とれいんの2015年11月号で量産先行編成をご紹介した,JR東日本中央本線の新しいホープであるE353系電車.特急“スーパーあずさ”として営業運転を開始したのを機に量産仕様編成を詳報したのが,今年の2月号である.
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E353系量産先行編成が報道公開された日.付属編成の新宿方先頭車クモハE353-1.松本車両センター 2015-8-2

それから3年.3月には3往復の“スーパーあずさ”で運用をスタート.7月からは普通の“あずさ”や“かいじ”にも勢力範囲を拡げた.いよいよ名実ともに中央本線の顔となりつつあるこの電車だが,量産先行編成は“量産編成に準じた改造を行なう”と,MODELERS FILEで記した.
 主な改造点は,フルアクティブサスペンションを全車に取り付けて車体間ダンパーを撤去すること,大型荷物置き場を全車の松本方に設置することの2点だった.長野総合車両センター(かつての長野工場)に入場したとの知らせを聞いたのは,量産編成の登場と同じころだった.いつごろ出場するのかは,2月号の編集時点では“まだ決まっていない”とのことで,心待ちにしていたら……6月中旬には付属編成(S201)が量産編成とペアを組んで“スーパーあずさ”で運用中との報があった.そして7月初旬には,基本編成9輛が単独で運用に就いているとの目撃情報も得ることができた.情報源は,いつもの鉄道フォーラム(有料会費制)である.
 “いつ,実見できるだろうか……”と,思っていたのだが,そのチャンスは7月17日に巡ってきた.
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新宿駅9番線に停車中のE353系量産先行編成.基本編成の松本方である.“かいじ”114号で到着した後の折り返し回送待ちというタイミングだったようである.もっとも,この角度ではどこが変ったのか,ほとんど判らない.
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まずは車体間ダンパーの痕跡…は,ほとんどない.ステーは台枠底面に取り付けられていて,車体そのものは妻も含めて手をいれる必要がないからである.
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これが撤去前の車体間ダンパー.痕跡がない理由を納得していただけるだろう.

そしてもうひとつ,大型荷物置き場の設置だが,関心の的は側窓をどのように処理しているかということだった.
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松本方先頭車,クハE352-1の海側.窓を埋めたわけではなくガラスも残っていてブラックアウトした上で内装を取り付けるという手法だったようである.映り込みが激しいが,右側に荷物置き場と座席スペースの間の仕切が見えるだろうか.
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甲種輸送時のクハE352-1海側.荷票が貼られている半幅窓がブラックアウトされたということになる.

付属編成はまだ目撃できていないのだが,きっと同じように改造されているはずである.

と,量産化改造に注目していたら,おなじ新宿駅に出入りする車輛でも新たな変化を発見してしまった.それはまた次の機会のお楽しみ.まだ完全に把握できていないし…….