによれば(“飛鳥の小径”は,トップ頁から“観光スポット”の名称検索で呼び出すことができる),王子駅から線路沿いに上中里駅まで続く散歩道であり,数多くの種類の紫陽花があるのだそうだ.
  それでいつごろから存在しているのか,いろいろ調べてみても,よくわからない.ただ,ここ5年や10年の出来事ではなさそうで,少なくとも昭和20年代に は……というお話も聞こえてきた.徳川吉宗にまで遡ることはないだろうけれど,少なくとも半世紀以上も続く紫陽花の見どころなのだとすれば,それもガイド に書き添えて自慢してみてもよさそうなのに,なんとも控えめな北区のみなさん,と思ったことである.

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王子駅のホームから飛鳥山をのぞむ.東北本線625MのE231系の向こうに紫陽花の花が見える.

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上中里方の跨線橋から見下ろした“飛鳥の小径”と紫陽花,そして脇を行くのは東北本線3071列車.画面左奥には東京スカイツリーも見える.

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同じ跨線橋から赤羽方をのぞむ.やってきたのは湘南新宿ライン1050Y列車.画面右奥の高い建物は“北とぴあ”.この展望台からの眺めは4年前のブログでも紹介した.

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もうすっかりおなじみとなった,慶應義塾大学鉄道研究会のOB会である鉄研三田会のメンバーによる写真展.その第22回が東京・四谷の日本写真会館5階“ポートレートギャラリー”で始まった.
 前回は昨年6月21日からの1週間だったから,ちょうど1年が経過したわけである.
 今年は昭和30/1955年卒業の三竿喜正さんから平成19/2007年卒業の佐竹雅之さんまで47点の作品が集まった.
 内容的には,いつもながら古今東西あらゆる場所のあらゆる車種による,バラエティ豊かな作品の大集合体であり,特筆すべきは,ベテランといえども“懐かしのメロディ”とは限らず,むしろ遠隔地での新冊立が決して低くないということ.

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会場に入ってすぐ左手,最初の作品は山下節夫さんによる昭和25/1950年の広島電鉄市内線.原爆の記憶も生々しい時代の原爆ドームと150形2軸単車の走行風景だった.

山下さんに続いてしばらくは蒸気機関車を中心とする懐かしの情景が並ぶ.
 次のセクションのトップは平成13/2001年に撮影撮影された“SLばんえつ物語”の雪景色なのだが,これの撮影者が昭和31/1956年卒業の文蔵正弘さんだというから,ちょっと驚き.

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第2セクション.トップは“SLばんえつ物語”.ここから第3セクションにかけては,近年の国内情景が続く.地下へ潜った渋谷駅の面影を追った作品が複数見られるのは,この会ならではといえようか.

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第4セクションは諸外国の鉄道風景.アジア,欧州,米国はもちろんのことメンバーの足は南米にまで達している.

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最終セクションは,丸の内駅舎の復原が完成したのを記念した,東京駅特集.老若のメンバーが古今の写真を持ちよって構成.この部分の写真は先の47点には含まれていない.

仲間と語りあいながら,あるいは,要所に置かれたソファに腰を落ち着けて,じっくりと楽しむことができる写真展.ことしも,もちろんお薦めである.
 会期は6月26日まで(最終日は14時まで.それ以外は10時から18時)である.

※会場内の写真は前もって許可をいただいて撮影したものです.

