京急電鉄が,横浜に建設中の新本社社屋での保存展示を目指してデハ230形236の修復整備を進めている……というのは,既に本誌でもここでも,何度も採り上げている.
 例えば今年3月8日の“京急電鉄からのお便り デハ230形の整備進捗状況”とか,昨年5月25日付けの“京浜急行電鉄デハ236が新天地へ”とか.本誌では2018年1月号“京急電鉄特集”の中での“保存車輛めぐり デハ230形236”がある.

その後どのぐらい進んでいるのかなぁなどと思いを馳せつつ今月発売号の“いちぶんのいち情報室”を印刷に渡したあとで,2018年12月版の“京急電鉄からのお便り”が届いた.
 そこで,このブログでの“速報”とした次第.

前置きが長くなった.
デハ230形新1000形1
7月11日,総合車両製作所横浜事業所で,製造途中の新1000形全塗装仕様6連車の1648と並んだ……並べられた236.写真:京急電鉄
パンタグラフ取り付け1
8月3日(他のシーンも含めて,提供写真に記録されている撮影日付です)には,修理整備の終わったパンタグラフが屋根上に取り付けられた.パンタ台が太い木材であることが,よくわかる.写真:京急電鉄
内装木製品の取り付け2
少し日が飛んで11月9日の客室見通し.床はまだ養生のシートに覆われているように見える.天井は白,間柱はベージュ,側扉の内張りはステンレス鋼無塗装…までは僕の過去の記憶通りなのだけれど,腰掛の袖仕切りや側扉周辺の茶色が,ずっと濃いような気がする…….写真:京急電鉄

過去の記憶を記録から探り出してみようと考えたのだけれど,その頃の僕は,室内をカラーで写していなかった.

ということで,昨年11月に京急からいただいた,作業途中経過レポートその1に含まれていた室内写真を見直してみた.そうしたら…
DSCF1594
しっかりと濃い茶色である.本来は生地にニス塗りだと思うのだが,塗り重ねているうちに濃くなった…….そんな感じである.写真:京急電鉄

ということで,今回の保存整備ポリシーである“現役最終期の姿で”ということが,忠実に守られていることが,判明したのだった.
電機扇風機の取り付けA
扇風機も復元された.外観だけではなく,きっと中味も整備されたのだろうと,期待できる出来栄え.写真:京急電鉄
室内灯と電気扇風機の取り付け3
網棚や吊り手受けなども取り付け.荷物棚の網は,編むことができる人が,絶滅状態なのだというから,探し出す努力は並み大抵ではなかっただろう.そして蛍光燈も,絶滅危惧種となりつつある.写真:京急電鉄
窓の取り付けa
窓も取り付けられた.写真:京急電鉄
床下2
ブレーキシリンダーとコンプレッサー付近の床下機器.窓とともに,11月19日の撮影である.写真:京急電鉄

さて,完成予定は,2019年春.川口市の公園を出発した時には“まだまだ先”と思っていたのだけれど,もうあと数ヵ月しかない!
 どのような状態で新本社ビルに収容されるのかはまだ発表されていないけれど,車輛を搬入してから周囲を仕上げることになるのだろうから,工程の大幅な遅れは許されない.
 次のレポートは,完成時になるのか,それとも,もう1度,なんらかのお便りがあるのだろうか.期待に胸膨らんだ,師走の午後であった.

※2018.12.14:一部語句追加修正