モデラーな日々 とれいんスタッフブログ

月刊とれいんスタッフの,模型と格闘していたりしていなかったりする日々をお送りします.

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【オススメ記事】
現代の電車はJRや私鉄を問わず固定編成化が進む一方でした.そんな風潮の中で,京成電鉄にユニークな発想の新形式車が登場しました.3200形です.4輛編成を基本とするものの,その4輛も2輛単位で分割することを可能として4輛から6輛,8輛編成を自在に組むことができるというものです.その実現までにはさまざまな試行錯誤があったことでしょう.運転室部分の貫通構造もそのひとつです.
外観的にはオーソドックスな"半流線形正面貫通タイプ"ですが,中に入ってみると…….MODELERS FILEで工夫の様子をお確かめください.
 模型製品ではKATOの最新16番製品としてD51 標準タイプを紹介しました.数限りないバリエーションの中から,どのようなスタイルで仕上げられたのか,誌上でお確かめください.
 紙成模型塾は名古屋鉄道の5500系です.2006年1月号に掲載したMODELERS FILEを再録していますから,実際の製作にもお役立ていただけることと思います.
 栗生弘太郎さんが,600号記念のディカールを自作して米国型ボックスカーによる記念貨車を製作されました.ありがたいことです.
 一般記事や連載,各種レポートも満載です.

【目次】
MODELERS FILE------------------------------------------
  6 京成電鉄 3200形電車
    使い道自由自在の千両役者登場
         まとめ:前里孝 写真:前里 孝/平野 聰/青木 啓悟
                   取材協力・資料提供:京成電鉄
注目記事----------------------------------------
 3・22 紙成模型塾 第七十四講 名古屋鉄道 5500系
                講師:花井道昭 (横須賀鉄道模型同好会)
 30 MODELERS FILE 名古屋鉄道 5500系 (2006年1月号記事 再録)
             撮影:なんこう/ 松本 正敏/伊藤 博康/岡田 卓
                           解説:汲田 純一
131 紙成模型塾 型紙 名古屋鉄道5500系 先頭車・中間車
                           講師:花井 道昭
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  4 Products Data file カトー製 国鉄D51 標準量産形 (16番)
 35 600号記念貨車を作りました             栗生 弘太郎
 36 蕗狩通信 第47回                   北村 昌三
     くるくるくるり線路 & 拍手でスタートくるりくるり線路運転盤
 38 第5回 3D鉄道模型まつり
 40 Coffee Cup
     どうなる?❝カシオペア❞             前里 孝
 42 ジョイフルトレインで遊ぼう!part.2
 46 鉄道模型市2025
 75 第6回 ブラスキットフェア渋谷から
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 50 ABC of DCC Evolution 【第14回】
    専門知識ゼロでも絶対使えるようになる!
    解説・加工:加坂 紳 (サウンドトラケージ)
    加工:吉田 有甫 (サウンドトラケージ)
 54 英国鉄道へのいざない
    第33回 模型で楽しむ200年前の機関車たち
 58 Diesel Power in USA! /佐々木 也寸志
    Vol.113 2024 シカゴ鉄道情報
 62 おとなの工作談義
    つくるを知れば模型は3倍楽しくなる
    第99回 彩々堂模型部発進
    嶽部 昌治・谷山 匡洋・中野 裕太・井藤 善行
 66 入門者必読!
    誰も教えない基礎・応用テクをプロモデラーが伝授 /解説:P.S.
    Nキット上達への道
    第32回:グリーンマックス
    旧型国電73系 横浜 7輛編成セット(3)
 68 線路は続くよいつまでも 第178回 /信沢 あつし
    春の小川沿いの廃線跡はまるで遊歩道
    青海軌道商会 人力軌道跡 (小野石灰工業)
 70 モデリング・リサーチ・センター /解説:P.S.
    第129回 Mr.カラーGGX
 72 台鉄ナビ
   文:邱 浚嘉  翻訳:黃 昱嘉
 74 E.NUKINAのB級コレクター道 /貫名 英一
    第167回:マン島1987(その5)

 76 新車登場
 98 コンさんの工作メモ /今野 喜郎
    第17回 小型Cタンクのイコライザー
100 輝け!日本の運転会
101 伝言板
118 BOOKS
119 甲種・特大輸送実績 2025年4月分
     JR東日本在来線車輛の動き 2025年3月
120 各種募集のご案内
122 月刊とれいんバックナンバーのご案内・とれいんスケール呼称早見表
124 いちぶんのいち情報室
128 新車登場INDEX
129  Combo Caboose・掲載広告索引

