モデラーな日々 とれいんスタッフブログ

月刊とれいんスタッフの,模型と格闘していたりしていなかったりする日々をお送りします.

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今月のとれいん4月号,もうご覧いただいただろうか.東急電鉄が久しぶりに登場させた新型電車2020系と6020系の特集である.おかげさまで他誌にはない記述内容と図面資料でご好評をいただいている.
 既に落成している2020系3編成…のうちの2編成と6020系2編成は,昨28日から営業運転を開始した.ご同慶の至り.

その直前の3月26日,東急電鉄から“当社初! 平日夜 の有料座席指定サービスを大井町線で開始!”という発表があった.
 それによれば,2018年冬から,大井町線6020系7輛のうち1輛を,ロングシートからクロスシートへ転換できる車輛(L/Cカー)に置き替え,平日の19時30分から23時代の間に5本程度の列車を座席指定サービス車輛として運用するという.その定員は40名程度.大井町から田園都市線の長津田行きとして運行の予定.有料となる区間や料金については検討中とのこと.
 愛称については一般公募中で,3月27日から5月6日までの間,同社ウェブサイトから応募できる.詳しくはこちらへ.
参考のコピー
新しい有料座席指定サービスを実施する列車の運転経路図
写真:東急電鉄
内装(クロスシート)
6020系のL/Cカー完成イメージ画像.発表では“7輛中の1輛”としか記されておらず,この画像からも中間車なのか先頭車なのかの判別はできない.写真:東急電鉄


せっかく作った新車なのだから,廃車による置き替えはあり得ない.改造も考えづらい.だとすれば,今後増備されるであろう2020系のうちの1輛と差し替えということになるわけだけれど,さて,と思っていたら….
 3月27日付け乗りものニュースの記事によれば,
“東急の鉄道事業本部事業戦略部の戸田匡介統括部長は「(離脱する車両は)今後増備する6020系の編成で活用します。二重投資にはなりません」と話しています。”
なのだそうである(出典としてのURL;https://trafficnews.jp/post/80076).

6020系を作るって? さてでは,6000系や大井町線の在来車はどうなるのか.5輛編成の6020系を作るのか?……好きものの妄想は限りなく拡がる.
 すべては今年の冬までには明らかになることだろう.

なおこの記事には記されていないが,記者会見では新年度の2020系は6編成60輛が新造されることも公表されたそうである.

さて今日のもう一つの話題.横浜高速鉄道にY500系の第7編成が登場した.同社にしてみれば“新車”であることに間違いない.
 発見したのは26日の午後,外出途中の石神井公園駅だった.
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見慣れたY500系…にしては,前照燈がLEDだし,種別表示が幕ではなくLED.行先表示はフルカラーLEDである.飯能方の車号はY517.


前照燈や種別・行先表示の違いは昨年10月12日のここで記した.もっと詳しく観察してみれば,車体側面窓下には帯を撤去した跡があり,戸袋には楕円の撤去痕が.屋根は紺色ではない.
 石神井公園折り返しの運用だったので,待つことしばし.乗車して車内銘板を確かめると…
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車体四隅の黄帯は撤去.7号車Y597の右端側扉左側戸袋部に東急マーク撤去跡.そして側面窓下には赤帯を撤去した痕跡が残る.屋根は紺色ではない.側面の行先・種別表示は一体式.

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内装は5050系時代と変わるところはなさそうである.

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2005年東急車輛製とY517という車号の組み合わせ.
平成17/2005年に新造の5050系はといえば,第4,6から第9編成の5本が該当する.手元の写真やメモを調べてみたら,第6編成にしばらく遭遇していない.このグループの中では,第6編成だけ車内の情報表示装置の液晶もワイド化されていなかったような…と,想像をめぐらせていたら,鉄道フォーラムの会員専用ページに目撃情報が上げられていて,“正解”であることを確かめることができた.(出典としてのURL;https://www.railforum.jp/app/bbs.php?Xbno=17&Xvno=8554)

ちなみにこのトレードは,平成26/2014年2月15日に元住吉駅で発生した追突事故の犠牲となったY500系第6編成の代替として実施されたものに違いない.東急側の5050系第5編成は,昨年1月5日のここでお伝えした,5050系27編成(5177…5877)の新造で補充されている.それにしても1本足りないことは間違いなく,10連の4000番代第5編成が長い間8輛で運用されているのが解消されるのは,いつのことか.どのように補充されるのか……2020系の東横線8連仕様新造? それとも在来車の? はてさて.