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【今月のオススメ記事】
東京スカイツリーは完成後1年を経過しても町の話題の中心のひとつですが,東武鉄道そのものにも,興味を引く出来事が続いています.
 その一つが,野田線用としては本当に久し振りの新型車投入となる60000系のデビューでしょう.50000系ファミリーの系譜を引くとはいうものの,外観も内容も,大きく変化しているこの電車の全てを,デビュー直前に徹底取材しました.
  東武電車として初めて東京の都心を貫通して山手線の西側に姿を見せたのが,地下鉄日比谷線直通用の2000系電車でした.洗練された前面スタイルなどを好 むファンも少なくなかったのですが,新性能化や冷房化の波に押されて引退したのは20年前のことでした.その区切りで,山賀一俊さんが入念な形態分類を纏 めてくださいました.ということで,今月は,さながら東武鉄道の小特集となっています.
 欧州型に新連載が始まります.“N GAUGE EURO REMIX”と題するこの連載は,欧州各国の車輛をNゲージで紹介していこう,という趣向です.綴ってくださるのは橋本孔明さん.第1回はスイス連邦鉄道 (スイス国鉄)の特急用客車EW4と2階建特急用客車IC2000です.
 Products Data fileは,マイクロエース製のNゲージ183系“わかしお・あやめ”です.
 また,肥薩おれんじ鉄道の“おれんじ食堂”を,早くも製作したモデラーの作品をご紹介します.“部内向け”とありますが,さてその真相は.

【目次】
MODELERS FILE-------------------------------------
6 MODELERS FILE 東武鉄道60000系電車
     野田線に投入される最新モードの通勤車
               まとめ:前里 孝 協力:東武鉄道
18 MODELERS FILE 写真とイラストで辿る 東武2000系の面影
      構成・解説・イラスト:山賀 一俊 写真提供:林 智春
36 MODELERS FILE FRAGMENT 京浜急行電鉄 新1000形
     −新1000形初の6輛編成が登場した11・12次車(その2)−
                         高見 一樹
新連載--------------------------------------------
32 N GAUGE EURO REMIX
     第1回 スイス連邦鉄道 EW4・IC2000 製作:橋本 孔明
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3 東武鉄道野田線 新造車 60000系 デビュー!    写真:前里 孝
4 Products Data file
    マイクロエース製 JR東日本183系 わかしお/あやめ(N)
38 2挺パンタに惹かれて…上田電鉄1000系
    東急時代にはなかった新たな魅力“武骨さ”を模型に追加してみる
                          小竹 純
42 模型の故郷を訪ねて 〜まだ春浅い信濃路へ〜
    上田電鉄とさようなら169系の旅 /木村則之・小竹 純・中込 晃治
44 紙成模型塾 第32講 紀州鉄道キハ600形(後編)
    今夏のJAMの課題は“バス窓の私鉄気動車”    講師:大西 淳治
58 輝く湘南シルバー U-TRAINS E233系キットを組む
         製作:武本 典幸 /解説:足立 繁和/協力:U-TRAINS
62 肥薩おれんじ鉄道“おれんじ食堂”製作記
    実物と同時製作した部内向けモデル
      製作:三橋 寿正/取材:足立 繁和/協力:ドーンデザイン研究所
74 関N 第14回関西Nゲージ合同運転会 part2
           取材:西原 功/撮影:松本 まさとし
78 私の震災復旧模型たち
    被災した車輛とストラクチャーを再生する(2)   森澤 謙一
82 Nゲージで綴る昭和の名列車
    第38回 伊豆急行の車輛たち(その1)      大島 仁知
86 第52回 静岡ホビーショーから
    模型メーカー各社の新アイテムをチェック
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48 オンリー・ワンの115系をキットから 第9回 /牛久保 孝一
    メーカー自身が薦める製作マニュアルで完成確実!
52 国鉄時代の私有コンテナ /吉岡 心平
    第25回 UT1形タンクコンテナの解説(16)
56 線路は続くよいつまでも /信沢 あつし
    第35回 遠山郷 和田宿の現役トロッコ
    秘境に息づくナローの車輛 その2
68 モデリング・リサーチ・センター /P.S
    第19回 ラッカーパテ
68 Coffee Cup /前里 孝
    25年前の“東”ベルリン訪問
70 模鐵技師 第2章 ED19の自作 /須藤 領一
    その25:吊りリンクの組込
91 新車登場
112 輝け!日本の運転会
114 E.NUKINAのB級コレクター道 /貫名 英一
   第24回:コレクションの保管
115 伝言板
140 いちぶんのいち情報室
146 BOOKS
147 甲種・特大 運行計画
148 各種募集のご案内
149 G線上のマリア 第36回:危ない美女 /荻野目かおる
 モデラーな日々 とれいん出張所
150 新車登場INDEX
152 読者プレゼント・とれいんスケール呼称早見表
153 Combo Caboose・掲載広告索引

