今週の月曜日,東京都交通局浅草線の新型車5500形電車が報道公開された.去年9月末から10月初頭にかけ,製造所である総合車両製作所から西馬込車両基地へ搬入されて以来約8ヵ月ぶりということになる.
その公開に先駆け,5月23日には営業運転を6月30日に開始することも発表された.まさに“ようやく”という感じである.
その月曜日6月11日朝.報道陣を乗せた5500形電車は浅草橋を発車し,一路西馬込車両基地へ向けて発車した.通過する駅々に居合わせた人々から大いに注目されていたようだが,とりわけ鉄道趣味誌の取材陣は客室の全体や特徴ある部分の観察と撮影に大童で,乗り心地を楽しむ余裕はなく,気がつけば西馬込車庫への引き上げ線に到着していた.
組成は西馬込方からMc1+M2+M3+T4+T5+M6+M7+Mc8.
車号は第1編成では
5501-1+5501-2+5501-3+5501-4+5501-5+5501-6+5501-7+5501-8で,
第2編成は5502-1…となる.
パンタグラフはM3とM6にシングルアームタイプを2基ずつ搭載.空調装置は50,000kcal/hの集中式を使用している.
台車は総合車両製作所製のボルスタ付き軸梁式で,形式は先頭車がT-1D,中間電動車がT-1E,中間付随車がT-1FとT-1Gとなっている.ちなみに東急車輛での形式はTS-842系である.
電動車比率を6M2Tに上げることなどにより最高速度は120km/hを確保している.これは,将来の成田スカイアクセス線への乗り入れを念頭に置いた結果だという.
5501-1の先頭部を横から見る.台車はT-1D(TS-842).屋根上には在来の誘導無線アンテナだけを搭載している.
今回の5500形のコンセプトは“日本らしさとスピード感が伝わる車両”.外観デザインは歌舞伎の隈取りをモチーフにしており,内装は東京の伝統工芸品である江戸切子や小紋柄を日除けカーテンや腰掛の表地,貫通扉のガラスへのアクセントなど随所に取り入れている.
交通局では,◆都営交通公式チャンネルの中で,5月22日から【都営交通×中村壱太郎】 KABUKI UNDERGROUND <浅草線5500形>(音が出ます ご注意ください)というタイトルでプロモーションビデオを公開している.
3号車5501-3の客室全体.一般席部の茶色い吊り手(画面手前の黄色い吊り手は優先席部)や,下辺を斜めにアレンジした側扉窓などが目新しい.1輛に4基ずつの防犯カメラが設置されたのも特徴のひとつ.ロールケージ構造は採用していない.
運転室は西馬込での撮影となった.
マスコン・ブレーキハンドルは両手操作式T字形.速度計などのメーターは液晶表示.いわゆるグラスコクピットである.
そして今日,交通局の特別なお取り計らいによって再撮影が設定されたのだが,今週はじめに搬入されたばかりの第2編成も見せていただくことができたし,主制御装置がシリコンカーバイド(SiC)素子を使った三菱電機製であること,電動空気圧縮機がクノール製であることが判明した.
“快特 羽田空港”を表示した5500形第1編成と,“アクセス特急 成田空港”を表示した第2編成の並び.先頭車には両端とも,密連のほかに電気連結器も取り付けているが,通常営業時に使われるものではなく,非常時の救援に備えたものだという.
さて当面の営業運転の範囲は,地下鉄線内だけだという.京成線や京急線への進出は両社乗務員の習熟が完了するまで,ひとまずお預けというのがちょっとだけ残念だが,なにはともあれ6月30日が待ち遠しい.
その公開に先駆け,5月23日には営業運転を6月30日に開始することも発表された.まさに“ようやく”という感じである.
その月曜日6月11日朝.報道陣を乗せた5500形電車は浅草橋を発車し,一路西馬込車両基地へ向けて発車した.通過する駅々に居合わせた人々から大いに注目されていたようだが,とりわけ鉄道趣味誌の取材陣は客室の全体や特徴ある部分の観察と撮影に大童で,乗り心地を楽しむ余裕はなく,気がつけば西馬込車庫への引き上げ線に到着していた.
雨に濡れそぼりつつ披露の時を迎えた第1編成を西馬込方から見る.
組成は西馬込方からMc1+M2+M3+T4+T5+M6+M7+Mc8.
車号は第1編成では
5501-1+5501-2+5501-3+5501-4+5501-5+5501-6+5501-7+5501-8で,
第2編成は5502-1…となる.
パンタグラフはM3とM6にシングルアームタイプを2基ずつ搭載.空調装置は50,000kcal/hの集中式を使用している.
台車は総合車両製作所製のボルスタ付き軸梁式で,形式は先頭車がT-1D,中間電動車がT-1E,中間付随車がT-1FとT-1Gとなっている.ちなみに東急車輛での形式はTS-842系である.
電動車比率を6M2Tに上げることなどにより最高速度は120km/hを確保している.これは,将来の成田スカイアクセス線への乗り入れを念頭に置いた結果だという.
5501-1の先頭部を横から見る.台車はT-1D(TS-842).屋根上には在来の誘導無線アンテナだけを搭載している.
現在の主役である5300形と並んだところ.28年の間のデザインの変化ぶりは興味深いところである.
今回の5500形のコンセプトは“日本らしさとスピード感が伝わる車両”.外観デザインは歌舞伎の隈取りをモチーフにしており,内装は東京の伝統工芸品である江戸切子や小紋柄を日除けカーテンや腰掛の表地,貫通扉のガラスへのアクセントなど随所に取り入れている.
交通局では,◆都営交通公式チャンネルの中で,5月22日から【都営交通×中村壱太郎】 KABUKI UNDERGROUND <浅草線5500形>(音が出ます ご注意ください)というタイトルでプロモーションビデオを公開している.
3号車5501-3の客室全体.一般席部の茶色い吊り手(画面手前の黄色い吊り手は優先席部)や,下辺を斜めにアレンジした側扉窓などが目新しい.1輛に4基ずつの防犯カメラが設置されたのも特徴のひとつ.ロールケージ構造は採用していない.
小紋柄の日除けカーテンと江戸切り子調子の腰掛け表地.
運転室は西馬込での撮影となった.
マスコン・ブレーキハンドルは両手操作式T字形.速度計などのメーターは液晶表示.いわゆるグラスコクピットである.
そして今日,交通局の特別なお取り計らいによって再撮影が設定されたのだが,今週はじめに搬入されたばかりの第2編成も見せていただくことができたし,主制御装置がシリコンカーバイド(SiC)素子を使った三菱電機製であること,電動空気圧縮機がクノール製であることが判明した.
“快特 羽田空港”を表示した5500形第1編成と,“アクセス特急 成田空港”を表示した第2編成の並び.先頭車には両端とも,密連のほかに電気連結器も取り付けているが,通常営業時に使われるものではなく,非常時の救援に備えたものだという.
さて当面の営業運転の範囲は,地下鉄線内だけだという.京成線や京急線への進出は両社乗務員の習熟が完了するまで,ひとまずお預けというのがちょっとだけ残念だが,なにはともあれ6月30日が待ち遠しい.