“2020年の元日は幸先よく穏やかに始まった”と題した今年最初のブログの中で,西武鉄道40000系ロングシート仕様編成の運用が始まったとお伝えした.
 そこでは,トイレがないこと,列車無線アンテナが2本になったこと,非常用車椅子はなくなった“らしい”ことを確認したが,足元はみることができなかったため,その確認は“次へのチャンス”と結ばざるを得なかった.

それから幾星霜…は,かなり大げさだけれど,今日の午前,ようやくそのチャンスが巡ってきた.場所はいつもの小手指車両基地.広報部のお計らいにより,鉄道趣味月刊誌向けの公開が実現したのだった.
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池袋・本川越方から見たロングシート仕様の第2編成.

編成は手前から10号車クハ40052(Tc2)+モハ40952(M6)+モハ40852(M5)+サハ40752(T3)+サハ40652(T2)+モハ40552(M3)+サハ40452(T1)+モハ40352(M2)+モハ40252(M1)+クハ40152(Tc1)の5M5T.
 この写真の角度から判る,デュアルシート仕様との違いは車号のほか正面貫通扉上部に貼られたオレンジ地白文字の“LONG”表示.この表示は側面行先表示装置横にも貼られている.
 ロングシート化によって,当然のことながら定員は変化している.ロングシート時で比較しても,デュアルシート仕様が編成全体で1,299名であるのに対し,1,439名と大幅に増加している.一方で編成重量は318.5tから303.4tと軽くなっている.
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“LONG”表示はオレンジ地に白文字.コイト電工製の花形LED 前照燈や森尾電機製と思われるフルカラーLEDの列車種別・行先表示などは変わらない.

その他,列車無線アンテナは新型が2本となった.もっともこれは,いずれデュアルシート仕様車にも波及することだろうが.一方でモハ40550形の妻板には誘導無線のアンテナがない.
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モハ40552の2位側外観.妻板に誘導無線アンテナはない.幕板の列車種別・行先表示装置の横に正面と同じ“LONG”表示が貼られている.床下には東芝製主制御装置が見える.この車輛の装置は,自車の主電動機4基だけを制御すればよいので,他社とは寸法や外観が異なっている.

各床下機器だが,モハ40250とモハ40550,モハ40850に取り付けられた主制御装置は東芝のSVF102-H0,モハ40350とモハ4950に取り付けられている補助電源装置は三菱電機のNC-GAT260A,電動空気圧縮機は三菱電機のMBU1600Y-3Bだった.型式は若干異なるが,性能的にはデュアルシート仕様編成と同じである.
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一般客室の全景.腰掛の表地は青が基調である.袖仕切りのデザインは異なるが,ガラス面の柄は同じである.液晶画面による枕木方向のデジタルサイネージは一般的な中吊りだが,これは40000系の第3編成以降と同じである.
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4号車サハ40450形の池袋・本川越方客室.デュアルシート仕様では画面左手にトイレが設置されている部分である.フリーWi-Fiを提供している旨のステッカーが妻板に貼られているのが見える.
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池袋・本川越方先頭車の“パートナーゾーン”.手前の腰掛がロングシートであることを除けば,色遣いをはじめとしてデュアルシート仕様編成と変わるところはない.
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運転室も,おおむねデュアルシート仕様編成と変わらないが,運転席左手,マイクの上に見えるNEC製モニターが新しい.これは近年の既存車に対する新型アンテナ取り替え車と同じ光景である.

その既存車の様子は2019年1月24日のここでお伝えしているが,そこに見えるモニターと同形だと思える.

たっぷりあると思っていた撮影取材時間だったが,気がつけば終了時刻が迫っていた.

なお,オリジナルの40000系は,本誌の2017年4月号(通巻508号)のMODELERS FILEで詳しくお伝えしている.速報としては,2017年2月13日付のここで“西武鉄道40000系のお披露目”と題して記している.併せてご覧いただければ幸い.