気がつけば,もう34年の歳月が過ぎ去っていた…最近,こんなのばかり….今日の“気がつけば…”は,東急電鉄の電車とバスの博物館.最初は昭和57/1982年の春に高津駅高架下にオープン,複々線化工事の影響で宮崎台駅高架下に移転してからでも,既に13年が経過している.
その博物館が,移転後12年目にしてリニューアルを果たし,明日,2月19日に再オープンとなる.その再オープンを目前に控えた昨日,報道関係者向けの内覧会が催された.そこで,オープン前日の“速報”をお届けする次第.
入口は宮崎台駅の改札を出てすぐ目の前.黄色に黒字で大きく“DEN BUS”と記された壁面が目印.
線路沿いに設けられた専用通路は“キッズスケッチプロムナード”名付けられ,壁面には,子供たちが描いた電車やバスの絵が飾られている.
そして入口には,近年交通機関でも姿を見せつつある,QRコードを使った自動改札機が備えられていて.普段の電車の駅とはちょっと雰囲気の異なる“改札”を体験することができる.
入口直前の踏切警報器は,高架線上の線路にセンサーを設け,急行電車が接近すると警報が鳴動し,遮断棹が下りる.なお,駅から来れば,ここは“1階”に見えるが,建物に入ると“4階”である.傾斜地に設けられた施設特有の“エッシャーの騙し絵的構造(本当か?)”である.
入場後すぐに階段をおりて“3階”へ.そこは“パノラマワールド”.
壁
面に設けられたボタン(画面左下隅)に“タッチ”すると電車が動くレイアウト.このフロアには,この他に持ち込み車輛も有料で運転できるNゲージのレイア
ウト,そしてパノラマシアターと名付けられた,音楽と連動したレイアウトが設置されている.さらにその横にはミュージアムショップが,ある.
もうひとつ階段を降りると2階.“ゾーン3450”と名付けられ,デハ3456のカット車体と台車が置かれている.通路からは,パンタグラフ周りのディテールをじっくりと観察することができる.
ゾーン3450の,デハ3456とその台車(の,一部…画面右端).画面屋が博物館エントランス.カラフルな手摺は,東急関連のラインカラーが由来である.
そして“1階”.ここには2台のバスと玉電の“ペコちゃん”ことデハ200形が保存展示されている.そして,“東横線CGシミュレーター”から,エキスパートモードも設定できるデハ8090系のシミュレーターまで,数多くのシミュレーターが.
8090系のシミュレーターと“格闘”する向谷 実さん.エキスパートモードは,本当に難しいようだが,本物の運転士さんは,毎日,それをこなしているわけである.改めて感心した次第.
電 車とバスの博物館は,これまで巡ってきたA棟と,道路を挟んだ東側に設けられたB棟から成り立っている.これまで,B棟は“イベントスペース”とされてき たが,今回のリニューアルに際して,“キッズワールド”と名付けられて,プレレールパークーや,キッズシミュレーターなどが設けられた.屋外の上屋下に は,平成元/1989年に復元されたデハ510が展示されている.その横の,東急電鉄の歴代ユニーク台車の模型も見逃せない…….
B棟の館内全景.画面右手にデハ510とYS11がちらりと見える.
ということで,とりあえず駆け足で巡ってみた,新しい電車とバスの博物館.保存されている実物車輛に変化はないものの,リニューアルされたこの機会に,改めて訪問してみると,今まで気付かなかったことを,再発見できるかもしれない.
※なお,この博物館では,来館者による写真撮影の制限はない.
開館時間:10時から~16時30分(最終入館は16:00まで)
休館日:毎週木曜(木曜が祝日の場合は翌日)及び年末年始
所在地:川崎市宮前区宮崎2-10-12(東急田園都市線宮崎台駅直結)
問合せ:044-861-6787