2025年5月21日(水)発売
定価:1,804円(本体1,640円 税率10%)

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とれいん誌の2月号では,久し振りに三岐鉄道の電気機関車を撮影した.
 かつての記事を再録するというのだけれど,できれば表紙は新しい写真にしたいよねぇ,というのが動機である.同時に再録した東武鉄道には既に在籍していないのだから,遠征するしかないわけで.
 おかげさまで最初にやってきた貨物列車が,お目当てのED5081+ED5082の牽引だった.うっすらと雪化粧した藤原岳をバックにこちらへ向かって姿を見せた時には,無理して駆けつけた甲斐があったと,安堵したものである.すごく寒かったけれど.
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目星をつけていたポイントに到着したのは7時半ごろのこと.最初にやって来たのがこの851を先頭とする3輛編成.壬生川-三里 2025-12-15

この編成は,元は西武鉄道701系で,10年ほど前に東藤原方先頭車が事故廃車となって新101系のクハ1238を組み込んだため,編成の両側で顔が異なる異端者となった編成でもある.この時点で既に現地にはご同業が数名おられたが,お互いにポジションを調整して,穏やかな雰囲気での撮影となった.
 なおこの851編成には3月17日から引退記念ヘッドマークが取り付けられたという.
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貨物列車をベストな状態で撮影してから振り返り,特徴のあるタキ1900のラインが半逆光に浮かび上がる情景を撮っていたら,途中に何やら異形のタンク車が.これがタキ1300か?

2025年にはさきほどの旧西武電車置き替えが計画されていて,そのためにJR東海から211系を譲り受けたことは本誌でもお伝えした.その留置状況を観察するために東藤原へ…….
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ホームに隣接した線路にはSS3編成など9輛を見ることが出来た.そして工場入り口方面にも1編成が留置されている.

駅の周囲をぐるりと散歩して観察を続行しているうちに3711列車が到着した.入換作業を見ようと駅と工場の間の踏み切りへ向かったら,引き揚げてきた機関車のうちの1輛が,旧塗装化されたED451であることが判明した.
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それっ!と撮影したのはいうまでもない.ピカピカ過ぎて映り込みが……偏光フィルターが欲しい…….

次に向かったのは伊勢治田駅.かつては冬季にだけ使うタキ12200の留置場所となっていたりしたが,今は初代の炭カル+フライアッシュ輸送車ホキ1000が留置されている.番号はホキ1000-23,-17,-11,-3,-1,-901.これらは休車ではなく二代目のホキ1100に代替わりして廃車となったのが解体を免れているだけで,いずれは…….
 と,思っていたら,2月の中旬になって-23が保々の車両区へ移動,-3と-17は,なんとJR貨物の川崎車両所へ入場したとの報が…….写真がなかったので“いちぶんのいち情報室”への掲載は叶わなかったのだが.さらに5月10日には川崎へ移動した2輛が美しい姿となって姿を見せたそうである.ホキ1100に不足が生じたのだろうか.さてどうなることやら.
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2月に川崎車両所へ入場したというホキ1000-3.検査表記は(平成)26-10-23出場で次回入場は31-10-23という名古屋車両所となっていた.ちなみに名古屋車両所は現在は既に廃止されていて存在しない.なお構内の富田寄りには211系が1編成3輛留置されていた.

この日は,さきほどのED451が東藤原から下りてくるのを捉えてから富田駅の本社へご挨拶して撮影はおしまい.211系は富田駅にも留置されていた.近づくことはできなかったが.

泊りは桑名の宿だった.ということで,“その手は桑名の焼き蛤”を賞味したのは,いうまでもないこと.
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焼き蛤にアンコウのから揚げ,そしてしらすいくらおろし.合わせたお酒は,伊勢志摩サミットにも供されたという名張というか赤目産の瀧自慢

さて翌朝.昨日と違って空一面に雲が広がり,ちょっと意気が上がらない.でもED5081 +ED5082の細部写真や東藤原での入換作業風景などを記録……あれ?
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きのうはいなかったタキ1300-1が留置されている.いつの間に…….そして3月からは定期的な運用に就くようになったのだというニュースが…….


保々の車庫も寄ってみた.周辺の道から見える範囲で観察したら,211系が1編成,整備の真っ盛りだった.その編成だろうか,5月13日から営業運転が始まったとか…….
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そして,見違えるように美しく整備されたワム229を覗き見た.ワム229の出自については,とれいん誌2000年10月号(通巻310号)で詳しく記した通り,なんだか判然としないような.
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こちらは元ワム80000のワム712.コロ軸に改造されて紙輸送で活躍したグループの1輛である.銘板には平成3/1991年の新小岩車両所という改造銘板が見えた.

