早いもので,今年も残すところあと2日となった.
 あっという間だったようにも,随分と時間が掛ったようにも思う,この1年だった.
みなさんにとっては,どんな1年だっただろうか.

そんな年の瀬が近づいたある日…冬至の前日の午後.何件かの打ち合わせが重なって朝から都内を回っていた途上,雲ひとつない青空が徐々に色づいて,関東の冬らしく早い夕暮れ時を迎えようとしているのに気づいた.
 折りしも総武・中央緩行線の車中,市ヶ谷にさしかかるところだったものだから,思わず電車を降りてしまったことである.
 最初は御茶ノ水方で,夕陽を真正面に浴びる中央快速電車を……と思ったのだけれど,既に太陽は崖に遮られて電車まで届いていなかった.そこで新宿方に移動してみたら,お目当ての太陽はほぼ真正面.“夕陽がギラリ”を,いつも持ち歩いているコンパクトカメラでどの程度までこの情景を再現できるか,チャレンジしてみることにした.
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カメラを構えてほどなく,E233系のすれ違いに加えて緩行線のE231系も現われた.絶好の条件…でも,太陽光が画面に入りすぎで,ハレーションが出てしまった.

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次の列車では,レンズの上に手をかざした即席フードで日射しをうまくコントロールできた.でも,緩行線の電車やすれ違いのE233系はきてくれなかった.

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その3分後,E257系が姿を見せた.でも残念ながら回送.しかも,太陽は早くもビルの向こうに姿を隠しはじめた.

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さらにその2分後.せめてステンレスの車体側面が輝いてはくれまいかと期待したのだが.


なお,ここに掲載した4枚のうち,最初と最後の写真は,仕上げで露出を1段分アンダーに調整している.コンパクトカメラとはいえ,RAWデータでの撮影が可能な機種ならではのこと.当分は手放せそうにない.

さてこの4景.カメラの内蔵時計によれば,15時56分から16時2分までの,ほんの6分間のできごとであった.結局は最初の1枚が,もっとも“冬の夕暮れ”らしい情景となった.
 次回は,日の回りや時刻を計算したうえで,きちんと臨まねば.と,いうことで,来年に向けての新たな目標ができた.
 ある意味,1年の締めくくりにふさわしい撮影だったといえるだろうか.

ということで,新しい年も,これまで以上にご支援たまわりますよう,お願い申し上げます.どうぞよい年をお迎えくださいませ.