今日6月1日,JR東日本の神田駅に“神田鐵道倶楽部”がオープンした.
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神田駅の北口……中央通りに面した,もっともお馴染みの改札口……を出たすぐの一角に“神田鐵道倶楽部”はある.最近流行の“エキナカ”ではなく,改札の外というのが,親しみ易い.


運営するのは日本食堂…ではなくて日本レストランエンタプライズ.とはいえ,僕のような年代には日本食堂…にっしょくという呼び名のほうがなじみぶかいのは間違いないだろう.
 日本レストランエンタプライズでは,列車食堂の大幅減少にともなって,さまざまな分野へ進出しており,駅構内のそば屋から本格的な和食店,ステーキ・ハンバーグ専門店を展開するばかりではなく,湘南新宿ラインなどのグリーン車アテンダント業務の請負,さらには“日本ばし大増”や,東海道本線大船駅の名物駅弁である鯵の押寿しを扱う“大船軒”を傘下に迎え入れるなど,安定した事業の拡大をはかってきた.
 とはいえ,不思議といえばいえるのが,日本食堂のルーツともいえる駅の食堂や食堂車の歴史や特色をセールスポイントにした店舗が,大宮の鉄道博物館以外にほとんど存在しなかったこと.
 だからというわけでもないだろうが,今回の神田駅の店舗では,店名のとおり,“鉄道”をフルに前面に押し出している.
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店内はカウンターのみ13席.画面に見えるスツールの表地は新潟地区で使われていた(多分115系の)モケット.カウンター内の把手は…クロスシートの背もたれの….行き先札や乗車案内札は主に東京駅で使われていたもののようだ…….

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天井からぶら下がっている取り付け式の尾燈は糸崎駅常備だし,行き先札は南延岡だったり苫小牧だったり.日本全国に及んでいる.壁に掲げられた鉄道地図は昭和30年頃の日本全国版.


肝心のメニューだが,昼の食事ならば“昔懐かし食堂車のカレーライス(税込み680円)”や“昔懐かしベロネーズ…トンカツを載せたスパゲティ・ミートソース(税込み780円)”,鉄道員のまかないランチといわれる“ハチクマライス(税込み700円)などが用意されている.
 また,週がわりで各地の駅弁も販売される.飲み物メニューを注文することで店内で食べることができるから,それも一興.
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ハチクマライス.バリエーションがたかうさんあるらしいのだが,共通しているのは目玉焼きが載せられていること.


さて,夜のメニュー.まずはカクテルでスタート.
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5種類揃ったカクテルは,左から山形駅,長野駅,新青森駅,新潟駅,そして秋田駅.


山形駅はサクランボと西洋梨,長野駅はプルーンとブルーベリー,新青森駅はリンゴ,新潟駅は日本酒と西洋梨,秋田駅はラズベリーを主体としたカクテル.いずれも見た目の美しさばかりではなく,味も第一級.
 その他のアルコール類もハイボールからビール,日本酒なら“魚沼”,“雪の茅舎”,“加賀鳶”.焼酎なら“子鹿”と“いいちこ”が,ワインは車内販売向け缶入り甲州ワインが用意されている.
 あれ?“加賀鳶”は,今年の正月に栓を開けたばかり.“魚沼”は,何年前だったかの正月に開けた“上善如水”と同じ酒蔵だ.うむ.
 肴は北海道のオイルサーディンから石川の吟醸酒こうじ入りクリームチーズ,車内販売でお馴染みの“ほやの薫製”“ほたるいか素干し”など…….
 デザートはスジャータ特製の車内販売用バニラアイスとりんごアイス…….

なんだか,無性に旅に出たくなってしまったではないか.駅弁を食べながら初めての風景を車窓から眺めた旅を偲んでみようか,それともいにしえの夜行列車を思い出しつつ,更け行く神田の夜を楽しむことにしようか.

神田鐵道倶楽部
場  所:JR神田駅(北口改札外)
席  数:13席
営業時間:月曜日から金曜日 ランチタイム=11時から15時
     バータイム=15時から22時半(ラストオーダー=22時)
定 休 日:土・日・祝日
※年末年始等は定休日・営業時間が異なる場合あり


※2017.06.02:一部固有名詞など語句修正