JRが発足してからは“鉄道の日”というのだそうだが,僕にとっては今でも“鉄道記念日”.たぶん,これからもずっとそうでありましょう.
 そんなことはしかしどうでもよくて,今日,国土交通省などの肝入りで運営されている“鉄道の日”実行委員会主催による祝賀会が催された.東京の日比谷公園(今年は神宮近くの明治公園に移動したが)で開催されている記念イベントもこの委員会が企画運営し,各鉄道会社が協賛しているものである.
 この会では,鉄道事業に従事する人たちから選ばれた功労者(今年は92人,6団体だった)を祝賀するとともに,“日本鉄道賞”の表彰式も行なわれる.
 今年の日本鉄道賞は,JR東日本の,東京駅丸の内駅舎の復元(復原)事業に対して授与された.まぁ,この受賞に異論を唱える人は,いるまい.20日に発売される,とれいん11月号でも,どなたかが模型化に挑戦してくださるのではないかと期待を込めて“MODELERS FILE”として採り上げているから,いかに復原されたか,じっくりとご覧いただくことができる.

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復原なった東京駅丸の内駅舎.この事業に対して,日本鉄道賞が授与された.どのように復原されたか,それは11月号をご覧いただくことによって,判る.

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楯と花束を受け取り,満面笑顔のJR東日本社長,富田哲郎さん.これからも,鉄道事業はもちろんのことだけれど,東日本鉄道文化財団などをおおいに活用して,文化的事業にも力を入れていただきたいものである.

そして今年は“日本鉄道賞特別賞”がふたつ設定され,その一つとして,こちらは既に本誌8月号でご紹介済みの“原鉄道模型博物館”が“鉄人賞”として授与された.会場には残念ながら原信太郎さんご自身は見えなかったが,ご子息の原丈人さんが副館長として賞を受けられた.丈人さんとお目にかかるのは,実は30年以上ぶり.昭和52/1977年に初めて芦屋の原さん宅を訪問して以来,だと思う.

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こちらは原鉄道模型博物館副館長としての原丈人さん.楯が光り輝いている.博物館の未来も,このように光り輝くものであって欲しいと思う.

もうひとつの特別賞は,NPO法人としての神岡・町づくりネットワークに与えられた“甦ったレール”特別賞.廃線となった神岡鉄道…国鉄神岡線を走るレールマウンテンバイクを考案製作して“レールを残す”ことと,ユニークな観光資源で人を呼び込む努力に対して与えられたもの.

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レールマウンテンバイクというユニークな乗り物を考案製作したNPO団体には“甦ったレール”特別賞が授与された.

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そして祝賀会の開幕を告げる“乾杯”の挨拶役は,実行委員会副会長の一人,JR東日本会長の清野智さん.うしろに居並ぶ人々には,JR発足同時は第一線の課長として活躍(僕も取材などでとても御世話になった),今では“会長”になられた方も含まれる.時の流れは…….

※2012.10.20:とれいん11月号紹介へのリンク追加