モデラーな日々 とれいんスタッフブログ

月刊とれいんスタッフの,模型と格闘していたりしていなかったりする日々をお送りします.

トップページ > >
////隠す用
自社広報

   
昨年の10月7日から営業運転を開始した,近鉄としては四半世紀ぶりとなる一般車の新形式8A系電車.とれいん誌では2024年11月号(通巻599)のMODELERS FILEで詳報した.
 その後,急増殖して今では奈良線のみならず京都線や橿原線でもその姿を見かけることが多くなった.訊ねてみたら,1年経たないうちに20編成以上が就役しているのだという.すごい勢いだ.
 そして11月5日,僕は報道公開のため西大寺検車区にいた.“次の新車”である1A系,すなわち大阪線と名古屋線系統のための新形式車である.

フォルムは8A系と同じであるものの,ぱっと見てわかる変化が塗色.深い赤が濃い青に変化した.
8HA_3208
宇治山田・名古屋方から見た第1編成.この角度からは,塗色が新しいこと以外に,変更点を見出すことは難しいかもしれないが.西大寺検車区 2025-11-5

なお,8A系取材のときにも同じ場所で撮影しているが,線路の向きの関係で,8A系では奈良方先頭車の8A1が先頭となっていた.そうそう,編成は大阪方からク1A1(Tc)+モ1A2(M)+サ1A3(T)+モ1A4(Mc)である.
8HB_3106
宇治山田方から2輛目の宇治山田方南側車端部は窓がない.ロングランに備えて,トイレを設けているのである.


このトイレは,今後増備される8A系にも備えられることになっている.そうすると8A系には新しいバリエーションが加わることになるわけだが,形式の変更はない.しかし運用では見分ける必要があるのではないか.番号を区分することになると思うのだが,どうだろう.

もうひとつ,1A4と1A2の南側台車間に見慣れない機器が取り付けられている.
8HB_3089
抵抗器である.もちろん主制御装置の電流制御のためではない.榛原付近などの急勾配区間での抑速ブレーキ用抵抗器である.これが1輛に4基ずつ取り付けられているのである.

台車は近年の近鉄標準タイプであるKD327とKD327A.前者が動力台車で降車が付随台車.
8HB_3140
付随台車KD327A.写真のク1A先頭用には増粘着装置あ装備さえれている.これも8A系との違いである

さて車内は場所を移して高安検車区での撮影となった.
 最大の注目点は,やはぢトイレ.

近年の標準である大形車椅子対応タイプである.
N8A_6171
便器のすぐ横には可動式の手摺.画面右端は,おむつ取り替え用などのためのベッドである.
N8A_6141
一般客席は,8A系と同等である.もちろん“やさしば”も備えられている.そして一般部はL/C座席.
N8A_6274
そして運転室.一見すると8A系と同じだが,奈良線系統と大阪線・名古屋線系統との伝統的な違があるのだそうだ.さて,どのへんだろう.

この1A系電車.既に3編成が落成しており,昨日,11月12日には第2編成が高安から冨吉へ移動したという.早くも名古屋線での試運転や訓練が始まるのだろう.

そして営業運転開始は2026年1月と発表されている.それまでに何編成ぐらいが落成するのだろうか.
 そして大阪線・名古屋線系統の在来車はいつごろから塗装変更が始まるのだろうか.その中には“シリーズ21”も含まれるのだろうか.含まれるとすればどんなデザインになるのだろうか.興味津々である.
8HA_2750
最後におまけ(?).西大寺での撮影に備えて前泊した,橿原線筒井駅前の宿から見た橿原線列車.単独,併結を含めてたくさんの8A系を見ることができた.宿泊したホテルの部屋が“トレインビュー”だったのである.写真は橿原神宮に向けて発車してゆく21編成という“勢力”というものを実感させられたことである.

本誌での詳しい紹介まで,もう少しお待ちください!

////隠す用
自社広報

   
先週のここでの締めくくりに記した京王電鉄2000系の報道公開.遅ればせながらのご報告である.

なにより驚いたのは,報道公開に“ミキティ”こと藤本美貴さんが登場したこと.
8HA_1117

親子連れで電車に乗る苦労や楽しみを語る藤本美貴さん.



“3児の母・藤本美貴、親子連れ電車移動のリアルな悩み・経験を語る”と題したトークショーの一幕である.
 京王電鉄2000系は,とれいん誌の11月号“いちぶんのいち情報室”でもお伝えした通り,10輛編成の真ん中,5号車に“ひだまりスペース”と銘打った,乳母車や車椅子などを周囲の気兼ねなく持ち込むことができるエリアを設けている.
 その“ひだまりスペース”を設けた2000系が,“子育て世代やシニア世代にやさしい電車”をアピールするため,3児の母であるミキティの登場となったようである.
N8A_6069
その“ひだまりスペース”.腰掛をなくして中央にヒップレストや手摺を設け,側窓を大きくして子供たちも沿線の眺望を楽しむことができる.


