ちょうど1週間前の7月25日から,東京の品川駅港南口にあるキヤノンSタワー内オープンギャラリーで,日本鉄道写真作家協会(JRPS)の写真展が始まっている.今回のテーマは“魂の鉄道写真”.同協会の設立25周年記念行事の一環であり,この春に交通新聞社から刊行された写真集ともリンクしているという趣向.

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キヤノンSタワー入り口に置かれた案内板.ちなみに会期は8月26日まで(9日から17日と日曜日は休館),10時から17時30分まで.

会 場内には会員のうちの28名が60点の作品を展示.全員が持ち味を存分に主張している.もちろん優劣などつけられるわけもなく,ただただ圧倒されるばか り.僕が訪問したときも,訪れた人たちの多くが,特定の作品の前で立ち尽くしていた.それぞれ惹かれた“なにか”があるのだろう.

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多くの来場者でにぎわう会場.作品に興奮して疲れたら,一番奥にカフェがあるので,椅子に腰掛けて一休みすることもできる.

僕はといえば,“とれいん”のスタジオでの撮影などでお世話になっている松本正敏さんの,船岡の桜の大俯瞰写真に見入ってしまった.
  そしてもう1点,若手のホープ,村上悠太さんの暗闇の土合をゆく,定期列車としては最終直前の上り“あけぼの”.踏切の灯りに浮かび上がるテールサインと 雪に反射する寝台車の室内燈が,とても印象的だった.実は村上さんがこの写真を撮影された数時間後,取材現場で顔を合わせていて,僕も本庄の辺りで同じ列 車を撮影してた…などと話ししていたのだけれど,こんな凄いのを写していただなんて.脱帽.

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左端は山崎友也さんの“茜空”,その右が村上さんの“あけぼの”.デジタルカメラならではのチャレンジだけれど,同時に1987年生まれ(!)という若い感性のなせる技ともいえようか

会期は8月26日まで(9日から17日と日曜日は休館),10時から17時30分まで.入場は無料.
 実はこんどの土曜日,8月2日の午後には会員によるトークショーも開催されるのだが,予約制で,残念ながら既に定員に達してしまっているという.でも,当日現場に行けば,なんとなかる…かな?かも?
 いずれにしても,大いに価値のある写真展.ぜひ,どうぞ.

※ここに掲載した写真は,このブログに掲載するために予め許可をいただいて撮影したものです.会場内は撮影禁止です.追記:2014.08.01