毎年恒例の,いまやわが国最大規模となったカメラショー,CP+(シーピープラス)が,今日から始まった.昨年は25日からだったから,順当な日巡りではある.いろいろな仕事が輻輳していて,さらに予定変更が相次いだものだから,今年の訪問は直前まで不確定だったのけれど,なんとかかんとか,時間を創り出して駆けつけた次第.
 月とは思えない暖かさで,ちょっと季節感が狂ってしまいそうだった今日の朝,すっかり定着した,西武池袋線から副都心線経由みなとみらいまでの直通列車に乗って到着したパシフィコ横浜.極めて弱い雨が降っていたものの,空は明るく,なんとか持ち直しそうな気配…….

最初に訪問したのが,ユーザーであるニコン.今年は100周年ということで,どんな記念企画が登場するのか,楽しみであった.
 展示されていたのは,“大三元”と呼ばれる高級レンズ3本(AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED.AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR.AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR)のセットと,昨年発売されたばかりのDXフォーマットの新型機D500,そしてフラッグシップであるD5の,100周年記念ガンメタリック仕上げ.いずれも特製ケース入り.
期待していた一眼レフカメラの新製品発表はなしで残念.
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手前がD500,奥がD5の100周年記念モデルと特製ケース.参考出品とされていて,価格や発売予定時期などの言及はなかった.


続いてキヤノン.ここには,オートフォーカスの追尾性能を体験できるコーナーが設けられ,そのための題材としてLGBの機関車が走り回っていた.線路配置は単純なエンドレスだが,シーナリーやストラクチャーつきで,その大きさから一般のお客さんから注目されていたようである.
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キヤノンブースに設えられた,LGBのレイアウト.周囲にはサンプル機材が置かれ,自由にオートフォーカス性能を体験できるようになっている.


このところ数年,CP+ではソニーのブースにレイアウトが設置されていたが,今年は,どうやら見当たらない.趣向が変ったのだろうか.※実際にはちゃんと展示されていた! 見つけることができなくて,まことに申しわけありません.その建設裏話や全景,クローズアップなどが松井大和さんのブログで詳しくレポートされています.どうぞご覧くださいますよう! しかし,なんで僕の目に入ってこなかったのだろうか…….追記:2017.03.02

僕のような,出版の仕事をしていると,自分で撮影した写真を,きちんと紙にプリントする習慣が根づかない.すぐに“印刷”へと頭が行ってしまうから.でも,普通の人々にとっては,やはりプリントは大切なこと.そのための製品も,各社がしのぎを削っているが,ユニークさで目を惹かれたのが,伊勢和紙のプリント用紙.和紙ならではの肌ざわりや厚みや色と,写真…とりわけ鉄道写真とのハーモニーはどうだろう.しょっと想像がつかなくて,わくわくしてしまった.
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写真プリント用紙のメーカーが並んだ一角.画面右側が伊勢和紙プリント用紙のメーカーである大豐和紙工業のコーナー.和紙へのプリントワークショップを実施していて,自分の写真をプリントすることができる.


……と,会場をほぼ一周てみたのだけれど,ピンとくるブースが,あまりない……と思っていたら,なんだか“密やかに”という面持ちでたたずんでいたのが,リコーの最新標準レンズ.標準レンズらしからぬボリューム感に驚かされるが,それだけではない,強いオーラを発しているものだから,いろいろ質問してみたら,やっぱり只者ではなかった.
 というのも,近年のレンズ群は,ボディ側のソフトウェアによって歪みや周辺光量不足を補う傾向が強い…それはそれで,間違っているわけではないどころか,技術の進歩という点では正しい方向なのである.でも…と考えたのがリコー…ペンタックス.出来る限りレンズ側で光学的に補正してからボディに伝えることができるレンズを,というポリシーで開発されたのだそうだ.そして,このレンズが,これからのペンタックスレンズの基本となるのだそうだ.
 参考出品なので,まだ発売時期や価格については全く公表されていないのが残念だったが,発売されれば,きっとペンタックスユーザーに歓迎されることだろう.
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ペンタックスの参考出品,D FA★50mm F1.4レンズ.645D用かと思ったほどの大きさは,“生真面目”にレンズ開発した結果なのだという.標準レンズを操る楽しみを味あわせてくれそうな逸品に仕上がりそうだ.

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そして,隣接するアネックスホールは“フォトアクセサリーアウトレット”会場.今年は初日から催されていたので,僕も見に行くことができた.営業時間が本展示場より短いのは,来年以降にさらに改善されることを期待したい.


そして帰り道.山手線の渋谷駅でE235の影を見たような気がしたので,先日と同じように五反田駅ホームで一周してくるのを待っていたのだけれど……残念.今日は外れだったようである.せめて,ということで,ホームドア越しに乗客と電車との絡み合いを表現できないか,少しトライしてみることができたのが,救いといえる,今日の締めくくりであった.
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日本中で普及しつつある,ホームドア.安全確保のためにはやむを得ないことかもしれないが,なんだか人と列車との触れ合いが希薄になってしまって,却って警戒心が薄れてしまうような気もするのだが.