同じような発想のスペースは,既に西武鉄道40000系京都市交通局20系などにも存在するが,編成中間に設けたのは初めてかもしれない.
8HA_1261
この電車のもうひとつの特徴は“顔”.前照燈のライトケースや前面の塗り分け,そしてなより造形が,すべて丸い.

新5000系で消滅(?)した“京王アイボリー”が復活しているのも話題の一つだろうか.
 前面構体には非常口が設けられている.さて,地下鉄への乗り入れはどうなるか.興味津々である.
 一般構体は総合車両製作所のsustina構造を採用している.
 編成は本八幡(新宿)方から2700(Tc1)+2000形(M1)+2050形(M2)+2500形(T1)+2100形(M1')+2550形(T2)+2650形(T2')+2200形(M1')+2250形(M2')+2750形(Tc2).このうち2000,2050,2100,2200,2250の京王八王子方にパンタグラフを搭載している.
N8A_6014
一般部客室.ここにも丸みのあるデザインが多用されている.加えて腰掛の表地には朱を主体としたカラフルな色合いによるストライプ柄を採用している.腰掛の前の吊手高さは2種類.
N8A_5980
運転室.腰掛の正面に両手操作のT型マスコン・ブレーキハンドルを配し,その前には速度計や各圧力計,車輛状態などを表示するモニターが設置されている.

台車は総合車両製作所のTS-1018,TS-1049系列.主制御装置は日立製作所製,補助電源装置は東洋電機製造製,電動空気圧縮機はクノールブレムゼ製であると確認している.

営業運転開始は2026年1月31日からの予定と発表されている.その証し(?)として製造銘板の製造年が2026年となっている.
 一日も早い昼間の本線での試運転開始を願っている.その暁には全容を詳しくご紹介することができるだろう.乞うご期待!
N8A_6096
“ひだまりスペース”の外観.水玉模様というか,シャボン玉のようなデザインのラッピングが施されているが,これは編成全体に及んでいて,華やかさを一段と盛り上げている.



////隠す用
自社広報

   
ちょうど2年前の10月26日,“JR東日本の水素ハイブリッド電車FV-E991系“HYBARI”が東京ビッグサイトに登場!”と題してJR東日本の水素燃料電池試験車FV-E991系が展示された様子をお伝えした.
 2年ごとの開催となっているこのモーターショー……ではなくてジャパン・モビリティ・ショー,今年はどうなのかと思っていたら,取材の案内をいただいたので,プレスデーの午前中にお邪魔してきた.
 出展者一覧にJR東日本の名前が見えたので大いに期待して出掛けたのだが……今年は東京ビッグサイトの東1から東3までのホールが大規模改修のため使用不可とのことで,前回とは会場レイアウトが大きく異なる……とはいえ,僕がこの催しに取材として足を踏み入れるのは今回が2回目に過ぎない.だから,どっちみち迷うことにはなるのだが.

と戯言から始まってしまったが,最初に目指したのは自動車メーカーのブースではなくて,西展示場1階に展開する“Tokyo Future Tour 2035”エリア.
 近未来の交通というテーマの展示であるわけで,燃料電池をはじめとする水素燃料に関する展示が大きな面積を占めていた.その中には,ちゃんと“HYBARI”の姿もあった.
8HB_1585
模型である.いや,模型と侮るなかれ.インテリアも作りこまれた展示モデルとしては上質の“作品”である.鶴見線での走行試験の観察が叶わなかった僕にとってなにより嬉しかったのは,屋根上もちゃんと,全てのディテールがスケール通りに再現されていること.

ショーケースの前には6つのボタンがあって,“水素貯蔵ユニット”,“屋根上配管ユニット”,“床下配管ユニット”,“燃料電池装置”,“電力変換装置”,そして“主回路用蓄電池”を指し示してくれる.
 屋根上の水素貯蔵ユニットは一部が切開されていて,水素タンクの実際を見ることもできる.
8HB_1579
“水素チャンス!”と銘打たれた展示コーナー.手前には“WIND HUNTER”命名された船が展示されている.これは商船三井が開発中の,洋上風力で水素を生産し,併せて運搬も行なうことを目的としている.

このプロジェクトは着々進行中で,今年春には“ウインズ丸”という名前の実験船で水素を生産し,東京都の中央防波堤で陸上に供給することに成功しているという.