そして午後には丹生川構内にある貨物鉄道博物館へ.
 開館日ではなかったのでホームと駅前からの観察となったが,いずれの車輛も美しく保たれていて,嬉しくなったことである.
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とりわけ興味深かったのが,九七式軽貨車に載せられたタ600のタンク隊と,その奥に見えるテワ1の車体と錆止めペイントされた松葉スポーク.ちなみにテワ1は5月4日に作業を完了してお披露目が行なわれたそうである.

そうそう,この貨物鉄道博物館,早いものでオープンしてから20年が経過した.それを記念して20年の歩みを纏めたガイドブックが昨年11月に発刊されている.頒価は税込み2,000円.丹生川の駅と貨物鉄道博物館,そして三岐鉄道本社で販売中とのこと.ただし限定350部なので,今日の時点で売り切れていたら,乞うご容赦.
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B5判で無線綴じ114頁オールカラーである.

橋梁の橋桁とかホーム上屋の古レールとか……まだまだお話ししたいことはたくさんあるが,紙幅は既に大幅超過.また次の機会に,ぜひ.

追伸:とれいん2月号MODELERS FILEの要項数値の中で,東芝の製造番号(作番)が,本来は,例えば東武ED5081~5083は5204001・3であるべきところ,初出時には正しく表記されていたのに,なぜか354500 1~3のように“化けて”しまっていた.製作番号5204001に相当する車輛は3輛だよ,ということを示しているのである.これはほかのED5060形も同じである.
 ご面倒ですが,5061~5066は354500・6,5067~5070は5300381・4,5071~5073は5202310・3,と読み替えていただければ幸いです.


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西武鉄道2000系 池袋線から未更新が姿を消した?”と報じたのは,今年2月20日のここだった.
 それから2ヵ月半,未更新車どころか,“黄色い西武電車”は,ますますその数を減らし,顔が茶色の清瀬市制100周年記念編成2071と,2075編成だけに……と思ったら,2075編成も3月には“テレ玉”ラッピングを剥がして新宿線に移動,入れ替わりで3月中旬には40000系8輛編成の3本目が営業運転を開始,4月下旬に4本目も登場した.
 そして,いわゆるゴールデンウィークが明けた今日現在では,ラッピングが解除された2071編成と,西武鉄道創立110周年記念トレインとして茶色に塗装された2069編成を残すのみとなっている.

ということで,池袋線の“黄色い西武電車”は,1編成だけ!
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4月30日の午後,いつもの場所に姿を見せた2000系2071編成.しかしすれ違ったばかりで江古田駅に停車するのは“ぴっかぴっかの”40000系8輛編成第4編成.
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ちなみに,その第4編成に初めて遭遇したのは4月25日の午後だった.写真は池袋駅1番線で豊島園行きとして発車待ちの姿.
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5月2日の昼下がりには,雨がそぼ降る中,2069編成の健在も確認できた.ツツジが奇麗だった.次の各停である所沢行きは2071編成であった.
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そして今日のお昼も,2071編成は元気よく姿を見せた.
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折り返しを待っていたら茶色の2069編成が,豊島園行きでやってきた.天気はよかったが,ツツジの花はすっかり散ってしまった.

そうして2071編成の折り返しを待っていたら,昨年10月3日のここでお伝えした,6000系アルミ車編成で唯一のシングルアームパンタグラフ装備編成である6156編成もやってきた.僕にとっては久しぶりの出会いである.
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予期せぬ遭遇だったので,頭を撮ることはできなかったが,この場合は,こういうアングルの方が記録としてはよいだろうか.もっとも,初遭遇というわけではないが.

それにしても出会うチャンスがないのが4月10日に速報した8000系.いや,既に乗務員の習熟運転段階なのだから,江古田に来る可能性は極めて低い.だから,こちらから出向かねばならんわけだけれど,さて,いつ,どこへ?

と,思っていたら,池添智和さんから……
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4月28日,花小金井駅で遭遇したという試運転風景.行先表示は“回送”だけれど,車内の様子は,どうみても訓練である.振り返ってみれば,ドアの開閉など,車掌関係の操作も行なわれたいたとのこと.
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おまけ?で送ってくださった,西武秩父線の東吾野における2071編成.4000系との出会いである.秩父は今,芝桜の真っ盛り.このシーズンが終わったら,新宿線への転籍となるのだろうか.

そして新宿線では2000系のどの編成が? こちらも興味は尽きない.


