来月16日,東京西部から神奈川東部にかけての鉄道路線網が大きく変る.関東地方に住んでおられる皆さんは,既にご存じの方も多いだろう.大阪でいえば,例えば何年か前の西九条と難波の直結が近いかもしれない.けれど,こちらはなにしろ東急東武西武東京地下鉄横浜高速鉄道の5社.
  阪神なんば線に,淀屋橋か中之島から京阪電車が路線を延長して乗り入れ,難波では南海電車の線路も結ばれ,大阪地下鉄も繋がって(ゲージは?集電方法は? などという野暮なツッコミは,ナシ!),相互に入り乱れて走り始めるようなもの……といえば,理解していただけようか.
 もっとも変化が大きいのは,なんといっても起点のターミナル駅が地下に潜って東京地下鉄副都心線の渋谷駅に統合されてしまう,東急電鉄ということになるだろう.

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1年前の東急渋谷駅1番線.到着するのは9000系の特急.直通運転開始とともに,この9000系電車も東横線から去る.入れ替わりに東武の9000系が東 上線からやってくるけれど.東急9000系の第1編成には2月10日から惜別のヘッドマークを取り付けて運転しているとのこと.

こ の乗り入れ開始に付随する東急電車の変化としては,東京地下鉄日比谷線からの,あるいは日比谷線への乗り入れ運転が中止されることが大きい.これで東横線 は,ようやく20m車に統一される.もっとも,日比谷線の乗り入れ運転開始に際しては,東武が20m車を主張したのに対して,東急が18m車を主張し,実 現した(その頃,東急に20m車は存在しなかった)という経緯があるから,東武や地下鉄側は,ちょっと複雑な思いかもしれない.

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名残りの,地下鉄03系による菊名行き.これは昨年8月に東銀座駅で撮影した写真.都内西部の住人にとって,日比谷線はそれほど縁の深い路線ではないから,チャンスを捉えて記録しておいたもの.あと30日の間に乗るチャンスはあるだろうか.

我が地元,西武鉄道でも準備は着々と進んでいて,東急から5050系電車を借り入れての訓練運転が実施されたことは,昨年9月13日のここでもお伝えした.
 訓練運転は無事に完了したようだが,今度は西武6000系や地下鉄10000系の客室に変化が見られるようになった.側扉上の液晶による情報案内装置がアップデートして,いち早く“横浜元町中華街”という表示が可能になった編成が増えつつあるのだ.
 またそれと並行して,駅に番号を振る“ナンバリング”への対応も始まっていて,もちろんその情報案内装置には表示されているのだが,今年の初めごろから,まず新宿線各駅の駅名標にステッカーが貼られ始め,僕の通勤範囲内の各駅にも,つい最近,お目見えした.

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ス テッカーの例.富士見台駅.SIとはSeibuIkebukuroのSとI.昨年の2月23日付で出されたリリースに,新宿線と拝島線はSS,山口線は SY,国分寺線と西武園線はSK,多摩湖線はST,多摩川線はSW…と記されている.秩父線と有楽町線と豊島線は池袋線に含まれてSI

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各駅にはポスターも貼られて,気分は一層盛り上がる.

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そ して5社の電車には各1編成ずつ(東急だけは2編成),直通運転開始をアピールするステッカーも貼られた.写真は東急5050系5157…5857の編 成.この時には横浜高速鉄道Y500系第3編成もほぼ同時にやってきて“ラッキー”と思ったものだが,その他の東武50070系第1編成はおろか,地下鉄 10000系第7編成,西武の6000系6050番代第8編成すら,まだ見ることができないでいる.ちなみに東急のもう1本は5050系 5171…5871だそうだ.

3月16日まであと30日.ワクワクしながら待っているところである.

※2013.03.13誤記修正:西武鉄道のラッピング編成は6000系50番代第8編成でしたので,本文を修正しました.