モデラーな日々 とれいんスタッフブログ

月刊とれいんスタッフの,模型と格闘していたりしていなかったりする日々をお送りします.

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京浜工業地帯で羽ばたき始めたJR東日本の最新モード車E131系1000番代.線路設備モニタリング装置搭載準備車の第8編成を含めて細大漏らさずお伝えした,とれいん3月号のMODELERS FILEは,もうご覧いただけただろうか.
 昨年12月14日に催された報道公開の様子は,同日のここでもお伝えしている.
 なにしろ,E131系では初の狭幅車体や,貫通扉がついているようにみえて,実はそうではないという模型作品のような正面の処理といい,ユニークさに満ち溢れた車輛である.
 MODELERS FILEを作成するためには報道公開だけでは不充分で,本線に出てから沿線で追加取材が必要となるのが常である.
 今回は幸いにして営業運転への就役は早かった.けれど鶴見線をご存じの方なら理解してただけると思うが,なにしろ線路脇に開けたところがない.浜川崎以外の駅には跨線橋がない.その浜川崎の跨線橋は窓が高いところにしかなくて,屋根上の撮影は実質的に無理.さらには昼間の運用本数が限られていて,205系が運用についてしまうと,ただ1本を追い掛け続けることになる…….世の中,甘くはないのだ.
 今回はさらに,JR東日本横浜支社の格段のご協力があってこそ実現した.心から感謝申し上げます.
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その,1本残った205系T17編成.これはこれで最後の姿を記録しなくちゃではあったのだが.でも二兎を追うものはなんとやらである.この武蔵白石駅折り返し運用で少しは観察できたから,よしとしようか.2024-1-24

沿線では,昨年の夏にぐるっと一回りした時にはじっくりと観察することができなかった“線路脇のアクセサリー”も,いろいろ研究してきた.それらは,近いうちになんらかの形でお話することもできるだろう.
 今日の本題は鶴見駅舎である.
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鶴見線鶴見のホームは,鶴見臨港鉄道時代の面影を強く残している.今の鶴見駅全体の構造からは,4番線の存在は,実に何とも不便極まりない.なにしろ頭端ホームの根っこに改札があるわけでもなく,京浜東北線への乗り換えは,根っこをグルッとまわる必要があるのだから.だから,混雑時しか使われないのは当たり前.写真は,これも朝晩しか撮れない,大川行きの到着風景.2024-1-24

頭端式ホームの根っこに改札がない……実は鶴見臨港時代には改札があったのではないかと思っているのだが,まだ調べたわけではない.おくればせながら,これから先人の研究を探索してみようと思っている.

東海道本線を乗り越して,ホームが残る本山駅(跡)まではほぼ直線なのに,ホームの直前で丸々複線分,西側へシフトしてしまうのも,不思議といえば不思議である.これも,僕はなにも調べていない.もしかしたら南武鉄道の矢向への計画線に関係しているのかもしれないと,勝手に思っているだけである.実はもう,ちゃんとしたお答えが出ているのかもしれないが.
 そして外からこのホームの界隈を観察してみれば,想像はさらに大きく膨らんでゆく.
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この,道路に面した部分の丸みのモダンな艶めかしさは,どうだろう.昭和9/1934年の竣工だというが.2024-1-23
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歩道橋から見た“丸み”と,その向うのホーム.
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現在の鶴見駅西口前の歩道橋から見た建物のほぼ全景.1階には京急ストアが盛業中.残念ながら2階は売場ではないので,普通には見物するこごはできない.
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丸みのある側から本山駅跡方向の高架下は飲食店などでにぎわっている

東海道本線の海側にある国道駅は,多くの人によってかつての栄光の跡が紹介されている.僕も今回,少しだけ見て回った.いずれご紹介できることもあるだろう.お楽しみに.


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造形作家芳賀一洋さんと,その生徒による作品展が有楽町で開かれています.
一昨日に伺ったので,会場の様子をダイジェストでご紹介しましょう.
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会場はお馴染み交通会館B1Fのゴールドサロン.
前回と同じく,入り口を入って手前が生徒たちの作品,奥には芳賀先生の作品が展示されています.

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高谷 俊昭さんの“北辺の駐泊所”.かつて北海道の駐泊所に見られた板張りの給炭台と六角形の給水塔が中心に配され,年月を経た屋根や木の質感が丁寧に再現されています.

