先週の土曜日,3月16日早朝の西武鉄道池袋駅が特別な空気に包まれた.
B8B_9204
7時8分,6,7番線ホームに来賓着席.

列席者は前列左から,西武鉄道代表取締役社長 若林 久,豊島区区長 高野之夫,西武鉄道取締役会長 後藤高志,建築家 妹島和世,女優 土屋太鳳.2列目左から,西武鉄道鉄道本部池袋駅管区長 渡邊 進,建築家 棚瀬純孝,照明家 豊久将三,テキスタイルデザナー 安東陽子,日立製作所執行役常務 光冨眞哉のみなさん.
_9X_0336
7時11分,001系“Laview”到着.写真:西武鉄道

この日から営業運転を開始する,001系“Laview”の出発式が催されたのである.

001系“Laview”については,2017年6月の構想発表から,昨年10月29日の愛称発表,今年1月29日の営業運転開始日発表,車輛の報道公開,まで,随時お知らせしてきた.

そして昨日発売のとれいん4月号MODELERS FILEでは,詳細を徹底紹介した.

さて式典は西武鉄道後藤会長,妹島さん,高野区長のあいさつへ進み,そして
B8B_9235
7時25分,テープカットの前に,ポーズ.
B8B_9275
7時28分,初列車を運転する小手指乗務所の大石 秀さんに,土屋太鳳さんから花束贈呈.

最後の,出発合図となった時,時計の針は発車1分前の7時29分を指していた.
B8B_9310

そして定刻を3分過ぎた7時33分,列車はようやく発車.車内には後藤会長と妹島さんの姿も見える.

渡邊駅管区長とともに,3分間も右腕を挙げ続けた土屋さん,思わず“疲れちゃった”.しかしすかさず“ずっと電車を見ていることができたから,嬉しかったけど”.西武鉄道のイメージキャラクターを3年間も続けているだけあって,フォローも忘れないのは,流石.

さて,式典での撮影を終えた僕は,同じ池袋の西口,東武鉄道池袋駅での“川越特急”出発式に向かう他社のスタッフたちと別れ,初列車の戻りを迎えるために沿線へ出ることにした.
 どこで撮ろうか…飯能の奥まで行くのは時間的に厳しいし…と,いうことで降り立ったのはひばりヶ丘駅.
 目的地は保谷方面へ戻ったところのカーブ.南側は学校で,北側に農地が広がる好撮影地……だったのだが,近年は住宅が線路に迫ってきているので,実際には初訪問に近い場所.
B8A_9424
やっぱり“まぁるい”先頭車を表現したくて選んだポジション.全編成を入れることは,はなから考えなかった.欲をいえば右の電柱が列車の頭に近いし,左端では新築中の家も気になるところではある.

高速シャッターでも文字が欠けにくいLEDに期待したが,さすがに1/1,600秒では欠けた.でも,ちゃんと“Chichibu”と読み取ることができるのに,びっくり.
 試運転や報道公開の時には気づかなかった点が,前照燈の点け方.コイト電工の花形の周囲にもLEDが配置されているのは紹介記事でも説明した.上半分を点燈させて尾燈とともに“赤いほっぺのスマイル”を演出するわけだが,営業列車では,ぐるっと一周,点燈していたのだった.お目に掛けた2枚の写真からも判っていただけるだろうか.

ついでに(?)連結器についての補足説明を……“20000系で使われているのと同じ,角が尖っていないタイプである”と記したが,さらに詳しく説明するならば“20000系の8連グループの一部で使われているのと同じ”である.10連は普通の角(先端)が尖ったタイプであり,8連も前期グループは先端は尖っていないものの穴が開いたタイプを使っているからである.
B8A_9492
池袋発の“Laview”2列車目を撮影すべく移動した保谷の留置線に並んでいた,20000系8連の第2編成(左)と第8編成(右).格納式であることはともに同じだが,連結器胴受けの形も異なっている.

そういえば,第8編成の“銀河鉄道999”ラッピング.間もなく解除になるそうだ.3月24日に豊島園の駅で“2代目 銀河鉄道999デザイン電車さよならイベント”が実施されるとのリリースが,3月7日に発表されている.
 もうひとつ,平成28/2016年1月17日から走っている二代目“L-trains”の9000系第8編成も“約3年間”と予告されているから,予定通りなら,もうすぐ終了となるはず.廃車なのかラッピングを外してそのまま活躍を続けるのか.注目したいところである.

週明けの19日からはB編成も運用に就いたようだ.4月以降の落成スケジュールも気になる.一方で10000系の動きも気になる.まさに出会いと別れが錯綜する春である.

※2019.03.21:写真1点差し替え