※最初にお願いです.このところ,僕が理想とするブログの文章の長さを大幅に超えることが続いています.今回も,そうなってしまいました.どうぞ最後までおつきあいくださいますよう.

3月25日土曜日.西武鉄道40000系電車が営業運転を開始した.
 この電車については,川崎重工からの出場に始まり,本線試運転の様子列車愛称決定,報道関係者向けお披露目をこのブログで紹介し,仕上げとして本誌4月号のMODELERS FILEでその全てを紹介した.

運転開始初日は,横浜高速鉄道の元町・中華街駅で“S-TRAIN1号”発車式,西武秩父駅で“S-TRAIN1号”到着歓迎,そして飯能駅で“S-TRAIN2号”発車式が催された.
 どこへ伺おうか迷ったのだけれど,やはり自社線内での出発式を記録に残しておきたくて飯能へと向かったのだった.

やってきた飯能駅では,元町・中華街行き“S-TRAIN2号”の出発を前にお祝いムードが盛り上がる飯能駅だったが,それに先駆けて8時37分,元町・中華街からの“S-TRAIN1号”,40000系第1編成が到着,地元の祭囃子の一団の演奏と舞に見送られながら,折り返して西武秩父へと向かって行った.その車内には鉄道アイドル木村裕子さんの笑顔も見えた.

出発式の会場である3・4番線ホームには,引き続いて祭囃子が待機するほか,ケースに入った40000系の模型も飾られていた.説明書によれば川崎重工製だそうで,記念品として展示模型が現車とともに納入…寄贈されるという慣習が踏襲されたのだろう.
DSCN0536
流石にメーカー製だけあって,精巧この上ないし,実物の印象をよく再現しており……当たり前といえばいえるが,模型と実物とでは表現方法など異なるということを,このブログの読者ならご存じのことと思う.

9時7分に第2編成が小手指から到着.大久保勝飯能市長と飯田則昭西武鉄道鉄道本部長の挨拶の後にテープカットが行なわれ,9時18分,定刻に発車して式典も無事に終了した…実は早朝に人身事故が発生したのだが,多くの人々の努力によって定時運転に漕ぎ着けることができたのである.
DSCN0576
写真に向かって左から飯能市キャラクター“夢馬”,鉄道本部長,一丁目囃子保存会メンバー,飯能市長,一丁目囃子保存会メンバー,笠間秀行西武鉄道飯能駅管区長.背後で待機する元町・中華街行き“S-TRAIN2号”は第2編成.


さてこの“S-TRAIN”,土休日は西武秩父・飯能と元町・中華街の間を2往復半運転する.一方平日は所沢と東京地下鉄有楽町線の豊洲との間を3往復半運転する.
 その様子はどうなのか.平日初日の夕刻,外出の途中で時間のやりくりをつけて,ちょっと様子を探ってみた.

西武線内での“お出迎え”は間に合いそうになかったので,有楽町線の有楽町駅に先回り.到着を待つ間に,指定席券の販売機がホーム上に設置されていることも確認.ただし有楽町駅は所沢行きのみ乗車可能なので,この時間帯(午後4時前)にはシャッターがおりていたが.
DSCN0885
16時10分,有楽町駅に到着の“S-TRAIN104号”.ドア扱いは各車輛とも豊洲方の1ヵ所だけ.多くがこの駅で下車したが,それでも何割かの乗客は終点まで向かった.


折り返しの“S-TRAIN101号”は,西武線内のどこかで待ち受けることとして,とりあえず豊洲駅へ様子を探索に向かう.
 その豊洲では降車専用の2番線に到着し,間もなく池袋方へと引き上げていった…恥ずかしながら,豊洲の引き上げ線は新木場方にあるものとばかり思いこんでいた….ちなみに豊洲の駅の自動販売機はホームではなくひとつ階上のコンコースに設けられてる.入線を待っていると撮影に間に合わなくなるので,西武線方面へ移動.MODELERS FILEにも記した通り,40000系の列車種別表示用LEDは,シャッタースピード1/125秒以下でないと文字が切れる…….さらには対向列車や緩行列車と重ならない場所といえば練馬駅の池袋方,地上へ顔を出す辺り,ということで練馬で下車.
P7A_9200
地下線から顔を見せた“S-TRAIN101号”.カメラに内蔵の時計によれば17時39分のこと.寸前まで車輛の顔に夕陽が当っていたのだが…….練馬駅ではドア扱いはなく,信号切り替えのための運転停車のみである.


さて,この日の朝,池袋へ向かう列車と40000系がすれ違った.そこで昨日の朝,中村橋駅のホーム端で待ち構えていたら……
P7A_9270
小手指行き準急として姿を見せた.池袋7時52分発の列車である.朝の所沢方面行きはどこで待ち構えても完全な逆光.ならばいっそのこと,ということで列車が完全に背後の高い建物の影の中に入るというのが,中村橋を選んだ理由.


このまま入庫して昼寝かもしれないが,でも一往復しかしないというのも考えづらい.ということで,適当に狙いを定めて10時すぎの江古田駅に向かった.
P7A_9305
やってきたのが,池袋行き準急.池袋着10時39分の列車のようだ.ということでさらに待ち構えていたら,飯能行きの急行として折り返してきた.池袋発が10時50分の列車のようである.

飯能からもう一往復しているのか入庫しているのか…夕刻の“S-TRAIN”の運用を考えれば,一休みというのが妥当なところだろうか.
 沿線在住の友人からは,夕方から別の編成が地上線一般運用に充当されているとの話も聞こえている.僕自身は残念ながら,まだ実際に見ることはできないでいる.休日の,元町・中華街到着後と西武秩父到着後の運用とともに,今後の楽しい研究課題である.

※2017.03.31:今朝の小手指行き準急は6000系だった.単なる検査のための差し替えか,それとも実は運用は定まっていないのか.課題が増えたことである.