東京都内を東西に横切る中央本線は,お壕端を走ることもあって,大好きな路線のひとつである.
 その中央本線には緩行線と急行線があってそれは昭和7/1932年に完成し…などというのは,ここでは要らぬ講釈.
 長らく東京の人々に親しまれてきたこの区間,僕が東京に住むようになってからの最初の大きな変化は,飯田町貨物駅の廃止だった.主に新聞用紙を扱う施設を整えた都心の貨物駅だったのだけれど,印刷工場の郊外移転やワム80000による車扱いをコンテナ化するに際して高架上の線路が荷重に耐えられないとか,さまざまな理由で廃止されたのは平成11/1999年.列車はそのしばらく前から発着しなくなっていた…….
 その後はしばらく安定した時の流れだったのだけれど,大きく動きはじめたのは御茶ノ水駅の大改良工事から.JR東日本から計画が発表されたのは10年前のことである.その概要は平成22/2010年4月8日のここで記している.
 工事が始まって最初にレポートしたのは平成28/2016年6月30日のここだったかもしれない.続いては平成28/2018年10月16日のここだろうか.途中で中央快速線の12輛編成化などというプロジェクトも加わり,さらにはお茶の水橋と聖橋の長寿命化工事なども始まったものだから,このあたり一帯,工事現場だらけとなったものである.
 御茶ノ水駅の界隈には定期的に通う用事があるものだから,その後も観察は続けていたものの,つい先日,気がついてみれば駅東端の聖橋口が移転してしまっていた.
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移転は3月29日だったとのこと.もう3ヵ月も経っている.新しい聖橋口は……
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“50メートル先”.画材店や食堂などが並ぶ一角に.開設されていた.シャッターが半分降りているのが不思議.まぁこの改札口は仮のものではある.

そういえば古い跨線橋はどうなかったのかと,聖橋の上に立ってみれば……
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階段部分は健在(?)だったものの,跨線部分(というのか?)は骨組みだけになっていた.でも,その方が構造を観察するには好適ともいえる.ちょっと複雑な心境であった.

この区間では飯田橋と千駄ヶ谷でも大きな工事が行なわれている.飯田橋は7月12日に新しいホームの使おはじめられてからの観察として,今日は千駄ヶ谷駅である.昨年秋に改札口の移転などが実施されたのは知っていたが,未訪問だった.春には臨時ホームのあった場所に新設された新宿方面行きホームが使用開始となり,6月にはホームドアが…と,こちらも気づいたら工事が完成していた.
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“使用前”の平和な情景.平成27/2015年9月である.画面右側は臨時ホーム.上屋の柱は古レール.そこに貼られた方面案内は琺瑯製.
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そして約5年後の完成した状態.撮影ポジションは,ずっと新宿方に移っているが.右側のホームは新宿方面行きとして整備された.
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振り返って新宿方.右側の新宿御苑の深い緑は変らないが,鉄道の風景は次々変化する.緩行線電車はE231系500番代に置き替わったし,ホームにはホームドア.

いろいろ変った千駄ヶ谷駅で気に入ったのは,新しいホームとコンコースとの関係性である.
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新しいホームは元の臨時ホーム.画面右側に見えるガラス張りの壁は天井に達していなくて,コンコースと空間を共有している.
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そのガラス越しにコンコースを見下ろすことができる.なんということはないのだけれど,ちょっと心が休まるような気が,僕はする.

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コンコースは,電車を眺めることこそできないけれど,天井は吹き抜けとなっている上に幕屋根を通して昼間は自然の光が降り注ぐ.ちょっとしたターミナル駅の雰囲気である.

ということで,2月の原宿駅以来の,JR線の新しい施設観察であった.