この,船や鉄道や,そして自動車などへの水素燃料開発を推進しているのがNEDO=国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構.さまざまな地球環境問題の解決に向けて技術開発を支援する組織である.

さて,その隣に小さく見えているのは大きなヘリコプター……ではなく“SKYDRIVE”.
8HB_1576
10月14日に閉幕した大阪関西万博でも展示とデモを行なって注目された“空飛ぶ自動車”である.

飛行機とかヘリコプターとどう違うのか,僕にはまだその定義がよく解っていないのだけれど,展示を見て説明を聞いて理解したキーポイントはエンジンではなく電気モーターによって“飛行”すること.それによって,少ない部品点数で製造が可能であり,それに伴って重量も軽い,そして静かな乗り物であるということ.
 展示されていたのは全長と全幅がそれぞれ約11メートル,重量は1,400キロ,最高速度は時速100キロ,定員は操縦士のほかに乗客が2名,そして航続距離は15~40キロとのこと.本当に“クルマのように日常的に利用できるエアモビリティ”として実用化されるのは,2028年頃の見通しだそうである.
 鉄道会社とは,JR東日本のほかにJR九州近鉄グループ大阪市高速電気軌道と連携しており,JR東日本では盛岡と小岩井農場を結ぶライン,JR九州は別府・湯布院など大分県内,近鉄は伊勢志摩エリア,大阪市高速電軌は大阪市街地の4ヵ所(新大阪・梅田,森之宮,ベイエリア,そして天王寺・阿倍野エリア)を結ぶ……としている.
 さて,どこがもっとも早く実現するのだろうか.

……本題である自動車の展示は,既にTVなどで大々的に報じられているし,あまたある自動車の専門出版社が詳報してくれるだろう.そこで?
8HB_1648
タイムスリップガレージと銘打って,懐かしい乗用車を展示していたエリア.この写真に見えるのは米国のステンレス鋼製スポーツカー“デローリアン”,トヨタの初代セルシオ,いすゞのジェミニ,スバルのレガシィである.

もう1ヵ所,興味深かったのがここ.
8HB_1603
ナンバープレートといっても,砲金製形式入りとか代用材としての鋼板プレス製とかの展示ではない.いや,プレス製というのは正解なのだが.
8HB_1612
昭和20年代以降の,日本におけるナンバープレート(正式には自動車標板というそうだ)の変遷である.レイアウト上にアクセントとして自動車を配するに際しては,ナンバープレートの時代考証にも意を払いたいですね,という気持ちになる展示であった.主催は全国自動車標板協議会

ということで,会期が10月30日から11月9日までという会期を考慮して,京王電鉄2000系報道公開や西武鉄道7000系デザイン発表などを差し置いての今回のブログなのであった.

いや,自動車の趣味と鉄道の趣味は,いにしえから極めて近い関係にある.それは,現在好評発売中のレイル最新刊,No.136の12~13頁に見開きで掲載されている,高橋志郎さんが撮影された赤坂見附交叉点の写真のネガフィルムの直前のカットは,日比谷公園で開催された,第1回モーターショーである第1回全日本自動車ショウの会場風景だったということからも明らかなのである.

一般公開の会期は10月30日から11月9日まで.当日券は1人3,000円.高校生以下と保護者同伴の小学生以下は無料.日曜日以外の午後4時以降に入場するなら1,500円.詳しくはオフィシャルサイトをご覧いただきたい.


////隠す用
自社広報

   
一昨日10月21日,西武鉄道から新レストラン列車の構想が発表された.“なら,23日のブログはこれの紹介に決まり!”と思っていたのだが……昨日,22日になって嵯峨野観光鉄道JR西日本から,それぞれ新造車輛の構想が発表された.嵯峨野観光鉄道のそれは既に今年の春に概要が発表されてはいたが,今回は一歩も二歩も踏み込んでの内容発表となった.そしてJR西日本は保守用車をハイブリッドの電気式気動車に置き替えるというもの.
 いずれも意欲的な企画であり,現車の落成が待ち遠しい.しかし西武は2028年春,嵯峨野観光鉄道とJR西日本はともに2027年春なのだという.待っている間に,僕の首はどんどん長くなってしまいそうである…….

と愚痴(?)ばかり言ってもしょうがない.では発表順に西武鉄道の新レストラン列車からご紹介しよう.

※とっても長文です.写真も多いです.そのつもりでお読みくださいますよう.

