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posted by 前里 孝
第19回 鉄研三田会写真展開催
僕の担当としては1ヵ月ぶりの日本の話題.とはいえ,会場内の半分近くは外国の情景…….
なんのお話しかと思われるだろうが,慶應義塾大学鉄道研究会のOB組織である,鉄研三田会が主催する写真展会場での第一印象なのである.
10月の東京としては70年ぶりとかいう寒さの中,仕事の時間を“盗んで”初日の会場をお邪魔したのだった.
題名でも判るとおり,今回で19回目となったこの写真展.東急電鉄の“電車とバスの博物館”で始まり,第2回目からは西新宿の野村ビル1階ロビー,そして3年前から四谷の“ポートレートギャラリー”に移し,ますます盛会.
会場入り口近くに掲示された“ごあいさつ”.この写真展は,幅広い活動の,ほんの一端に過ぎない.
な
にしろ400人という,とてつもなく大きなボリュームのOB会である.今回出展された56点の作者は,昭和17/1942年卒業から平成17/2005年
卒業まで,半世紀以上の歳の差がある.中心層は昭和30~40年代の卒業生が多いようだ.けれど,写真の内容はOB会写真展にありがちな,ノスタルジー一
辺倒ではない,どころか,10年以内に撮影された新作が7割以上を占める.現役趣味人が多いことの証しといえよう.
そうしてもう一つの特徴が,冒頭の印象.数えてみたら,本当に半分近くが日本以外での撮影だった.
もちろん,懐かしの鉄道シーンもたっぷり楽しむことはできるが.写真は木曽森林鉄道と雄別炭砿の情景.
しかし多くは近年の作品と,そして外国の鉄道情景.それも本線蒸機や高速列車から市電,ナローまでバラエティー豊か.
そんな,バイタリティ溢れる鉄研三田会の写真展.会場に足を踏み入れただけで,メンバーの熱意が伝わってくること,請け合い.
補追:三田会の会長である齋藤 晃さんから,第1回目の会場は東急電鉄の電車とバスの博物館であったとの御指摘がありましたので,訂正いたします.
2010.10.30
会期は10月28日から11月3日まで.毎日10時から18時まで開かれている(11月3日だけは14時閉場).
場所は,中央線・地下鉄丸ノ内線・地下鉄南北線の四ッ谷から徒歩数分.日本写真会館の5階(建物の1階は書店).
四ッ谷駅からの交通図.案内ハガキから.
posted by 前里 孝
ニュルンベルク・シュピールヴァレンメッセ組合社長来日
3週続けて欧州の話題.今回は毎年恒例のニュルンベルク・シュピールヴァレンメッセ,いわゆる“ニュルンベルク・メッセ”の話題.
毎年,秋になるとニュルンベルク玩具見本市組合の社長が来日し,出展者や来場者を誘致するためのプレゼンテーションが催されている.このブログでも昨年秋の模様をお伝えしている.
今年は,前回までの日本代表部が交替してはじめての開催ということもあり,どのようになるのか,いつも以上に興味津々で出かけた.10月14日のことである.
会場はこれまでの赤坂から六本木へ,そしてビルの地下から51階へと移動した.それだけではなくテーブルの配置などまで全て違っていて,窓口が変更されたのだということを実感させられたのだった.
と,いう周辺事情はさておき,肝心のプレス・コンファレンスはどうだったのか.
組合の社長(変な日本語だが,適当な訳語が見つからない)であるエルンスト・キックさんのプレゼンテーション……数年前から正式には“対話”を意味する
“Dialog”と称されているのだが……は,ニュルンベルク玩具見本市の現状と将来展望が余すところなく語られ,もう何年も現地を訪問していない僕に
も,よく理解できるものだった.
エルンスト・キックさん.5月に続いて来日で,その時には“今年の夏の始まりの東京へようこそ!”と挨拶したが,10月の今回は“終わりのない夏の東京へ,ようこそ!”だった.
そ
れによれば,2008年から2009年にかけての世界の玩具市場は3.6%の売上増を記録しており2010年にはさらに上昇するだろうとのこと.上昇率が
高いのは中国大陸を中心とするアジア,オセアニア,そしてブラジルを中心とする南米であるという.唯一マイナスなのは北米だが,下降率は減少しており,基
調としては“回復”であるという.
