毎年恒例のニュルンベルク シュピールヴァーレンメッセのプレスコンファレンス…ディアローグ(Dialog).昨年はほぼ突然に5月の開催となったのだが,今年は最初から予定されての同じ5月,16日に“いつもの”六本木ヒルズで挙行された.

今年のメッセでの新製品情報は本誌の4月5月,そして今週末発売の6月号で詳細にお届けしているので,ぜひそちらをご覧いただきたいと思う.ここでは,プレスコンファレンスで披露された,メッセ全体の現状レポートやや今後のことなどをお伝えしようと思う.

今回は,社長であるエルンスト・キック(Ernst Kick)さんはもちろんのこととして,シニア・セールス・マネジャーであるベルリント・ベルネマン(Berlind Bernemann)さんが同行された.司会はシュピールヴァーレンメッセ日本代表部の乾 美帆さん.
DSCN2291
Dialogとは対話とか問答とか会話という意味.英語読みだとダイアログだが,ここはドイツ語.ディアローグと読みたい.会場の六本木ヒルズタワー51階の会議室には大勢の玩具関係マスコミが集まった.
DSCN2297
プレゼンテーション中のキック社長(向かって左)とベルネマンさん(向かって右).ベルネマンさんはケルン出身.“ケルシュ(ビール)がおいしくて……”と水を向けたら“ニュルンベルクでも飲むことができないのよ!”と.

さて肝心の内容だが,まず2017年の実績報告.参加企業は2,800以上が60ヵ国以上から集まった.ドイツ企業でも国際的な関係を持っている会社が75%を占める.来場したバイヤーは約120ヵ国からの73,000人で,前年比3%増加だった.ちなみに来訪したジャーナリストは世界中から1,900人に及んだ.
 しかしシュピールヴァーレンメッセとしてはその規模ではなく充実した密度の高さを誇りたいし,これからも追及してゆきたいとのこと.
 そのための方策としては,例えば特別展示“Tech2play”を設けて,ホール4Aの中の約400平方メートルの面積に展開した.これはエレクトロニクス,ロボット,マルチコプター・ドローン,バーチャルプレイ,3Dプリンティングという5つのカテゴリーに含まれる製品群を,通常の基本ブースとは別にアピールするチャンスが得られる企画であり,好評を博した.もっともこれらの分野は技術的発展が早いので,来年以降に向けてさらに展開方法を改良の予定だという.
SWM2017_as3868
Tech2play特別展示風景.手前がロボット,画面奥がマルチコプター・ドローンのコーナー.PHOTO:Spielwarenmesse eG/Alex Schelbert

ホール4Aといえば,賢明な読者ならばかつてはホールDとよばれ,鉄道模型業界が一堂に会する場所だとご記憶のことだろう.そこにこのようなスペースが設営されるということは…….昨年のこのディアローグレポートでも記したが,鉄道模型業界の参加は,残念なことに減少気味.今年も本誌をご覧になればおわかりのとおりL.S.Modelsが不参加だったし,参加した企業でもスペースを縮小したところが少なくない.ただ,一時期のようなメジャーメーカーの経営低迷…身売りというような傾向は影を潜め,あらたなテーマのもとで堅実な経営を推進している,というのが全般的な傾向のようである.そして小規模ながら熱心な会社の参加も見受けられるから,将来は大げさに悲観する必要はないのかもしれない.

来年以降に向けての説明もあり,会期が水曜日から日曜日までの5日間に短縮されることが発表された.具体的には1月31日から2月4日まで.かつては木曜日から水曜日までの7日間だったのだが,今回で2度目の会期短縮である.より効率的な運営の実現というのがその理由.実際,7日間だった時代にも,日曜日の賑わいのあとは来場者数が目に見えて少なかったような記憶があるから,無理からぬところなのだろう.

どんな会社からどのような新製品がお目見えするのか,今から楽しみな2018年1月31日である.
SWM2017_ch6676

最後にお目に掛けるのは,今年創立130周年を迎えたROCO / FLEISCHMANNの大パノラマレイアウト.テーマはヘレンタールバーン.南西ドイツの黒い森山中を走るドイツでは著名な山岳路線の光景で,ROCOから同線用1E1タンク機85形が発売されるのに因んで製作.このような意気込みを感じることができるのは心強いことである.PHOTO:Christian Hartlmaier / Spielwarenmesse eG

※2017.05.21追記:
会見の席上で,“50会連続出展者の表彰が行なわれたそうだが,その中に日本企業は含まれているか”という質問があった.その答えが昨日届いたのでご案内する.それはタミヤだそうである.
 それを受けてさらに,(日本に限らず)鉄道模型メーカーは含まれているか?と問い合わせているところである,メルクリンは当然だろうが,ほかにどんな社の名前が返ってくるか,楽しみにしているところである.