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きょう,5月1日は,東急電鉄世田谷線が全通してから100周年の節目にあたる,めでたい日である.
 その100周年記念日に先駆けて,4月29日の午前に,上町の車庫で祝賀の式典が行なわれた.
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記念式典に臨むトップナンバー301編成.前面中央に記念のロゴマークを貼りつけている.
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そのロゴのクローズアップ.“100”という数字を中心に大きく据え,周囲を世田谷線のラインカラーである黄色のラインで囲んでそのライン上に全10停留場を○で表現,そして300形301編成のイラストを描いている.
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客室.301Aの天井中吊り広告はいにしえの世田谷線風景一色.登場する電車は200形をはじめ80形,70形など多彩.
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対する301Bは現代の風景……少なくとも今世紀以降のカラー写真で飾られている.

この301AB編成の中吊りは5月31日までだが,前頭のロゴステッカーは,“招き猫”と“SDG's"編成を除く8本に,来年1月ごろまで貼られるという.

世田谷線に乗るのは2024年の豪徳寺初詣以来のこと.その折にはトップナンバーにお目に掛かることはできなかった.この電車の落成時には東急車輛へ駆けつけたものだが,あれからもう26年が経ったことを,車内銘板で再確認.
 そういえば新造時は旧形車と併用のためステップがついていたのだが,300形化官僚に際してフラット化された……のだけれど,
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生きてるじゃないか.ホーム扛上に際して全部改造されたと思っていたのは,間違いであった.

さて式典は,9時20分にスタートした.

来賓あいさつは飯島祥夫 世田谷線開通100周年記念事業実行委員会委員長に始まり,保坂展人 世田谷区長,
桑島俊彦 世田谷まちなか観光協会会長,大場家第16代当主 大場 信秀 一般財団法人大場代官屋敷保存会理事長,そして最後に伊藤篤志 東急電鉄株式会社代表取締役専務執行役員鉄道事業本部長と続いた.
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そしてテープカット…直前の撮影タイム.両脇には三軒茶屋の“三茶わん”,世田谷区商店街連合会の“が~やん”,そしてこのブログの読者にもおなじみの東急電鉄“のるるん”が勢揃い!
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そして中村雄治 東急電鉄世田谷線管区区長による合図により招待客を乗せた記念列車は下高井戸目指して出発!

僕たち報道陣は折り返しの列車で三軒茶屋へ.その車内では中村管区長と松陰神社宮司である齋藤憲輝さんのスピーチが行なわれ……あっという間に終着駅.
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齋藤宮司による松陰神社にまつわるスピーチ.撮影場所は,ちょうど松陰神社の停留所到着時であった

さて時計を数時間ほど巻き戻した朝7時半,僕は渋谷駅西口の銀座線高架下にいた.頭上には,かつて玉電の線路が通っていた場所である.そこからほど近いバス乗り場には“渋23系統”祖師ヶ谷大蔵行きの東急バスが.
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大改造中の渋谷駅前広場.仮の5番乗り場で発車を待つ東急バス.白色LEDだからと気を許してシャッタースピードを確かめないままに撮影したら,ご覧の通り.全く読むことができなかった.
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このバスに乗った狙いは,玉電跡を垣間見ること.最初は道玄坂を上がり切る寸前のこのスロープ.かつては勾配が逆で,画面奥の渋谷駅方向に向かって下り坂だった.そしてその坂道には玉電の線路が.写真左端には与謝野晶子の歌碑が見える.
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次はここ.国道246号である.この道のどこかに玉電の線路が敷かれていたわけだが,今となってはさっぱり.そして画面右側の弧を描く壁の向こう側に玉電の大橋車庫があった.

大橋の次の停留場は池尻.今では統合されて新玉川線……田園都市線の“池尻大橋”になってしまったが,バス停は,いにしえと変わらず大橋と池尻が独立している.
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三軒茶屋(さんげんじゃや)で国道と分岐した世田谷通り.電車はこのあたりで専用軌道になっていた.

ということで,今回の,玉電を偲びつつ世田谷線を訪問する散歩は,おしまい.バスを降りて式典取材の集合場所へ向かった僕である.

※2025.05.02:式典での来賓あいさつ順序訂正

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早いもので今年ももう4月下旬となった.昨年の後半から各地へ出掛けるチャンスは多かったものの,その一方で足元が暗くて,都内の各地で“え?”“あれぇ”と思う風景をあちこちで見せつけられている今日この頃である.