ということで,今後の玩具全体の情勢についてはどちらかといえば楽観的であり,とりわけ中国大陸やインド,南米では市場の大いなる成長を見込むことができるだろうという見解であった.
ではドイツの鉄道模型市場はどうか.僕の質問に対してキックさんの答えは,ドイツの模型市場は全体として2008年から2009年にかけて2%の上昇を示しており,堅調であると.ちなみに2011年のメッセには120社の鉄道模型メーカーが出展の予定とのことである.
数年前に連続したメーカーの破綻騒ぎのその後については,次のように述べられた.
まず,フライシュマンは新会社に移行して順調な操業を続けている.
メルクリンは,昨年の決算で黒字を記録した.従って,新たな投資家を探し求める必要は,ほぼなくなった.
ファーラーは,やはり破産の申し立てを行なったけれども,その後順調に再建が進んでいる.
それよりも問題は生産拠点としての中国大陸の事情である.もっとも大きな問題は製造コストの急上昇である.
さらに加えて今年の夏にはSanda Kan(山打根)
Industrial(1973年創業の玩具製造会社)が,世界中の多くの模型メーカーから受けていた製造委託契約のうち,親会社のケーダー社(2008
年秋に買収)以外のほとんどを破棄してしまった.その結果,例えばメルクリンでは,同社に発注していた製品の製造計画を,根本的に組み立てなおす必要が生
じた.結論としてはドイツで全体の60%を,ハンガリーで残り40%を生産することにしたそうである.
とのことであった.
さて2011年のメッセは,2月3日から8日までの6日間の開催.工事中だった中央ゲートの工事も終え,容れ物も中身も新鮮な見本市が期待できるという.どんな新製品が飛び出してくるか,今から大いに楽しみにしたい.
会場全体図.ホール11とホール1の間のスペースが地下鉄駅に隣接の中央ゲート.鉄道模型はホール4aで展開される.Photo:Spielwarenmesse eG Nürnberg
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月刊とれいん No.431 2010年11月号
とれいん最新刊 11月号(通巻431号)のご案内です
【今月のオススメ記事】
●新連載“Great Structures 1/150スケール 世界遺産レイアウトに浸る”
世界遺産風景に線路を敷いたら……という前代未聞のレイアウトを紹介します.静岡トレインフェスタで毎年展示されている,山田宜司さんの独得の手法で製作されたストラクチャー.誰もが一度は見たい,行きたいと願うその光景を,模型で直感的に楽しんで頂きたいと思います.
●“明治の煌き”鉄道作業局 神戸工場製 形式 F1 鉄道院 9150形
鉄道作業局神戸工場製のテンダー機関車を自作したお話しです.明治が完全に“遠い歴史”の範疇に入った21世紀の今日,実物写真と模型作品を並行して紹介するという,新しい試みでお楽しみください.
●第6回軽便鉄道模型祭レポート
10
月最大の模型イベント“第6回軽便鉄道模型祭”の状況も,各メーカーの注目アイテムから個人出展,そして“けむりプロ”のメンバーを招いてのプレイベント
“軽便讃歌 けむりプロの世界”まで,細大もらさずお伝えします.通常の連載なども模型・実物取り混ぜてホットな話題が満載です.
【目次】
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小特集1
6 新連載!Great Structures
1/150スケール世界遺産レイアウトに浸る
第1回 アブ・シンベル神殿/ピサの斜塔 登場 /山田 宣司
3 明治の煌き
鉄道作業局 神戸工場製 形式 F1 鉄道院 9150形
製作:木村 建夫
22 鉄道作業局 神戸工場 製造 形式 F1 のちの鉄道院9150形
製作:木村 建夫 解説:進藤 義朗
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小特集2
72 MODELERS FILE E31形機関車 大井川鐵道到着
狭山茶の地から川根茶の地への御輿入れ
写真:大井川鐵道/前里 孝
協力:西武鉄道/西武運輸/奥井組/大井川鐵道
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4 Products Data file
トミックス製 国鉄/JR24系25形 銀帯(N)
14 第6回軽便鉄道模型祭レポート
20 MODELERS FILE FRAGMENT
東京急行電鉄7600系
“ダイヤモンドカット”の行き残りを観察する
/撮影・解説:高見 一樹
42 西武赤電大集合!
