普段から時刻表を読んで実際旅行していると,いろいろおもしろい地名,駅名に遭遇します.
 たとえば,日本各地,人名にちなんだ駅名および地名は多数存在します.
 岡山県の智頭急行にはそのものずばり“宮本武蔵”という駅が存在しますし,私の身近なところで言えば,JR鶴見線は人名に由来する駅名の宝庫です.
鶴見線の前身,鶴見臨港鉄道は,埋め立て地に敷かれたため,地名もまだ決まっていなかったので,埋め立てや,鉄道建設に関する功労者の名前がつけられています.
並べて書いてみますと・・・
JR鶴見線
鶴見小野駅 → 地元大地主ある小野信行氏に由来
浅野駅 → 浅野財閥の創始者,鶴見臨港鉄道の創設者である浅野総一郎氏に由来
安善駅 → 安田財閥の安田善次郎氏 に由来
武蔵白石駅 → 埋め立て事業の関係者であり,日本鋼管(NKK)の創始者白石元治郎氏に由来
大川駅 → 日本の製紙王と呼ばれた大川平三郎氏に由来
といった具合です.ほかにも調べればいろいろあると思います.

ところで自分の名前は駅名で存在するのだろうか…….と思って探してみましたが,どうやら鉄道では存在しないようです.わりと珍しい名字なので,無理もないでしょう.
でも,バス停であるのです.
場所は,石川県七尾市と富山県氷見市の境.七尾バスと加越能バスの乗換駅が“脇バス停”です.(※2008年に七尾バスは能登西部バスと合併し,北鉄能登バスに変わりました)
 以前北陸へ旅行した際,七尾線の七尾駅から氷見線の氷見駅までこのバス路線に乗りました.事前に時刻は調べていったので,乗る前から“脇”というバス停があることはわかっていました.
 実際乗ってみて,実に爽快なバス路線でした.七尾を出て,一つ峠を越えると国道160号線は小さな集落を点々とたどりながら日本海を南下するのです.
晴れていれば,海越しに立山連峰を望むことが出来ます.(この日はうっすらとしか見えませんでしたが)
 乗り換えの接続はあまり良くなく,40分くらい待ちました.しかし,逆に乗換駅だったからこそ,ゆっくりとこの場所を味わうことができました.
 周りには小さな商店が1軒あるだけで,目の前は海.自分と同じ名前のバス停の看板を撮影しつつ,なんだか恥ずかしいような,懐かしいような,誇らしいような,何とも複雑な感じでした.

みなさんは自分と同じ名前の駅名はありますか?もしあったら,やっぱり実際訪れて,駅名標といっしょに記念撮影して,入場券も買いたいですよね.名字と同じ駅から名前と同じ駅までの旅なんていうのもおもしろそうですね.

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こちらは七尾バスの脇バス停.再び七尾へと折り返すところ

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こちらは加越能バスの乗り場.ちょっとした待合室がある.