2013年6月21日(金)発売  定価:本体1,429円+税

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J52

■第52号の主な内容(登場順)
マイニンゲン
 蒸気機関車工場フェスティバル
庄野鉄司作品集21
 C51との邂逅
美しき九州のD50とD60
東京近郊の蒸機たち
北海道 昭和50/1975年 春
ドイツの保存蒸気機関車
名古屋鉄道の蒸機
雪に埋もれた車輛 尾小屋鉄道

とれいん8月増刊
定価:3,300円(本体3,000円)
A4判横綴じ84ページ(内カラー16ページ)

2013年6月21日(金)発売 


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東武鉄道グループでは,昨年春の東京スカイツリー完成以降,さまざまなアイデアによる多くのイベントを催してきた.東武鉄道でも6050系を大幅改装して展望電車634型“スカイツリートレイン”を製作したり,8000系の原形顔保持車を先頭車に持つ8111の編成を旧塗装に戻し,こともあろうに東武博物館の所有として,我が国初の博物館所有動態保存電車を実現させるなど,大きな話題を振り撒いてきた.
 そして今回は,本当に久し振りとなる,野田線への新型新造車投入である.

そんな,画期的な存在である60000系電車のデビューを記念して開催されたのがこのイベント.6月9日の日曜日に実施された.
 東武大宮駅と東武船橋駅の両方から,車両基地のある七光台(ななこうだい)まで新型車60000系に乗って旅をするというツアーが組まれたのだった.と,いうことは,この日が60000形にとっての初営業日ということにもなったわけである.
 ツアー募集は5月8日に発表,10日から応募受け付けが始まったが,あっという間に600名もの定員が埋まってしまったというから,世間からの注目度をうかがい知ることができよう.

そして当日.いかにも暑くなりそうな空を眺めながら大宮へ.指定された時刻より,随分早かったつもりなのに,コンコースはもう参加者たちで満ち溢れていた.ますます暑い.

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受け付け開始を待つ間には,野田線では新顔の10030系も姿を見せた.

そして9時22分,定刻に発車した特別列車は,順調に七光台を目指す.先頭車の“かぶりつき”窓は既に定員オーバー状態.しかたないので沿線に目を移すと,こちらは,いかにも“普通の沿線の人たち”で溢れかえっている.

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先頭車の特等スペースはご覧の通り.僕が入り込む余地は,全く存在していなかった.

あっという間に到着した七光台…と思ったら,列車はそのまま野田市へ向かう.行違い列車あって,そのまま車庫線に入ることができず,引上げ転線を兼ねての野田市行きとのこと.で,折り返して,今度は晴れて入庫線へ.もちろん“初乗り”区間である.

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左が,僕が乗ってきた大宮からの第1編成,右は,船橋から到着する第2編成.記念ヘッドサインは,両編成でデザインが違うという凝りよう.なお,このサインは一般営業運転開始後,しばらくの間は貼付して運転するという.

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このイベントの目玉のひとつ,60000系2編成と野田線用10300系,8000系トップナンバー,8111編成の5本並び撮影会.画面右端は特別参加のマルタイとバラストスイーパー.8000系ではこのあと,さまざまな行先や列車種別が表示されて参加者は大喜び.

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そ して花上嘉成さんと史絵.さんによるトークショー.“むかし,この車庫の周囲では野草とか,たらの芽なんかが採り放題で昼ご飯に……”“花上さん,電車の 話を!”などというやり取りもあって,観客は大爆笑.でも,これも野田線の歴史を振り返るのに,大切なエピソードなのである.

ということで,気がつけば終了の14時がもう間近.ツアー形式の車庫公開というのは初めて参加したけれど,今回のように進行がきっちりしていれば,なかなかいいことではないか,というのが感想.
 これが切っ掛けとなって,東武鉄道では3番目(かな?)の定例現場公開イベントとなるかもしれないと思ったことである.

なお,本誌では今月21日発売の7月号で60000系を徹底取材したMODELERS FILEを掲載します.ご期待ください.

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