まずベースとなるのは“Laview”こと001系.4輛編成で1本だけ新造される.うち1輛(3号車)は丸ごと厨房に充てられ,定員は約70名で,その中には1号車(飯能方先頭車)運転室に隣接する個室の8名程度を含んでいる.
 Laviewベースの4輛編成となれば,構成は常識的なTcMMTcで間違いない.ただ,前面貫通路どうするのか,外部塗色は変更されるのか?……リリースには“さらに進化した鏡のように輝く車体”とあるから,本当に鏡面仕上げになるのかもしれない.
 そして運用は? 発表では池袋線,新宿線,西武秩父線など,とある.さて“など”の中には,つい先日話題となったJR東日本への乗り入れは含まれるのか?あるいは東京地下鉄船から東急東横線への乗り入れは…….どんどん妄想は膨らむ.
SEIBU_1_Ext
堂々たる7輛編成……ではなく,4輛編成の新レストラン列車全容.2輛目にパンタグラフが見えるから,西武秩父から飯能へ向かう姿ということになる.車体は,確かに光り輝いている.写真:西武鉄道
SEIBU_4_1Abteil
1号車の運転室に接して設けられる個室.カラーリングが決まってなくてのモノトーン化と思ったら,そうではなくて“料理などの主役が強調されるようにグレーを基調としたトーン”なのだそうだ.写真:西武鉄道
SEIBU_2_2
2号車客室.テーブルは長円形.片側は2人席,反対側は2または4人席.1輛定員は30名?とすれば30×2+個室8+1号車一般席を足して70余名……?トイレなどを惹けばちょうど70名程度に収まるのだろうか.
SEIBU_5_Kueche
現在の日本では最大面積を誇る,3号車全体を使った厨房.写真:西武鉄道

全体デザインは“Laview”と同じ妹島和世さん率いる妹島和世建築設計事務所,レストラン経営は佐藤裕久さんが代表,大筆秀樹さんが総料理長を務める株式会社バルニバービ
 どのような夢が紡がれるのだろうか.

さてでは現在の“52席の至福”はどうなるのかといえば,“2028年3月以降の運行形態は未定”とある.と,模様替えしての活躍が続くのかもと,期待させてくれる表現となっている.
8FC_9195
僕が撮影した,もっとも新しい“52席の至福”4009編成.8輛編成40000系撮影取材が真っ盛りだった7月13日.この日は西武新宿発西武池袋行きでブランチ,復路がディナーという特別コースだった.写真はその復路列車の練馬駅通過というわけである 2025-7-13

--------
--------
つづいて嵯峨野観光鉄道

複線電化のために廃棄された山陰本線の旧線路敷を活用して1991年に誕生した,保津峡観光のための鉄道である.開業を35年を経過し,トロッコ客車も牽引機のDE10も老朽化……ということでの置き替え構想である.

投入されるのは牽引車1輛とトロッコ客車4輛.うち1輛,4号車には運転室が設けられ,プッシュプル運転を行なう.
251014_Sagano_EXT_Send
編成全体.JR西日本のキハ120にもちょっと通ずるようなデザイン.塗色は保津峡のもみじということなのだろう.写真:嵯峨野観光鉄道
press_hensei
牽引車と客車4輛の側面.画面左がトロッコ亀岡.客車の台枠に注目.なぜ,わざわざ魚腹台枠なのか.コンテナ車を想起させる……余剰といわれているコキ110の活用だろうか…….写真:嵯峨野観光鉄道
Sagano_tokubetsu
運転室の隣は特別室.48156編成.門出を祝うような秋の青空であった.写真:嵯峨野観光鉄道
Sagano_Zaseki_01
一般席.孫にはガラスが入れられているように見える.もしそうなら残念.当世,やむをえないのかとも思うが.写真:嵯峨野観光鉄道

デザイン監修は京福電鉄モボ1も担当したGKデザイン総研広島と発表されている.仕上がりを期待したい.

営業運転開始は前述の通り2027年春の予定.現在の車輛は入れ替わりで引退する予定.

--------
--------
そしてJR西日本の事業用車.

両運転台のハイブリッド電気式気動車8輛を新造するというもので,発想はJR東日本のGV-E197系と同じで,バラスト散布車は動力車の中間に4輛を組み込むというのも同じ.
 異なるのは動力車の車体デザイン.運転室部分の台枠が,いやに強固そうに見えるのは気のせいだろうか.また気になるのは連結器が密連であること.並型自連や密着自連の客車機関車,気動車を牽引する際はどうする?GV-E197のように双頭連結器を備える?それともアダプターを用意する?
 側面が嵯峨野観光鉄道の牽引車とまったく同じだし,形式もDEC743なので,あちらもハイブリッド電気式気動車であることに,間違いない…….
251022_Bauzugtriebwagen
運転室の台枠が強固そうに見えるのが気になる.塗色は国鉄ディーゼル機関車を想起させる組み合わせである.写真:JR西日本
251022_Schotterwagen
バラスト積載車はホキ800をベースとしたGV-E196と同じようにも見える.動力車の車体側面には“Hybrid DEC743”というロゴとDEC743-1という車号が記されている.ちなみに嵯峨野観光鉄道の牽引車も同番号だが,どちらかがダミーなのだろう.写真:JR西日本

ということで,とてつもなく長くなってしまった.2回に分けようかとも思ったのだが,ここは鮮度第一ということで,ご勘弁いただければ幸い.