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山野 順一朗さんの“機関庫”.こちらも似た題材ですが,屋根板をあえて取り付けず,庫内の複雑な木組みや線路間のピット表現などが良く見えるように仕上げられています.

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鈴木 克哉さんの“花火が彩るノイシュバンシュタイン城”.下方に石積みのアーチ橋を渡るNゲージのエンドレス,山の上にはバイエルンの名城を再現.背景の夜空には花火が煌めいています.
作者のお嬢様の結婚式で飾るために製作した作品だそうです.
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関根 裕子さんの“東海道五十三次 家康ゆかりの6宿”.藤川・興津・岡崎・藤枝・府中・浜松といった宿場町を再現した連作です.
一つひとつの作品は小さいながら,限られたスペースに要素を落とし込むデザインセンスはパイクやジオラマにも似たものを感じます.

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篠原 裕一郎さんの“1/24 ストロベリーフィールド”.ビートルズの歌でも有名なリヴァプールの孤児院の門を1:24で製作.真鍮線や樹脂型を駆使して複雑なデザインの門扉を見事に再現しています.


奥の部屋は照明をぐっと落とし,芳賀先生の作品が展示されています.
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写真は2022年に製作された“デカルト通り48ローゼ”.大きなショーウィンドウ越しに見える什器や売り物のパンのリアルさに思わず引き込まれます.

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“いちようの作業場”.こちらはぐっと照明を落とした室内を覗くと旋盤や工具がテーブルに所狭しと並び,これから何が作られるのかという想像力がかきたてられます.

会期は今週土曜まで.交通便利な場所での開催ですので,皆様ぜひ足をお運びください!!
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はがいちよう&渋谷クラフト倶楽部作品展
日程: 2024年2月25日(日)~3月2日(土)
時間: 11:00~20:00 (初日は13時開場・最終日は19時まで)
会場: 東京交通会館B1Fゴールドサロン(JR有楽町駅前です)
電話: 03-3215-7933(期間中会場直通)
入場: 無料

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今日2月22日,横浜みなとみらい地区の“パシフィコ横浜”展示場で“CP+(シーピープラス=Camera & Photo Imaging Show)”が開幕した.
 このブログで初めて採り上げたのは,2011年2月のことだったようだ.改めてエントリを読み返してみたら,今日と同じ雨……ではなく,ミゾレ模様だったようである.このあと,3月11日には東・北日本は大地震に見舞われるわけだが,開催時点では誰も,そんなことが起こるとは夢にも思っていない.
 その後,2014年2015年2016年2017年と続いたのだけれど,その後は途絶えている.日程の都合が合わなかったこともあり,そして2020年から2022年までの3年間は,COVID-19感染拡大に伴って中止の憂目にあってしまった.
 そして2023年にはめでたく復活したのだけれど,僕は残念なことに,訪問することができなかった.とれいん2024年1月号MODELERS FILEで紹介することになった福井鉄道F2000形の撮影取材に出掛けていたから.そういえば,もう1年が過ぎたんだよなぁ(ちょっと遠い目).

CP+レポートの通例として(!?),長いです.

今年のCP+.久し振りということもあって,いろいろ勝手が変っていて,いろいろ戸惑うことも少なくなかった.プレス登録は,これまでは当日に受け付けてもらうことができたのに,今回は(前回から)前もって申請してあらかじめ登録しておく方法になっていた.
 そして一般入場者は,これまでは入場料1,500円で事前登録なら無料となったのが,これも前回から,すべて事前登録制となっていた…….
 そしてなにより,世の中はフィルムからデジタルへ,どころか,一眼レフカメラからミラーレスカメラへの移行が急進捗.僕ですら,いろいろむりやりやりくりの末,去年の秋からミラーレスカメラを使いはじめるようになったのだから…….