その一つが,山手線の田町から品川にかけての線路状況.先週の土曜日と日曜日には京浜東北線と山手線の電車を止めての線路移設工事が行なわれた.JR東日本が建設を進めている羽田空港アクセス線の線路用地確保のためである.
 当日は郊外への撮影取材があって,残念なことに工事と列車運休の様子を観察することができなかった.そこで一昨日の午後,用事にかこつけてちょっと(かなり?)大回りして結果だけでもと,現地へ赴いた次第.

田町駅といえば,2019年11月20日21日のここで,品川駅改良工事に伴う列車運休に際しての折り返し風景をご紹介した.その時には田町駅の浜松町寄りにある引き上げ線が大活躍したのだけれど,今回はその引き上げ線跡地(2024年1月に撤去済み)に,京浜東北線南行きと山手線外回りの線路を,一気に移設するという大工事.見たかった…….
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引き上げ線の跡地に移設された山手線外回りと京浜東北線南行きの線路.山手線と京浜東北線の間に挿入されているダブルクロスは位置は動いていたものの健在だったが,それ以外は架線柱から何から何まで,全部が新しい.画面右端に先週までの線路が見える.

この付近の線路は,これからまだ,東海道本線の上り線線路移設という工事も待っている.その後,上下線間に新たなレールを敷き,トンネルを掘って東京貨物ターミナル付近を経由し,羽田空港を目指すのだそうだ.完成予定は令和13/2031年の見込みという.
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山手線外回りと京浜東北線南行きホームからはホームドアが一時的に撤去されている.もっとも一時的とはいえ,工事が完了するまでだろうから,かなりの期間,この状態が続くのだろう.
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“デザイン”された新架線柱のビーム部分.こういう構造物に対してコストをどの程度まで許容するのか…….兼ね合いは難しいだろうと思う.

そういえば,高輪ゲートウェイの駅も,海中築堤見学会の時以来の訪問であることに気づいた.それは2021年1月と4月のことだから,もう4年も乗り降りしていないことになる!折りしも駅前の“ゲートウェイシティ”が3月27日にオープンしたとのことで,ちょっと見物に寄り道…….
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駅のゲート.完成直後の,開拓地のような景色はどこへ行った?
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振り返って見上げる駅前のビル.手前の低層部分には各種文化施設がある.高層ビルには事務所やコンベンション施設などがあるという.今日は本題ではないので,中には入らなかったし,暇もなかった.

それより気になっていたのが“築堤”.
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確か,こっちの方だったはず.画面左手の木立が大木戸跡地だから,これが手掛かりになる.ということは,まさに目の前,真ん前あたりなのか?

築堤の整備が終わって公開されるのは,当初令和6年度と発表された.しかし種々の要因によって遅れており,いまのところは令和9年度が目標ということである.

さて,泉岳寺から京急電車に乗って品川へ.
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京急品川駅の横浜方面行きホームから八ツ山方面を見る……画面左の異様で巨大な鉄骨はなんだろう…その謎の解明はのちほど…….

差し当たって改札を出て八ツ山橋の踏切に向かう.
 駅前広場の再整備が実施されていて,“京浜デパート”ことウイング高輪EASTも5年前に閉店した.
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その京浜デパート跡の建物に貼られていた工事概要図.北品川駅のほぼ直上に高架橋を通し,急勾配を下りながら八ツ山橋そばの踏切を立体交叉し,現在の線路に並行した地上部に新駅を建設,そして地下へ……なんともダイナミックな新線路である.

この計画は平成30年に本格的なスタートを切り,数年前から京急品川駅北方などで具体的な動きが始まっていた.
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たどり着いた八ツ山橋.現在のトラス桁の右奥に見えるのは,さきほどホームから見たのと同じ構造物.どう見てもトラス桁である.
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北品川駅ホームから新馬場方を見る.現在線の勾配が始まるあたりから向かって左に新線を建設し,画面左に至るという算段.


京急電車に乗ってひと駅の旅.連絡改札を通って山手線ホームへ……
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なんとも巨大な連続トラス桁である.もしかして,これを八ツ山橋の方へ繰り出していって高架線を構築しようというのか?では下に見える鈑桁は?

それで最後にお目に掛けるのが,ほぼ3年前の,同じポイントの写真である.山手線ホームの移設が終わったころの撮影である.

平成30年に本格的なスタートを切り,数年前から京急品川駅北方などで具体的な動きが始まっていた.完成はおよそ4年後を目標としているそうである.
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本当に同じ位置?と思うほどの変貌ぶり.なまじ山手線の線路が変わっていないだけに,2022-1-25

こちら方面の観察が行き届かなかった1年ほどを悔やむとともに,これからは気を抜かずに通ってみようと決心する僕であった.


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