小田急電鉄は,3月3日早朝に下北沢駅で出発式を挙行し,めでたく複々線での運転を開始した.
 引き続いて3月17日にはダイヤ改正を実施し,本格的な複々線の運用が始まった.同時に,新型ロマンスカーGSEこと70000形の営業運転もスタートした.
 このふたつのイベントが日をずらして実施されたのは,万が一にも不具合が生じてはならないという,慎重な配慮の結果だという.
 複々線の使用開始からの2週間は,ダイヤは従来のままということで,急行線を走る列車が順調に進行しすぎて,時間調整による駅間での一時停車など,珍しい体験もできたようである.

そして迎えた3月17日.GSEの一番列車は,新宿を9時に発車する“スーパーはこね5号.新宿駅ホームでは出発式が催された.
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テープカットする,星野晃司 小田急電鉄株式会社取締役社長,岡部憲明 アーキテクチャーネットワーク代表,内田克美 小田急電鉄株式会社新宿管区長の各氏(右から左へ).

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式典を待っている間には,この日からの新しい愛称の特急“ふじさん”が顔を見せるひと幕もあった.ひらかなで見る“ふじさん”の文字が目に新しい.

定刻9時.GSEは内田管区長の出発合図とともに箱根湯本へ旅だっていった.

さて,これからどうしようかと,取材に参加した一同ちょっと思案した結果,期間限定で開設されているという“ROMANCECAR GSE cafe”でお茶を飲みましょうかということになった.
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いつもは“Q's cafe”の名前で営業されている寛ぎの場が,2月19日から4月1日までの限定でGSE一色に塗り替えられているのだ.

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店内にはGSEの展望席を模したコーナーが設置されている.その他,GSEの車内や箱根をバーチャル体験できるVRゴーグルも備えられている.


一息入れたあとは……天気もいいし,複々線の様子も観察したかったので,数人と連れ立って沿線へ.最初に降りたのが2月15日のここで紹介した梅ヶ丘.
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最初にやってきたのは“急行 向ヶ丘遊園”を表示した東京地下鉄16000系.唐木田へ直通の“多摩急行”は廃止となり,向ヶ丘遊園着発に短縮ということか?

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続いてはLSEこと7000形7004編成の“はこね57号“.


2本残っていたうちの7003編成が退役し,残る7004編成も“2018年度中”には引退するという発表が,3月15日付けのニュースリリースで流された.現役車輛の一部引退が,編成番号を含めてリリースされるというのは,異例のことと思う.それだけLSEへの関心が高いということだろう.
 今後について小田急電鉄ウェブサイトの空席照会で検索してみると,その1編成も毎日運転というわけではないようだ.とりあえず今度の週末24日と25日には朝7時発の“はこね1号”から充当されているが,26日の月曜日には見当たらない.
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上りホームへ移動してからやってきたのが“準急 成城学園前”の表示を出した東京地下鉄16000系.ダイヤ改正前には存在していなかったと思う.準急が緩行線を走るようになったのは,狛江と千歳船橋,祖師谷大蔵に停車するようになったための措置である.


続いて信号機や線路の観察.複々線化直前の様子はやはり2月15日のここでお伝えした.
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2月15日のトップ写真と同じ場所での撮影.ホーム上と本線に植わっていた出発信号機は,どちらも姿を消している.分岐器は残っているが,中間部のレールは撤去済みであり,その部分に停止位置目標が植えられた.一方,閉塞信号機からは×印が外され,機能している.また,下り緩行線の分岐器は完全に撤去済みで,跡形もなかった.


続いては,建設中の緩行線を跨いで新ホーム経由で地下の急行線となるべき在来線に設けられた仮ホームから乗降していた(長い!),世田谷代田.
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なんともシュールな光景が目の前に拡がっていた.エレベーターが目の前にあるのに,乗り降りはできない.新急行線と新緩行線との間を結ぶためのものだったのだから.今後,どのように加工されるのか,興味津々.

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下北沢からの35‰勾配を駆けあがってきた4000形の新宿行き急行.2月15日付けのブログと同じ場所で…撮れるわけはないので,できるだけ近い場所で撮影してみた.振り返ればもう地上の光が見える.なんだか,予想していた以上の,新しい鉄道風景が登場したように思う.


簡単に…と思ったのだけれど,このところ“長すぎるよなぁ”と反省しつつ短くできないのが忸怩たる思いだったのだけれど,それよりさらに,随分長くなってしまった.それだけ話題が盛り沢山である証しということで,お許しいただければ幸い.