22日は午前中がプレスと特別招待者のみの開放だったから,ひとまず会場全体を一巡り.オリンパスカメラがOMデジタルソリューションズと名前を変えているのは承知していたのだけれど,どう目を凝らしてもペンタックスの名前が見えない.リコー名義なのかと思って目をこすりながら探してみても,ない.折りよく出会った知人に訊ねてみたら,去年も出展していない,とのこと.一般向けの販売を終了した645Zのその後や,フィルムカメラ開発プロジェクトのことなど,いろいろお話を伺いたかったのだが.けれどまぁ,前回から7年も経っているから,ペンタックスに限らず,面識のあった担当者がまだ同じ部署におられるかどうか,ではあるが.
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OM SYSTEMのロゴが大きく掲げられたブース.レンズは伝統のズイコーであり,コンパクトなサイズの撮像素子の恩恵による,フィルム時代のOM-1以来受け継がれている軽さは大きな魅力.

ニコンでは新形のミラーレスカメラを発表するという声も聞こえてはいたのだが,実際には“開発発表”すらなくて,ちょっと拍子抜け.もっとも,他のメーカーでも“えっ”という新製品の企画発表は,僕が巡ってみていた範囲では,あまりなかったような.
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この会場で発表されたものではないけれど,ミラーレスカメラ用の新シリーズレンズ“PLENA”の135mm f/1.8 S.点光源の描写が美しく,滑らかなボケ味もすばらしいという評判.ということで試写させてもらった.僕が初めて手にしたニッコールの望遠レンズが135mmだったということで,ちょっと(かなり?)気になる存在.
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デジタルカメラの進歩によって存在価値が問われている“中判”カメラだが,ハッセルブラッドでは約1億画素の907X & CFV 100Cを投入して新境地開拓の一歩を踏み出した.

このカメラが,僕にとっては今回のCP+で最大の注目製品だったかもしれない.なにしろ,50年以上も墨守してきた組立暗箱と4×5判フィルムの組み合わせによる形式写真撮影が,フィルムの供給,価格,現像に要する時間などの諸問題から,“仕事”としては実用性が,ほぼ失われてしまっているから.問題は,その価格である.
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伝統的なボディのスタイリングとウェストレベルでの撮影姿勢を維持していることが,なによりすばらしい.中国のDJIという,ドローンや空中写真機材を製造する会社の資金力を得て,今後,どのように進展するか.

中国の会社といえば,今回,SIRUIとかSAMYANGといった,中国系ブランドのレンズがたくさん展示されていた.7年前には考えられなかった光景であった.ニコンやキヤノン,ソニーやルミックスなど各社のマウントを用意し,純正レンズにないラインナップでユーザーの関心を惹いている.
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SAMYANGのブース.ケンコー・トキナーが日本国内の販売を受け持っている.

ケンコーといえばレンズフィルターの老舗ブランドである.カメラバッグや三脚なども撮影行には必要なアクセサリー.とりわけバッグは自分の条件に合致する製品を見極めるのが,なかなか面倒.耐久性は使ってみないと判らない.そしてさらに大切なのがアフターサービス.
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日本国内のメーカー以外で,バッグ類を独立したブースで展示していたのがバンガード.折しも今日から4月末まで,同社の対象製品を購入し応募したユーザ全員にプレゼントキャンペーンを実施中とのこと.

デジタルカメラは,フィルムカメラの時代よりも出来上がる写真への関与が強い.だから(?)写真フィルム産業は衰退してしまったわけである.その代わりに大切な存在となったのがメモリーカード.
 一時は米国や中国資本の会社に席巻されていたこの分野だが,東芝から分離したKIOXIA(キオクシア)やSUNEAST(サンイースト=旭東エレクトロニクス),Nestorage(ネクストレージ)などといったブランドが勢力を伸ばしはじめているようだ.
 そのうちのひとつ,ネクストレージブースでは,助川康史さんのプレゼンテーションが行なわれていた.
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テーマは編成写真,流し撮り写真,鉄道風景写真,鉄道イメージ写真.どのテーマでも,構図の決め方が第一とはいえ,連写に耐える処理速度と高い信頼性を持つメモリーカードの選択も大切であると,制限時間一杯,語られていた.
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プレゼンテーションといえば,キヤノンブースでは山崎友也さんが,キヤノンレンズの特性を生かした撮影譚や,オフィシャルパンフレット用写真の撮影にまつわる裏話などを語っておられた.