東急電車からも,当分の間,目を離すことができなくなったようである.
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小田急電鉄は,3月3日早朝に下北沢駅で出発式を挙行し,めでたく複々線での運転を開始した.
 引き続いて3月17日にはダイヤ改正を実施し,本格的な複々線の運用が始まった.同時に,新型ロマンスカーGSEこと70000形の営業運転もスタートした.
 このふたつのイベントが日をずらして実施されたのは,万が一にも不具合が生じてはならないという,慎重な配慮の結果だという.
 複々線の使用開始からの2週間は,ダイヤは従来のままということで,急行線を走る列車が順調に進行しすぎて,時間調整による駅間での一時停車など,珍しい体験もできたようである.

そして迎えた3月17日.GSEの一番列車は,新宿を9時に発車する“スーパーはこね5号.新宿駅ホームでは出発式が催された.
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テープカットする,星野晃司 小田急電鉄株式会社取締役社長,岡部憲明 アーキテクチャーネットワーク代表,内田克美 小田急電鉄株式会社新宿管区長の各氏(右から左へ).

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式典を待っている間には,この日からの新しい愛称の特急“ふじさん”が顔を見せるひと幕もあった.ひらかなで見る“ふじさん”の文字が目に新しい.

定刻9時.GSEは内田管区長の出発合図とともに箱根湯本へ旅だっていった.

さて,これからどうしようかと,取材に参加した一同ちょっと思案した結果,期間限定で開設されているという“ROMANCECAR GSE cafe”でお茶を飲みましょうかということになった.
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いつもは“Q's cafe”の名前で営業されている寛ぎの場が,2月19日から4月1日までの限定でGSE一色に塗り替えられているのだ.

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店内にはGSEの展望席を模したコーナーが設置されている.その他,GSEの車内や箱根をバーチャル体験できるVRゴーグルも備えられている.


一息入れたあとは……天気もいいし,複々線の様子も観察したかったので,数人と連れ立って沿線へ.最初に降りたのが2月15日のここで紹介した梅ヶ丘.
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最初にやってきたのは“急行 向ヶ丘遊園”を表示した東京地下鉄16000系.唐木田へ直通の“多摩急行”は廃止となり,向ヶ丘遊園着発に短縮ということか?

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続いてはLSEこと7000形7004編成の“はこね57号“.


2本残っていたうちの7003編成が退役し,残る7004編成も“2018年度中”には引退するという発表が,3月15日付けのニュースリリースで流された.現役車輛の一部引退が,編成番号を含めてリリースされるというのは,異例のことと思う.それだけLSEへの関心が高いということだろう.
 今後について小田急電鉄ウェブサイトの空席照会で検索してみると,その1編成も毎日運転というわけではないようだ.とりあえず今度の週末24日と25日には朝7時発の“はこね1号”から充当されているが,26日の月曜日には見当たらない.
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上りホームへ移動してからやってきたのが“準急 成城学園前”の表示を出した東京地下鉄16000系.ダイヤ改正前には存在していなかったと思う.準急が緩行線を走るようになったのは,狛江と千歳船橋,祖師谷大蔵に停車するようになったための措置である.


続いて信号機や線路の観察.複々線化直前の様子はやはり2月15日のここでお伝えした.
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2月15日のトップ写真と同じ場所での撮影.ホーム上と本線に植わっていた出発信号機は,どちらも姿を消している.分岐器は残っているが,中間部のレールは撤去済みであり,その部分に停止位置目標が植えられた.一方,閉塞信号機からは×印が外され,機能している.また,下り緩行線の分岐器は完全に撤去済みで,跡形もなかった.


続いては,建設中の緩行線を跨いで新ホーム経由で地下の急行線となるべき在来線に設けられた仮ホームから乗降していた(長い!),世田谷代田.
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なんともシュールな光景が目の前に拡がっていた.エレベーターが目の前にあるのに,乗り降りはできない.新急行線と新緩行線との間を結ぶためのものだったのだから.今後,どのように加工されるのか,興味津々.

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下北沢からの35‰勾配を駆けあがってきた4000形の新宿行き急行.2月15日付けのブログと同じ場所で…撮れるわけはないので,できるだけ近い場所で撮影してみた.振り返ればもう地上の光が見える.なんだか,予想していた以上の,新しい鉄道風景が登場したように思う.


