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本日17日は西武鉄道が“52席の至福”の運行を始めてからちょうど1周年である。大手私鉄が豪華お食事列車を運行したのは西武が初めてであり、今だ唯一の存在。その西武鉄道が今まで以上のピーアールを狙ってプレス向け試乗会を開催したので参加することにした。詳しい記事は16日に前里がブログに上げているのでそちらに譲るとして、私は饗された料理を中心に掲載することにしよう。
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主にレッドアローが停車する2番線ホームに“52席の至福”は入線する。下に目をやると列車名が記された乗車口位置表示が、、、
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12時42分に“52席の至福”こと4009編成が入線
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ドアが開くと同時にクルーがレッドカーペットを敷いてお出迎えしてくれた。笑顔がすてきなお姉様たち
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案内されたのは2人用の第7テーブル。他に4人テーブルがある。コースター、紙ナプキン、プレースマット、箸袋はオリジナル。コースターはゴム製で持ち帰ってもOKとのこと。綺麗なまま持ち帰って、旅の思い出にするのも良いだろう
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さてさて、取材陣が乗車すると列車は間を置かずに発車した。高田馬場を過ぎた頃、アテンダントがドリンクの注文を取りにきた。向かいに座った前里は赤ワイン(秩父ルージュ)を注文、私はお酒がそれほど強くなく、写真撮影もあったのでオレンジジュースを注文した。アルコール類は別料金だが、ソフトドリンクは料金に含まれている。それにしても、乗車と同時に空腹になった。現金なお腹である
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本日はブランチコースが饗されるそうだ。ブランチは5年連続でミシュラン一つ星の“Ostu”の宮根正人氏がプロデュース。ちなみにディナーの監修はあのフレンチの鉄人、坂井宏行氏だ。最初に出されるアミューズはこれからの料理を占う上で大変重要なもの。自然と期待も高まる。目の前に現れた皿はヴィテッロ トンナート ~深谷牛のローストビーフ ツナソース~。イタリア・ピエモンテの代表料理だそう。ローストビーフにケッパーとアンチョビを和えたツナのソースがかかっている。上に添えられたのはケッパーの実の酢漬け
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パンはモチモチ。素朴な味だが小麦粉とバターの匂いがしっかりしている
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オードブルはトリュフの薫りをまとった 玉ねぎのオーブン焼き。アテンダントのお姉様たちは1輛につき3人という構成。どのアテンダントも笑顔がとっても素敵だ
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単なるたまねぎ???と思ってフタをあけると黒トリュフがお出迎え。トリュフを食し、スプーンを中へと進めると豚挽肉とフェンネルシードを炒め、チーズを混ぜ込んだ美味しいペーストが入っている
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お次はサツマイモラヴィオリ、セージバターソース。それにしてもアテンダントの笑顔がまぶしすぎる、、、
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パスタの1種であるラヴィオリ。中には挽肉が入っていることが多いが、これはなかにサツマイモとリンゴが入っている。ラヴィオリをセージ風味のバターソースに潜らせると香ばしいバターの下から甘酸っぱいリンゴの酸味が口の中に広がる
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メインディッシュは骨付き豚肉のトロトロ煮込み レンズ豆添え。骨付き豚肉を柔らかくなるまで野菜と白ワイン煮込んでいる。オレンジ色の座布団はレンズ豆にトマトソースをあえたもの
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最後のデザートは秩父のパン屋さんで焼き上げたもの。甘すぎず、ふわっとして優しいお味。ブラックコーヒーに良く合う
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秩父にあるウイスキー専業メーカー、イチローズモルト「52 席の至福」。アルコール度数は59.4度と結構高め。そこは52度で、、、と安直に思う私はウイスキー一切飲めないので、これに関してはコメントを差し控える
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お酒の評価はできないが、美しいアテンダントと極上(かどうかは確認不可能)のウイスキーのツーショット、、、といってもダブルのことではない(笑)
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饗された料理は以上。肉料理が多いが、途中にリンゴの入ったラヴィオリが出るなど、重くなりすぎず胃がもたれることはない。大人の男性で腹八分目といったところ
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途中、芦ヶ久保駅で運転士に敬礼のポーズをとって頂いた。特製の帽子は特別列車を運転するスペシャリストの証
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西武秩父にて。カメラでそこら中撮影させて頂きご迷惑をお掛けしました(汗)

 いかがだったであろうか?美味しい食事とアテンダントのサービスと笑顔、私は十分満足できた。西武鉄道は都心部から離れるとしばらく住宅地が続き、そして飯能のスイッチバックを過ぎると山間部に入っていく。その山々は決して険しすぎず、人家もぽつぽつとある懐かし里山の風景だ。それらを眺めながらの食事は日本ならではの贅沢といえよう。
 、、、と、褒めてばかりでも読者に信用されないと思うので、少しだけ希望を述べよう。まず、ブランチでもしっかりとしたテーブルクロスが欲しい。また、隈研吾氏のデザインした室内は大変落ち着いてよろしいのだが、秩父を連想する絵画かタペストリーなどがデッキに掲げられているとなお良いのではないか。シンプルが良いのかもしれないが、ややシンプル過ぎる感は否めなかった。それでもこの価格とサービスは十分満足のいくもであることは変わりない。
 ブランチコースは2名以上1人1万円(税込)、ディナーコースも同様に2名以上1人1万5千円(税込)である。詳しくは以下のサイトをご覧頂きたい、、、
52席の至福、公式HP ←ここをクリック! 

1万そこそこで楽しめる贅沢、、、たまには良いかもしれない