飯能方面へ出かける用事ができた.せっかくのチャンスだからということで,西武秩父線の様子を久し振りに観察してみようと,用事を終えてから寄り道してみた.けれど,2月の日暮れはまだまだ早く,思うような情景を捉えることはできなかった.
そんな中,太陽が山陰に姿を消す寸前,たまたまやってきた“RedArrowClassic”の煌き輝く姿を,杉の山腹に捉まえることができたのは,ちょっとした成果だったといえようか.
西吾野駅から1キロほど南(飯能方面)へ行った国道沿いから見上げた西武秩父線の線路.なにしろ急に思い立っての訪問だから,なんの下調べもなしだったが,やってきたのは“RedArrowClassic”編成だった.
深い緑にクリームと赤帯の車体が映えて……と思っていたのだけれど,よく見ると,杉の木立の多くは,緑でなくて茶色.杉の花が,実に満開状態なのだった.俳句の春の季語といえば風流だが,ここ数十年は“花粉症”の現況として忌み嫌われる,可哀想な存在.
改めて観察してみたら,周囲にみえる杉の樹の半分近くが茶色.うむ…….こういう文章を読んでいるだけで鼻がむず痒く,目がしょぼしょぼしはじめる人もおられるかもしれない,いや,そうではなくて,僕自身も,何年か前から,お仲間になってしまっている.
みなさま,どうかご自愛くださいますよう.