簡単に…と思ったのだけれど,このところ“長すぎるよなぁ”と反省しつつ短くできないのが忸怩たる思いだったのだけれど,それよりさらに,随分長くなってしまった.それだけ話題が盛り沢山である証しということで,お許しいただければ幸い.
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【記事・写真:舘田 達也】
こんにちは。『とれいん』で台湾関連の記事を書かせていただいております舘田達也です。いつもご覧いただきありがとうございます。
 この度編集部からお声がけをいただき、こちらのブログにも記事を書かせていただくことになりました。台湾のみならず、日本の鉄道などのことも書かせていただこうと思っております。若輩者ですがどうぞよろしくお願いいたします。

春は出会いと別れの季節……とはよく言ったもので、鉄道ファンにとっても毎年この時期は新しい列車と出会い、慣れ親しんだ列車を見送るシーズンです。
 この春もJR、私鉄を問わず様々な入れ替わりがあるようで、そうした列車の記録に励んでおられる読者の方もいらっしゃることでしょう。
 今年はE351系スーパーあずさの引退が早くから発表されており、小田急ではロマンスカー70000系GSEの運行開始と現役最古参の7000系LSEが1本、引退しました。小田急のウェブサイトによれば残りもあと1年以内に運転終了だそうです。北海道ではスラントノーズの愛称で知られるキハ183系の0番台も引退の時が近いようですし、私が住む大阪でも、昨秋の大阪環状線に続き、阪和線系統(羽衣線)からの103系電車の引退が話題となっています。
 それに加えて2月下旬、JR四国から2000系ディーゼルカーの試作車、いわゆる“TSE”編成がこの春のダイヤ改正をもって定期運転を終了し、6月、7月にさよなら運転を行うという発表がありました。

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JR四国2000系TSE。車体にもしっかりその名が記されている。

もはや語るまでもないJR四国のディーゼル特急として有名な車輛ですが、少しその概要をおさらいしてみましょう。2000系は四国各線の特急列車の高速化を目指し、ディーゼルカーとして初めて振子装置を搭載して1989年に登場した形式です。試作車の成果を踏まえて1990年から量産車が登場し、キハ181系やキハ185系に代わってJR四国の特急列車の中心的存在に成長しました。1995年以降は時速130㎞運転が可能な、N2000系と呼ばれるグループも登場しています。今回ご紹介するのは1989年に登場した3輛編成の試作車のことで、“Trans Shikoku Experimental”の略で“TSE”という愛称を持っています。デビュー時には『とれいん』誌(1989年6月号No.174)でも、詳細記事が掲載されました。

1990年に小学校に上がった私にとってTSEは、鉄道絵本や図鑑など、子供向けの本で常に見かける新型特急の一つでした。開発目的や採用された技術については理解できない子供でしたが、これまでにない流線形の顔を持つTSEは“黒い顔の未来の特急”して強く印象に残りました。
 後に登場した量産車が少し違う表情となったこともあり、独特の顔は特別な一編成ならではのものとして心に刻まれ、四国への旅を誘っていました。家族旅行で四国を訪れた際、確か特急しまんと号だったと思いますが、実際にその姿を見た時は感動したものです。

そんなTSEが引退する。絵本で見たのは少し前の事のようで、もう30年近く前のことです。それだけの月日が流れたのですね……私もこの30年で様々な知識を見聞し、“黒い顔の未来の特急”は、鉄道車輛の歴史の中でも重要な存在であると知りました。
 世界初の振子式ディーゼルカー。JR四国とJR総研が開発し、TSEが確立した技術は、その後全国各地で登場した特急型ディーゼルカーにも採用され、非電化区間における特急列車の高速化に貢献しました。
 実は台湾でも東部の非電化区間用に振子式ディーゼルカーの自強號を導入する計画があったようです。台湾を一周する幹線の全線電化計画が進んでいだことから、最終的にディーゼルカーではなく電車を導入ことで落ち着きましたが、もしかしたらTSEの兄弟が台湾でも走っていたのかもしれません。