そうそう,会場にはメディア関係のブースも設営されていた.大部分がカメラ関連出版社であるのは当然だが,僕たちにも馴染みのある名前も,見つけてしまった.
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“旅と鉄道”.グッズ類ばかりでなく,写真集も販売されていた.
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もうひとつが“鉄おも”.今や子供向けともいえない高度な趣味的内容に生長した雑誌である.残念ながら(?)本の販売はなかった.

というところで,心地よい疲れとともに会場をあとにした僕だったが,せっかく,久し振りにやってきた横浜だもの.復路は根岸線経由にした.運がよければ根岸発着の貨物列車に遭遇できるから.
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ということで,やってきたEF210-135牽引の石油輸送列車.大阪環状線を走る列車とともに,都会のど真ん中を頻繁に走る,今や貴重な貨物列車である.

こうして今日一日を,幸せに締めくくることができた,僕であった.

会期は2月25日の日曜日まで.どうぞ事前登録の上でお出ましを.

※2024.02.26:バンガード製品キャンペーン要項一部修正

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【オススメ記事】
JR東日本が中規模単位の列車が走る電化路線のためにシリーズ展開を続けているE131系電車.今回は鶴見線に登場しました.ロングシート,3輛編成は既に宇都宮地区に存在しますが,斬新なのは,側面がストレートの狭幅車体となったこと.
 さらに正面は貫通路付きに見えて実は非貫通という,まるで模型のような仕上がりとなりました.その細部を探っています.
 先月に続くOJゲージ作品はC53です.その精緻な工作を堪能してください.Nでは九州で活躍した門鉄デフのC55やC57の作品も発表されています.
 年末年始に英国を駆け足で巡った大島仁知さんのレポート,ロンドンの"チューブ"がスタートです.
 毎年恒例の年越し運転レポートには今回も多くのご応募がありました.それぞれの年越しをご紹介しています.

【目次】
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  4 MODELERS FILE 東日本旅客鉄道
     E131系1000番代電車
     京浜工業地帯に降り立った最新モード車
        まとめ:前里 孝 写真:深尾 丘/土屋隆司/前里 孝
                    取材協力・資料提供:JR東日本
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 3・48 泰緬鉄道モジュール製作記
     タイ西部の密林を葉一枚まで作り込む
     製作・製作写真:灘中学校・高等学校鉄道研究部 文:貫名 竜司
 18 全国各地のワンマンカーを作ろう!
              製作:チームおやびん/撮影:松本 まさとし
 24 ブラスで蘇るC53の輝き (OJ)        製作・解説:二郷 弘雄
 32 全国の森林鉄道保存団体が集合    レポート・写真:信沢 あつし
     第1回全国森林鉄道サミットin
                  高知&中芸日本遺産フェスティバル
 34 往年の魚梁瀬森林鉄道
     第1回全国森林鉄道サミットin 高知関連企画 記事:信沢 あつし
          写真提供:高知市立市民図書館所蔵寺田 正写真文庫
 36 イギリス一周駆け足の旅 第1回             大島 仁知
 52 第21回鉄道模型関東合同運転会 in 埼玉けんかつ Part.2
 57 九州を彩った麗人たち           製作・文:吉村 紅
     門デフに細いボイラー&大きな動輪を備えた南国のライトパシ3題
 62 年越し運転レポート 2023→2024
 70 ヨコハマ鉄道模型フェスタ2024
131 紙成模型塾 型紙117系0番代中間車     作図・講師:岡本 真和
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 28 N GAUGE EURO REMIX /解説:橋本 孔明
   第50回 チェコの民間事業者"RegioJet"
 42 Coffee Cup /前里 孝
    街の雪とたわむれる
 44 入門者必読! 誰も教えない基礎・応用テクをプロモデラーが伝授
    Nキット上達への道 /解説:P.S.
    第24回:グリーンマックス国鉄80系初期型湘南編-⑥
 46 線路は続くよいつまでも 163回 /信沢 あつし
    謎のデュアルゲージの線路と何!?
    兵庫県朝来市神子畑選鉱場跡
 68 "林"発掘再生工場 Season5 /工場長:林 信之
    第18回"エッチング専門メーカー"時代の逸品?
    フェニックス製 クモヤ740
 72 台鉄ナビ
    文:邱 浚嘉  翻訳:黃 昱嘉
 74 E.NUKINAのB級コレクター道 /貫名 英一
    第152回:鉄道模型社の4-6-6T
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 75 新車登場
 97 コンさんの工作メモ /今野 喜郎
    第2回 帯材の孔あけとフォークを作る
 98 輝け!日本の運転会
 99 子連れ鉄日記 /写真・文:山本 晃司
    第118回:写真集『親子鉄日記』を作る
100 伝言板
118 BOOKS
119 甲種・特大輸送実績 2024年1月分
   JR東日本在来線車輛の動き 2023年12月
120 各種募集のご案内
122 新車登場INDEX
124 いちぶんのいち情報室
128 月刊とれいんバックナンバーのご案内・とれいんスケール呼称早見表
129 Combo Caboose・掲載広告索引
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2024年2月21日(水)発売
定価:1,694円(本体1,540円)

