前回に続いてBetsyの組立記を書こうと思っていましたが,今回は本誌の編集作業が佳境となっているので1回お休みします.再来週までに塗装したいなあ…
  今月発売の“とれいん”では,京成電鉄創立100周年にかこつけて“青電・赤電”の特集を企画しました.私も幼稚園の頃から沿線に住んでいて,小学校高学 年まで毎日のように京成電車を眺めていましたから,青電・赤電の活躍した時代には一家言あるつもりです.そうした思い入れも含めて,貴重なカラー写真のグ ラフなど,私鉄ファンには見応えある内容に仕上がったと思います.どうぞ発売をお楽しみに!
 ちなみに私もつたないながら模型で参加したので,今回はBetsyどころではなかったのでした…↓
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さて今回は,久々に米国客車ネタを一つ.しばらく前になりますが,2005年にブランチライン・トレインズからREAエクスプレス・リーファーのHOプラキットが発売されました.
 これは戦後急速に回復した生鮮品急送の需要に対応するため1948年に量産されたタイプで,伝統的な氷式冷蔵のスタイルながら車体は全鋼製の溶接組立てという,クラシックな要素とモダンな要素が共存した車輛です.
 主に旅客列車に併結して運用できるようできるよう,台車はコモンウェルスBX高速台車を装備.重鋼製客車にも軽量客車にも似合うし,小荷物列車として荷物・郵便車ばかりの編成に割り込ませても使える,たいへん便利な役者といえます.
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登場時は銀と緑のツートンに赤のストライプが入るという,気張った塗色でしたが,1950年代にはすぐに緑一色の地味な色となりました.
 本誌でも2005年10月号“新車登場”で紹介し,同年12月号の“米国客車の楽しみ”ではサザン鉄道“ペリカン”編成として登場させたので,バックナンバーをお持ちならば御覧いただければと思います.
  ブランチラインのキットはプラ製ながらモールドが大変スケール感に富んでおり,真鍮製品と並べても全く違和感なく見えるのが素晴らしいところです.最近新 製品が少なく元気がないのが気がかりですが,これからも客車ファンをうならせるハイクオリティーなプラキットをリリースし続けて欲しいものです.
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入り組んだ妻面に正確に印刷されたレタリング,梯子の細さ,そして細かいメッシュの歩み板など,真鍮模型顔負けの仕上がり.こんな製品が塗装済プラキットで1輛数千円で買えてしまうところが,アメリカの模型業界の懐の深さといえる.