TSEは偉業が評価され、引退後は保存も検討されていると聞きます。今後も出会う機会があるというのは嬉しいことではありますが、やはりTSEは車体を傾かせてカーブを高速で走ることを目的に誕生した車輛です。今ならまだ間に合う……TSEが歩みを止めてしまう前にもう一度会っておきたく、春の四国に向かいました。
 今回の旅の目的は、幼い頃の記憶をカメラではっきり記録すること、そしてTSEに乗って高速走行を体感すること。これまで土讃線、高徳線と四国を縦横に走り回ったTSEは、現在予讃線の松山と宇和島を結ぶ特急宇和海で使われており、これがTSEにとって最後の仕事場となります。となると目的地は松山で一択。一か月前まで台湾に住んでいた私にとって、松山といえば台北の隣の地下駅。日本の松山は久しぶりの訪問となりました。
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朝の松山駅にTSEがやってきた。私にとって久しぶりの再会だ。

松山駅6時58分。宇和島からの宇和海2号が多くの通勤客を乗せて到着しました。貫通タイプを先頭にした3輛編成。量産車と比べて銀色の面積が多いその顔は、遠目にもTSEであるとはっきり分かります。次の仕事は9時03分発“宇和海7号”。好きなだけ撮れと言わんばかりにホーム真横の留置線に入りました。

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留置線に入り次の出番を待つ。
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台車などもじっくりと観察できた。左側には車体の変速機と台車を繋ぐ推進軸。これも車体の動きが激しいTSE向けに工夫された装備だ。
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量産車で組成された宇和海4号が到着する。同一形式ながら大きく異なる顔つきだ。TSEの貫通扉は板で塞がれている。


通勤ラッシュも落ち着いた8時半過ぎ、宇和海7号として1番線に据え付けられます。約二時間で両側面をたっぷりと記録することができました。

車体の記録もそこそこにして車内に入ります。発車まで20分以上あることもあり、車内にいるのはTSEが目当てのファンだけ。ならば今のうちにと、この車輛ならではの装備を記録し、先頭車2001の前よりの座席を確保しました。
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(左上)2001の車内に掲げられたプレート。1990年の鉄道友の会ローレル賞受賞車輛だ。
(右上)日本機械学会賞も受賞している。さり気なく貼られているが、誇らしげだ。
(左下)車輛番号とメーカーズプレート。製造年が“平成1年”となっているのも珍しい。
(右下)キハ185系に引き続き採用された冷房の個別送風口。TSEならではの装備だ。

9時03分、定刻に松山を発車し、宇和島まで1時間20分ほどの旅が始まります。伊予市までは架線の下を走りますが、その先は非電化区間。比較的建設時期が新しい内子線でも、山間部ということで随所にカーブが存在しますが、そこは振子式車輛の本領発揮といったところ。迫るカーブに怖気る様子もなく、車体を傾けてスイスイと走り抜けます。少しの傾きのあと、さらに深く傾いていく様子は、このTSEが初めて採用した“制御付き振子装置”ならではのもの。先頭車にいると、前も風景を眺めながら振子装置の動きを楽しむことができます。
 もちろん他の2000系に乗っても同じ体験が出来るのですが、やはりこの装置を実用化した車輛で体験すると、気分としても格別なものです。
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次々迫るカーブも何のその。右へ左へ車体を大きく傾けて突き進んでいく。

10時24分、飽きることのない景色と傾斜を堪能して宇和島に到着しました。時間があれば予土線に乗り換え、のんびりした汽車旅を楽しみたいところですが、夜には大阪に帰らねばならず、また旅の目的がTSEであることもありますので、そのままTSEに乗って戻ることにしました。
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二種類の座席が搭載されている2101。その違いは後ろから見るとよく分かる。奥が本来の座席、手前が後から設置された座席だ。枕カバーの色は指定席・自由席の区別で青が指定席となっている。

復路は反対側の先頭車、2101へ。前よりは指定席となっていることもあり、後ろよりの自由席区画に座ります。この車輛の客席後部はフリースペースとしてソファーが設置され、高速化に向けた試験が思わしくなかった場合は団体列車用としても使えるように考えられていました。
 団体列車転用案は実現されることなく、本格的に量産車が増備されるようになると、このソファーは撤去され、座席が設置されました。改造部には新しいタイプの座席が設置されており、TSE本来の座席とは違うものであることが一目でわかります。この一角だけ座席が異なる……鉄道ファンなら何かしら怪しさを感じて興味を持つところですね。せっかくなのでこの改造部分に座ってみました。