////隠す用
自社広報

   
2511hyou1_shusei

【オススメ記事】
国鉄が分割民営化されてからまだ間もない1994年秋,在来線の高速化を模索していたJR東日本では,E991系と名付けられた試験電車を登場させました.前例のない車体断面や,空気抵抗の減少と衝突時の安全性向上を両立させた前頭部のデザインは広く注目されました.それから30年,今は亡き現車を写真と図面で雄姿を偲ぶとともに,3Dプリンタを活用して複雑な造形を再現した模型作品をお目に掛
けます.
 この春,日本の東西で私鉄の大型合併が行なわれました.関東では新京成電鉄が京成電鉄に一本化され,急速に京成電鉄化が進んでいます.本誌では模型作品と思い出の写真で"新京成らしさ"を偲んでみました.
 サロン・ド・庭園鉄道では往年のスエチカライブが企画した頒布会のためのパーツ類を使った5インチゲージのC63を制作記とともにお届けしています.
 JAMコンベンションや鉄道模型コンテストなどのレポート,連載,一般記事も満載です.


【目次】
注目記事(1)-----------------------------------------
  4 TRY-Z デビューのころ
    JR 東日本E991系 試験電車     写真:森嶋 孝司(RGG)/前里 孝
  8 MODELERS FILE 東日本旅客鉄道 E991系"TRY-Z"
    在来線用交直流試験電車         文・写真:横川 和明
 15 3Dプリンタを活用してTRY-Zを製作         中村 文人
注目記事(2)-----------------------------------------
3・46 惜別!新京成電鉄
     地元モデラーが作る新京成の車輛たち
          市川 豊光・大島 仁知・尾崎 義明・亀田 聡・田中 耕太
 56 写真で見る新京成の車輛たち      写真・解説:長谷川 興政
------------------------------------------------
 22 3Dプリントで市販レールに自由を!
     まだラインナップの少ない道床付き16.5mmレールの穴を埋めた
     実例を5つご紹介             文・CAD画面:STRV
 26 サロン・ド・庭園鉄道
     5インチゲージC63制作の記
                文及び製作中写真:石川 浩人(J.C.F.C.)
 38 2700形の製作
     サンゴのエッチング板からB6改造のC2タンク機を作る 鈴木 秀宜
 60 第24回 国際鉄道模型コンベンション Part.2
 66 鉄道模型コンテスト2025
     第17回 全国高等学校鉄道模型コンテスト
------------------------------------------------
 32 線路は続くよいつまでも 第183回 /信沢 あつし
   藪から棒! ? 養父から線路をまた発見!!
   兵庫県養父市平安油脂化学工業(株)
 34 北ドイツ紀行 第4回 /奥 陽平
 42 ABC of DCC Evolution
   専門知識ゼロでも絶対使えるようになる!
   【第18回】鉄コレへのDCCサウンドデコーダー搭載
   解説・加工:加坂 紳(サウンドトラケージ)
   加工:吉田有甫(サウンドトラケージ)
 72 モデリング・リサーチ・センター /解説:P.S.
   第133回 マステスライサー V
 74 台鉄ナビ
    文:邱 浚嘉  翻訳:黃 昱嘉
 76 E.NUKINAのB級コレクター道 /貫名 英一
   第172回:JAM2025(その2)

 77 新車登場
 97 輝け!日本の運転会
 98 コンさんの工作メモ /今野 喜郎
   第22回 ポンチ打ちこぼれ話
100 伝言板
118 BOOKS
119 甲種・特大輸送実績 2025年9月分
   JR東日本在来線車輛の動き 2025年8月
120 各種募集のご案内
122 月刊とれいんバックナンバーのご案内・とれいんスケール呼称早見表
124 いちぶんのいち情報室
128 新車登場INDEX
129 Combo Caboose・掲載広告索引

2025年10月21日(火)発売
定価:1,804円(本体1,640円 税率10%)

eshumi-kounyu
amazon

↑このページのトップヘ