いつもの年の通り,通常の月より日程が繰り上げられた“とれいん”の進行表を目の前に置きながら,“どうすれば効率的に仕事が出来るか……”と頭を悩ませていた4月末のある日のことだった(前置きが長い!).
 気分転換を兼ねて配達された郵便物を繰っていたら,“在日ドイツ商工会議所”という名前が記された封筒が目に入った.何人かのドイツ人スタッフとは面識があるものの,改めて案内をいただくなんて,何ごとだろうかと開封してみたら,“ニュルンベルク国際玩具見本市新日本代表のご案内”と題された書状が出てきた.
 これまでは,20年近くにわたってABCエンタープライズという会社が在日代表部を務めてこられて,取材に訪問する年もできない年も,毎回,情報提供などで便宜を図っていただいていたのに,僕にとっては何の前ぶれもなく,本当にビックリしたのだった.

5月21日には都内のホテルで新体制の発表会見を行なうというので,なにはともあれ,申し込み.

6月号の編集を終え,レイル74号とともに販売の手配をして,発送して,さて当日.
 会見場に入ると最初に,既にすっかりお馴染みとなった玩具見本市の社長(CEO)であるエルンスト キックさんが.“今年初めて夏が訪れた東京へようこそ!”とごあいさつ.
 日本側には,いつもの玩具関連業界誌紙の皆さんが顔を揃えておられた.この“いつもの”というのは,折りに触れて本誌誌面やこのブログでも報告している通り,年に一度,キックさんを迎えて開催されるプレス・コンファレンスに招かれているメンバーである.

そうしてキックさんや,駐日ドイツ商工会議所の特別代表マンフレッド ホフマンさんとキックさんから新体制以降の経緯や今後の展望などについて説明が始まった.
 実際のところ,なにがどうなっているのか,よく解らない部分もあるのだけれど,欧州ファンにとって,いい方向に向かうかもしれないと感じられることもあった.
 それは,在日ドイツ商工会議所なのであるから,これまでの見本市への出展促進に加えて,直接的間接的に,ドイツ製品の日本への紹介,販売促進に力が注がれるかもしれないということ.
 実際にどのような活動が展開されるのか,大いに注目していきたい.

なお,9月末までは従来通りABCエンタープライズ社が日本代表であり,また,メッセ・ニュルンベルクそのものや,ニュルンベルクでのほかの見本市については,引き続いて同社が日本代表部をつとめることになるという.

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画面左からマンフレッド・ホフマンさん,乾 美帆さん,エルンスト・キックさん,マークゥス・シュールマンさん.今後の欧州製品についての情報収集が,より円滑になるよう,願っている.