TSE目的の旅ではあるものの、愛媛まで来たならちょっと寄っておきたいところがあり、八幡浜で下車。キハ54形の各駅停車に乗り換えて西大洲から歩くこと15分。伊予鉄南予バスの大洲営業所を訪問しました。

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伊予大洲で出会った御年38歳のバス、日野K-RL321型。月に数回は運用に入る現役の車輛だ。

ここには全国でも数台になってしまった“古くて丸いバス”が予備車として残されています。バスの寿命は15年から20年と言われ、1990年代の車輛ですら貴重な存在になりつつある中、ここに残る車輛は1980年製造。事務所で来意を告げると快く歓迎してくださり、ピットに止まる老翁“日野RL”型を見せてもらうことができました。月に数日、他の車輛の検査の日などに運用に入るほか、昨今ではバスファンによる貸切運転に登板することもあるんだとか。温暖な南予地方でのんびり余生を過ごす日野RLの末永い活躍を祈ってやみません。

伊予大洲から鉄道に戻り、TSEの二時間後となる宇和海号……今度は量産車の中でもアンパンマン列車がやってきましたのでこれで松山に戻ります。
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すっかり定着したアンパンマン列車。大人をも笑顔にさせてくれる列車だ。

マンガが描かれた子供向け列車と侮るなかれ……2000年の初登場から幾度かのデザイン変更を経て、今や四国全エリアで見ることができるようになったアンパンマン列車。数多くのバリエーションが見られますが、メインで使われているのは2000系で、TSEから始まる2000系の歴史の中でも欠かすことの出来ない存在となっています。

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流線形先頭車。TSEと比べるとヘッドマークと黄色い帶が入ったが、これだけでかなり印象が異なる。

松山に到着すると、ちょうど宇和島行きの宇和海17号が発車の準備をしているところでした。宇和島側の先頭車は流線形の2005。普通車のみのモノクラス編成が基本の特急宇和海ですが、予備車としてグリーン席の付いた流線形の先頭車が準備されています。あくまで予備として通常は使われない車輛ということで、遭遇できたのは幸運でした。同じ場所でTSEと量産車の写真が用意できましたので、その違いをご覧ください。
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(左)TSEの2001。ドア窓、ドアの色や運転席窓の周りに入る青色が特徴的。号車札や座席表示もいわゆるサボだ。
(右)量産車の2005。ドアは窓が小さいものに交換されているほか、号車、座席はLEDの表示器で表示される。

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(左上)こちらはTSEの高松側先頭車、2101を宇和島側から。ドアの特徴の他、種別・行先表示が横長のものとなっている。またドア右側の部分にはかつて“TRANS SHIKOKU EXPERIMENTAL”の文字が記されていた。
(右上)量産車2117。種別・行先表示が二段式なっており、JR SHIKOKUの文字が入っている。
(左下)写真は2001の側面だが、うっすらとかつて記されていた文字が読み取れる。


1時間後にはTSEが松山に戻ってくるということで、そのままホームで往来する列車を眺めていましたが、次の宇和海19号の案内が始まった頃からにわかにカメラを構えたファンの姿が目立つようになりました。
 私と同じく、到着するTSE目当てなのかと気にしていなかったのですが、それにしては少し様子がおかしい。何だろうなと思っていると……N2000系が宇和海のヘッドマークを掲げて姿を現しました。
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転属したばかりのN2000系が早速運用入り。TSEと並ぶ姿も見ることができた。

主に高徳線の特急うずしおで使われているN2000系のうち、3輛が訪問前日に松山に回送されてきた……という情報は把握しており、これが引退するTSEの代わりであることは何となく想像できていたのですが、TSE引退前から走り始めるとは思わず、ただただ驚くばかり。そうこうするうちに宇和島からのTSEも到着し、両車を一枚の写真に収めることができました。

次の列車が夜間となるTSEは朝と同じく留置線に入って待機状態に。近くではアンパンマン列車の2000系も休んでおり、じっくりと車輛そのものを眺めたり、量産車との差異を観察することができました。
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跨線橋から先頭車2001の屋根上を眺める。
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電化区間の主力、8000系と並ぶTSE。後から登場した8000系は途中で塗装が変わってイメージチェンジをしたが、TSEは登場時の姿に近い状態を保ち続けた。


