近況といっても,今年7月下旬の時点であることを,最初にお断りしておかねばならないが.
 とれいん10月号での105・107・119系特集に際して,JR東海からえちぜん鉄道に譲渡された119系改め7000形は,単なる譲渡だけでなく正面デザインの変更や1,500Vから600Vへの降圧改造など大きな改造を受けている.そこで趣味的には欠かせないと考えた次第.

そ の取材の合間,久し振りに永平寺口……東古市といった方が馴染みぶかい読者もおられるだろうが……の駅周辺を観察するチャンスがあった.というか,駅に近 づいてみたところ,敷地北側の変電所周辺で整地作業が行なわれていたので興味を惹かれたというのが正しいかもしれない.
 前回はえちぜん鉄道が発足した直後だったから,ちょうど10年振りということになるわけだ.

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駅本屋は,以前と変らない風情を保っていた.アルミサッシュやエアコンの室外機なども不思議なほどに違和感がない.目新しいのは,入り口右脇に掲げられた登録有形文化財のプレートぐらいか.平成23/2011年7月の登録.

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構内踏切の警報器は新しくなっていた.けれど,注意書きには,北陸地方の私鉄に特有の擬音の“ジャンジャン”が健在.実際の音も,確かに“ジャンジャン”である.

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バス車庫の脇を通って変電所に近付く.全体に足場がかけられて整備中.周囲を広場にして道路も新しく作ろうという様子が見て取れる.

ということで帰宅後に調べてみたら,永平寺町の事業として駅の周辺を整備して観光客を誘致しようという計画なのだそうだ.何度も変更が重ねられていて,最終的にどのような形になるのか,よくわからないところもあるのだが,とりあえず変電所の建物には観光案内所を設置しすることになるようだ.
 また駅本屋は,現在の建物を改修して使うという案と駅の北側に移築するという案がある.いずれにしても,北側にも改札口をつくって変電所建物やバス乗り場とリンクさせるということのようである.現在地で改修継続使用の場合は,北側の駅舎は新築するのだろう.
 また関連して調べていたら,変電所の建物も駅本屋と同じ日付けで有形文化財に登録されており,さらに,松岡駅や志比の駅も同じ日に登録されていた.
 加えて,旧松岡町の古い造り酒屋である黒龍酒造店の店舗や主屋,離れ,門も同じ日の登録となっていた.この日,そんなこととは露知らず,家への土産として“黒龍”を購入していた…….

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黒龍の純米吟醸.とにかく,僕好みの味であった.おとといの夜に口を切ったのが今日のブログの切っ掛けとなったわけでは,ない.