西武・電車フェスタ模型サークルによるNゲージ競作
第3回 601・701・801・411系・荷物電車
50 連載 サンフランシスコベイエリア 乗物めぐり
第11回カルトレイン沿線めぐり(その2) /新宮 琢哉
54 おとなの工作談義
つくるを知れば模型は3倍楽しくなる
第4回 色の表情を考え抜く /嶽部 昌治・武本 典幸
58 究極の銀塗装をめざして /武本 典幸
新世代シルバーに昂ぶるアクラス205系製作記 中編
66 STEAM AGE /須藤 領一
第1章:井上昭雄編 第1幕:B型タンク機関車を作る(中編)
74 新線開通と駅構内改良のお知らせ
地元・中央線の高架化と同時にレイアウトをリニューアル!
小金井HOクラブ/レポート:木村則之
82 元気な新潟のクラブが大集合!
トレインアトラクション2010 〜ときメキ,柏崎!〜
取材:西原 功/撮影:松本まさとし
90 キソパワーツールのエアブラシセットを使う!
卓上で使えるコンパクトな塗装ツールの実力を探る
/平野 聰 協力:キソパワーツール
94 第6回軽便鉄道模型祭 出展メーカーから
各社の注目アイテムをリポート
123 2010JAMコンベンション 本誌アンケート結果発表
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12 線路は続くよいつまでも /信沢あつし
第3回 子供のころの記憶がよみがえる
手押しトロッコ軌道が残る醸造所
32 OS-TRAMを 組む・楽しむ・改造する /武田 光市
第3回 ヘッドライトと行先表示器の組み立て・取り付け・配線
36 CoffeeCup /前里 孝
E655系御召列車走る
38 都築雅人の煙情日記 〜21世紀を生きる蒸機たち〜
第32回 ドイツ連邦共和国
ドイツ鉄道 ラインラント=プファルツ州のプランダンプフ
1,435mm軌間
62 つけたりはづしたり /なんこう
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64 パーツマニア
模型に役立つ部品のあれこれ
第2回:ブリル台車 /松本 浩一
92 カルタゴサロン
1/87 9mmゲージ KBMCモジュールを作る
特別編:雁木造りの街1 /畑中 博 写真協力:泉 悦夫
97 新車登場
119 日本の車窓から /島田 萌
第32窓 くるりん♪いすみん♪(その2)
120 伝言板
148 いちぶんのいち情報室
154 BOOKS
155 甲種・特大 運行計画
156 各種募集のご案内
157 G線上のマリア 第4回:マリアのティータイム
/荻野目かおる
モデラーな日々 とれいん出張所
158 新車登場INDEX
160 読者プレゼント・とれいんスケール呼称早見表
161 Combo Caboose・掲載広告索引
2010年10月21日(木)発売 定価:本体1,429円+税
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Rail No.76 10月21日(木)発売
10月21日(木) 発売のレイル最新刊のご案内です
■ED72 ・ ED73 ■鳩胸機関車・拳骨電車 ■テルハの見える風景 ■重慶の専用鉄道
今
回のメインテーマはED72・ED73.鹿児島本線北部の電化に際して開発,投入されて重要な役割を果たしたこの機関車.技術的にも特筆すべき点が多くあ
りましたが,今回は久保 敏さんが独特のスタイルにスポットライトを当てた考察を寄せてくださいました.題して“鳩胸機関車”.それまでの国鉄電気機関車
のスタイルとは一線を画した,前面中央部が鳩胸のように突き出したスタイルを,その後に世界各国に登場した似たような形の機関車と比較しながら紹介.筆は
JR貨物になって再登場したこのスタイルの機関車たちにも及んでいます.その一方で前面がZ形になった北総開発鉄道の7000系を“拳骨電車”と称して,
こちらも世界各国の同類が,久保さんならではの知識と美的センスで紹介されています.ED72とED73については,地元のベテランファンである加地一雄
さんや関 崇博さんをはじめとするみなさんの美しい列車写真グラフも見逃せません.
第2テーマは,前回に引き続いてテルハ.その後発見された写真を“テルハの見える風景”と題してグラフ構成し,加えて昭和40年代から50年ごろの国鉄荷物輸送ネットワークについても言及されます.
中国の蒸気機関車は,内陸部随一の大都会,重慶とその周辺に生きた機関車たちです.
2010年10月21日(木)発売
定価:3,960円(本体3,600円)