レイルNo.97

レイル97号 最新刊のご案内です

■多摩川をめぐる鉄道風景
“東京都民の母なる川“多摩川”.山梨・埼玉両県境の標高1,953mの笠取山に源を発し奥多摩湖を経て東京湾まで138kmの旅を続ける一級河川である”という書き出しで,早川昭文さんが,東京圏で大切な河川のひとつである多摩川を取り巻く鉄道について語ってくださいました.関連する鉄道路線の数は一級ですが,実は写真を撮影するとなると,大いに工夫が必要だったりします.
 鉄道と多摩川の歴史を繙きながら,写真撮影にまつわるエピソードなどもふんだんに盛り込まれています.
 東京の鉄道趣味人にとって,二子玉川は東急電車の大切なジャンクションのひとつとして,欠かすことのできない地名です.今はなき“玉電”と,道路併用橋だった大井町線の昭和20年代から40年代までの姿を,関田克孝さんが見事に甦らせてくださいました.題して“二子玉川電車少年回顧”.

■倶利伽羅トンネル三代記
富山と石川の県境に立ちはだかる倶利伽羅峠.北陸新幹線では一気に通過してしまいますが,北陸本線では難所のひとつとして,電化前には国鉄最大のタンク機E10が投入されたこともありました.
 そんな難所を,少しでも緩和しようと,電化工事,勾配緩和と複線化,いずれも早期に着手され,峠を越すトンネルも変遷を重ねています.
 そんな倶利伽羅トンネルの歴代の記録を丹念に探り,現地も踏破して纏められたのが西 和之さんです.往時の北陸本線234列車の思い出とともに,お楽しみください.

■常磐線大型蒸機の残影
国鉄最大級の急客機C62が最後に牽引した定期特急列車,それが常磐線経由で上野と青森を結んだ“ゆうづる”です.平成27/2015年はその登場から50年の節目でした.田邉幸男さんのカメラが捉えた“ゆうづる”と,それを取り巻く常磐線北部の列車たち.思い出の記とともに,美しい写真をグラフ構成してみました.

2016年1月21日(木)発売
定価:3,960円(本体3,600円)

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