多くの地域では,今日,21日が“とれいん”2月号の発売日.もう一通りは目を通していただけただろうか.おかげさまで,西武電車の小特集は好評のようで,ありがたいことに,発売日早々から追加注文を頂いたりしている.
 さて,この号の119頁上段に,“写真と図面で楽しむ鉄道模型”という異色の新刊を紹介している.ではどこが異色なのか,もう少し紹介してみようと思うわけである.

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出版元の二玄社は,昭和28/1953年に創業,2年後に会社として設立された書道専門の出版社.外部の若い人からの熱心な運動によって,自動車趣味の本を出すことになったのが昭和36/1961年.月刊誌“CARグラフィック”が創刊されたのが昭和37/1962年の春.約1年前に“鉄道ファン”が創刊された,そんな時代である.

 “外部の若い人”というのは小林彰太郎という人で……というのは語りはじめると長くなるし,自伝的著書“小林彰太郎の世界”で語り尽くされているから,興味ある人はお読みいただきたい.
 そうして約50年を経て,今回の“美術書と自動車趣味出版の二玄社”からの“鉄道趣味の本”へとたどりつくわけである.“とれいん”の紹介記事にも少し記した通り,二玄社の社内には,常に複数の鉄道趣味人が在籍しているということが,“きっかけ”となっているのは間違いないだろう.そのつもりでカー・グラフィック(CG)誌を繙いてみると,ずっと以前には,新車紹介写真のバックにEF63が屯する横川機関区が選ばれていたり,何年か前には,こともあろうにCG誌の本文中に森林鉄道のレイアウトを製作した話などを見いだすことができる.創刊20周年(昭和57/1982年)に際しての“全スタッフ紹介”でも,はっきりと“鉄道模型が趣味です”と自己紹介しているスタッフが約20人のうちで3人もいたりする.
 本誌上の紹介で“よい意味でアマチュアリズムが満ちている”と記したけれど,これは掛け値なしの本音.“好きなればこそ”というのは,ジャンルは違っても“趣味の仕事”に共通ではなかろうか.
 そして趣味としても鉄道と自動車には“機械もの”という共通項があるわけで,一人で両方を愉しんでいる人は少なくない.僕の周囲にも“趣味はジドウシャだけれど,仕事としては鉄道関係”とかその逆という人も数え切れないほど大勢いらっしゃるし,“二玄社の入社試験を受けたんだけどねぇ,受からなくて国鉄に入ったんですよ”という,さるJRの幹部もおられる.

さて,本誌での紹介に,もうひとつ書いたのが“本のタイトルと内容とがやや不一致であると思う”ということ.こちらも本音である.ただ,これに関しては,“次への布石”かもしれないとも考えられるわけで…….期待したいものである.