1989年の登場から29年。自身の成果を反映して誕生した量産車とともに、常に四国の特急列車の代表格として活躍を続けたTSEは、3月17日、今朝の宇和海2号で宇和島から松山までを走り、定期列車としての営業運転を終えました。
 世界初と言われる機構や技術を採用した車輛は、試験運転のみで生涯を終えるものが多く、TSEのように大きな改造もなく、量産車と一緒に長い間活躍を続ける車輛はそう多くありません。それだけTSEは完成度の高い試作車輛だったということでしょう。
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宇和島駅で発車を待つTSE。四国の日常に溶け込み、走り続けた日々が今、終わろうとしている。

四国を駆け抜けた“黒い顔の未来の特急”の29年間の活躍に、惜しみない拍手を送りたいと思います。
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2018年3月10日、N700系のフルモデルチェンジ車[N700S]が、16両編成の状態でJR東海浜松工場にて公開されました。

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N700Sの[S]はN700系シリーズ新幹線車両の中で[Supreme(スプリーム)]“最高の”を意味しています。
この編成は確認試験車として3月20日から数々の試運転を行い、その試験結果により量産車を製作し、2020年度の営業開始予定です。量産営業車投入後は技術開発試験専用車として活用予定との事。
編成番号は[J0] 余談ですがあの300系量産先行試作車の№復活?

この新しい新幹線車両の雄姿を撮影してきましたのでご覧ください。

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まずは先頭部。比較用にN700と並べていただけました。一瞬ほとんど変わらなく見えますが、ライトケースの形と左右両サイドにエッジを立てた形状のため?高さが高くなったように見えます。そして側面から伸びる青いラインが前面へと伸びています。
前照灯には新幹線では初のLEDを採用。この先頭形状を[デュアル スプリーム ウィング形]と言い、トンネル微気圧波、車外騒音、走行抵抗、最後尾動揺の低減させています。

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グリーン車はLED間接照明の採用で室内照度の均一化し停車駅接近の際照度を上げ荷棚への注意を促すとの事。
シートも新型となりリクライニングの回転の中心を今まで座面としていたのをくるぶしに変えることで長時間にも疲れにくい構造とし快適さを進化。

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普通車は背もたれと座面を連動して傾けるリクライニング機構。モバイル用コンセントを全席に設置。各アームレストの先にあるので隣席との気の使いもなくなり、座席を向かい合わせに回転しても変わらず使えます。照明はグリーン車と同じくLED間接照明で停車駅接近の照度調整もあります。

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その他の施設としてトイレ、洗面台は奇数号車に、喫煙スペースも設置。

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運転台の公開もありました。

別のスペースでは、なかなか実車体からは確認しにくい機器関係の展示もありました。
空調、主変換装置(CI)、主電動機(MM)、シングルアームパンタグラフとリチウムイオンバッテリー。それぞれN700、N700Aの従来の機器との比較も・・・。

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手前がN700S用。カバーがされているので解りづらいですが、パンタグラフの支持を3本から2本にして約50kgの軽量化をしています。
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すり板は「たわみ式すり板」を開発。集電性能の向上と長寿命化の省メンテナンスを実現。写真3枚目のすり板はN700Aの物ですが、すり板の取り付け部のホーン(黄色の棒)は共通。

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空調機器の軽量化、主変換装置の小型軽量(2枚目右側)、主電動機も同出力ながら小型・軽量化など改良。そこから床下機器を最適な配置にすることで、16両編成の基本から12両や8両など線区に応じた編成長をが可能な「標準車両」が実現しました。
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最適な床下配置によってスペースを確保し、電機メーカーと共同開発した、こちらも小型・軽量で大容量のリチウムイオンバッテリーを設置。
非常時等の停電に架線からの電力無しでバッテリーから駆動させる「バッテリー自走システム」を搭載して自走試験を実施します。これまで使用できなかったトイレが一部の車両で使用可能で、さらに容量を増やすことで、トンネルや橋梁上からの脱出を低速で行い乗客を安全な場所へ移動させるのが狙いとのこと。写真のそれが各車両の何箇所かへ分担させることになるようです。



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小型・軽量、最新技術の採用&検証でますます進化してゆく新幹線車両N700S。
2020年東京オリンピックの年には量産車もデビューで今から待ち遠しいですね!



