東武鉄道は,本年4月21日(金)に予定されている本線系統(東武スカイツリーライン区間および伊勢崎・日光線,東武アーバンパークライン)のダイヤ改正の切り札として就役する新特急車輛“Revaty”こと500系.1月27日(金),南栗橋車両管区で遂に報道公開が行われた.
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報道公開でお披露目された東武500系“Revaty”
2017-1-27 南栗橋車両管区 撮影:なんこう


 同車は様々な運行形態に柔軟な対応すべく,分割併合を前提とした3輛固定編成
(Mc-T-Mc)である.昨年10月末の愛称名(Revaty=多様・自由の意味を併せ持つ造語)決定の後,12月に3編成9輛が川崎重工業で先行落成したもの.最終的には8編成24輛が導入される予定である.
 車体はアルミ合金製で、分割併合を行うことから前面は貫通式(先頭部には自動動作の貫通幌および貫通扉を格納)が,スラントノーズとなっているルックスがとにかく新鮮だ.東武グループのシンボル,東京スカイツリーに代表される先進的なイメージを彷彿させるデザインとしており,シャンパンベージュ地に側面窓廻りは100系“スペーシア”の登場時や200・250型“りょうもう”の流れを汲んでブラックアウトに,フォレストグリーンとブルーの帯,さらに中間車はフォレストグリーンのスラッシュストライプを纏い,なかなか個性的に仕上がっている.車体長は東武車標準の20mだが,全幅は2,870mmと,実際に見るとかなりグラマーに感じる.
 客室設備は白基調に木目を配した落ち着いた雰囲気に160席/編成の転換式リクライニングシートを持つが,LED照明やWi-Fi環境はいうまでもなく,各席にコンセントを標準装備したり,多目的トイレの設置,AED・医療支援機器の搭載など最新レベルの旅客サービス設備を満載している.
 また,足廻りは東武初の車体動揺防止制御装置(アクティブサスペンション)の導入や,主電動機に30000系で試用したPMSM(永久磁石同期電動機)の本格採用など,優れた静粛性と乗り心地を兼ね備えている.
 特急運行がスタートすると,浅草を基軸にした日光(リバティけごん)・鬼怒川(リバティきぬ)・会津田島(リバティ会津)方面をはじめ,伊勢崎線は館林まで(リバティりょうもう),さらに春日部を中継点とした東武アーバンパークライン大宮/野田市,大宮-運河(リバティアーバンパークライナー)などに,3輛もしくは6輛で走りまわることになる.
 東武特急の歴史を大きく塗り替えるポテンシャルを持ち,フレキシブルな活躍ぶりが期待される新特急車500系.その傍らで,既存の優等車輌300・350型や6050型の今後の動向も気になるところである.

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写真 6点 2017-1-27 南栗橋車両管区 撮影:なんこう