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昨日2月14日,上毛電気鉄道(上毛電鉄)で新形式電車800形のお披露目が行なわれた.
 本誌をご愛読くださっている皆さんなら,1月号の“いちぶんのいち情報室”で完成予想イメージ図をご覧になったことだろう.
 西桐生方先頭車がデハ810形,中央前橋方がクハ820形という1M1Tの2輛編成.元は東京地下鉄の03系だから,北陸鉄道浅野川線03系や長野電鉄3000系,熊本電鉄03形と同手法での改造で誕生した電車といえる.長野電鉄3000系は3輛編成だから,他とはちょっと趣が異なっているけれど.
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10時22分,大胡から中央前橋駅に到着した800形電車.手前がクハ821,向こうがデハ811である.いつもは水を満々とたたえている広瀬川は水が抜かれて川底が露出していた.

到着した800形の外観は,2基のシングルアームパンタグラフや,全てが真新しい床下機器類など,興味の対象となる箇所は多い.台車は03系由来のSS135とSS035のようである.

到着後,橋本 隆社長からご挨拶.その中で,営業運転開始は2月29日からの予定であること,当面は中央前橋と大胡の間で運転されることが発表された.通常は西桐生と中央前橋の間は直通列車ばかりなので,恐らくは800形充当列車は大胡で車輛交換を行なうのだろう.
 続いて車内の見学及び撮影会.
 客室は,03系時代と同じようにも見えるが,実際には照明装置はLEDであり,多目的スペース(フリースペース,車椅子スペース)にはヒーターや非常通報装置が取り付けられている.
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連結面側から見たデハ811の客室.両端の側扉には乗車整理券発行器が設けられ,運転室と客室との仕切には運賃箱と運賃表が備えられている.妻面櫛桁部には整備を担当したメトロ車両の銘板も付けられている.
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ヒーターや非常通報装置などを備えた多目的スペース.半自動ドアスイッチは車輛両端部の側扉にのみ装備している.

などと観察しているうちに試乗列車の発車時刻が迫ってきた.
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運転室には両手操作式T形ハンドルが備えられている.右側画面外には車内確認用ミラーが取り付けられている.

大胡には11時48分に到着,車庫建屋内で降車し,庫外へ移動した800形を追って行くと……
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700形716編成と顔を並べていた.この716編成は,中間車からの改造なので正面腰部は鋼板製であり,正面窓下の通風口がない.この800形導入と入れ替わりに引退予定であるとのこと.両車の奥には元東急電鉄デキ3021が顔をのぞかせている.

元東急電鉄デキ3021が上毛電鉄にやってきたのは平成21/2009年のこと.その折の様子は本誌の2010年1月号“保存車輛めぐり”でご紹介している(残念ながら売り切れ).
 このブログでは2010年1月7日のここ14日のここでご紹介している.
 もはや15年の歳月が流れたことになるわけだが,上毛電鉄の風情は変わらず,機関車もきっちりと保守されていて,安心したところである.
 でも,時代は動く.それが800形である.上毛電鉄の顔としてほぼ四半世紀にわたってこの地を走り続けてきた700形電車も,引き続いて活躍を続けるとはいうものの,“主役”が800形に交代するのは,間違いないところである.
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およそ四半世紀続いた,“全部700形”という状態はもうすぐ終わる.これからは左右どちらからが800形という時代がやってくる.左は“はしる水族館”714編成.右は先頭車化改造の717編成.724編成の窓下には通風口がある.空調装置も違っている.このあたりのバリエーションも,今のうちに記録しておかねば.中央前橋


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