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【今月のおすすめ記事】
東急電鉄田園都市線に久しぶりの新型車2020系が登場しました.新しい時代を担うべく,システムや車体構造などに数々の新機軸を採り入れるとともに,外観や室内空間に沿線の街の景観とマッチングするデザインを盛り込んで,まもなく営業運転開始です.
 本誌ではこの電車のすべてを綿密に取材し,全体像はもちろんのこと,多くの細部写真,数多くの部分図もそえて紹介しました.
 もうひとつの実物は,往年の新京成電鉄の主役だった吊り掛け車を,貴重な写真と詳細な解説で紹介する連載です.第1回はモハ100形半鋼製グループです.
 模型では,大きなガントリークレーンのモデルが注目です.小田急ABF車作品集は第2回目です.Products Data fileは,トラムウェイの16番製品,国鉄C59です.
 毎年恒例の欧州製品最新情報も今月から集中連載でスタートです.
 その他,一般記事や好評の連載記事も満載です.

【目次】
MODELERS FILE---------------------------------------------
  6 MODELERS FILE 東京急行電鉄
    2020・6020系電車
    田園都市線用の次世代エース車 &
    双子の姉妹車 大井町線増発用6020系
                 まとめ・特記以外の写真:前里 孝
           取材協力・資料提供:東急電鉄/総合車両製作所
注目記事--------------------------------------------------
 40 千葉・津田沼で生まれ変わった
    京成青電と新京成吊掛電車
    【其の一】 モハ100形半鋼製車グループ(1)
    写真:宇野 昭/長谷川 興政(プロト・サーティーンクラブ)
                        文・作図:山賀 一俊
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 3・58 エイジング ストラクチャー
    情景職人が生み出す“時間・質感・生活感”
    特別編 アドバンスのガントリークレーン(その1)
                製作・文:伊藤 肇(匠ジオラマ工芸舎)
             撮影:伊藤 肇・山中 洋 協力:アドバンス
  4 Products Data file トラムウェイ製 国鉄C59形(16番)
 18 懐かしの小田急ABF系電車をみんなで作ろう! Part2
    JAM2017の成果を発表します.今年の課題にも大注目!
     製作:チームおやびん/取材:西原 功/撮影:松本 まさとし
 30 2018 ニュルンベルクトイメッセ
    欧州新製品情報 前編
 46 ワークスKの米国模型こぼれ話           栗生 弘太郎
 54 千里山生活協同軌道 DB24とコハフ10の製作
    1/24・32mmで楽しむナローゲージ 中川 勲
 62 カバン線をつくろう
    第4回 カバン線“町線”の製作~レイアウトプランを考える~
                             安達 誠
 70 シベリア鉄道乗車記
    その2~西行き3日目から5日目の朝まで~    大島 仁知
 74 愛しき杉山模型20変化 製作:河合 淳・小埜寺 哲雄
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 38 モデリング・リサーチ・センター /検証:P.S
    第64回 近年のサーフェイサー
 48 国鉄時代の私有コンテナ /吉岡心平
    第75回 UC5形有蓋コンテナの解説(11)
 52 Coffee Cup /前里 孝
    鉄道工場の楽しみ方
 66 22世紀の汽車絵本 第9回 国鉄D51形 II
    未来へ伝えたい車輛をイラストでリマスター
    思い出絵師:鈴木信雄/思い出語り:長谷川 興政
 78 台湾鉄道ナビ /文:邱 浚嘉 翻訳:台北ナビ
 80 線路は続くよいつまでも /信沢 あつし
    第92回 柘榴石鉱山の名残りの廃石用線路
    群馬県川場村の鉱石山
 82 DieselPower in USA! /佐々木 也寸志
    Vo.70 ニューヨーク州ヨンカース駅
    ニューヨーク・マンハッタン北の鉄道撮影スポット
 86 新車登場
108 “林”発掘再生工場 Season3 /林 信之
   第8回:3軸台車を楽しもう!宮沢客車でね.
109 E.NUKINAのB級コレクター道 /貫名 英一
    第81回:蒸気動車(その2)
110 子連れ鉄日記 /写真・文:山本 晃司
   第47回:初めての新幹線一人旅
111 輝け!日本の運転会
112 伝言板
134 BOOKS
135 甲種・特大 運行計画 2018年4月
136 各種募集のご案内
138 新車登場INDEX
140 いちぶんのいち情報室
144 月刊とれいんバックナンバーのご案内・とれいんスケール呼称早見表
145 Combo Caboose・掲載広告索引

2018年3月20日(火)発売  定価:本体1,435円+税
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