相変わらず山手線の外側へ出られないでいる,この8月の僕である.きのうは午前中に田端へ出掛けて用事を済ませてから昼前に高輪方面へ移動し,午後には五反田へ抜けて事務所へ戻るという行程だった.
 田端では,ようやくTOKYO 2020のラッピングが施されたE235系に出会うことができて,ご機嫌よく電車に乗ったところが,日暮里でなにやら見慣れない車輛に追い抜かれた.どうみてもレール輸送車キヤE195である.
 そこで,少し時間に余裕があったのをいいことに,日暮里の跨線橋でしばらく待ってみることにした.
 このキヤE195,JR東海のキヤ97をベースにして一部をJR東日本独自仕様を採り入れた車輛である.構想が発表された昨年9月7日のここで紹介している.
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田端で出会うことができたTOKYO 2020のラッピング.第3編成である.
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ちょうど並んだ内回り電車は第21編成.いまのところE235系の最新車ではないだろうか.7月下旬から営業運転に就いているから,もうそろそろ第22編成が就役しそうだが.
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日暮里でホームに降りたったら,またもやTOKYO 2020のラッピング編成がやってきた.こちらは第7編成だった.

それで追い抜かれたのに待ってどうするの? と思ったあなたは正しい.けれど,僕がたてたのは,きっと上野で折り返してくるだろうという予測.
 そうしたらどんぴしゃり,キヤE195系が戻ってきた.ただし,他の列車に重なるのを恐れて正面勝ちの場所で待っていたものだから,撮れたのはほぼ正面だけになってしまった.でもまぁ,“見た!”ということだけで嬉しくなってしまうのは,汽車好きの性というものだろう.
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上野で折り返してやってきたキヤE195.JR東海のキヤ95は報道公開に出向いてじっくり撮影し,2009年2月号(通巻410号)のMODELERS FILEにも採りあげたのだが,こちらはまだみることすらできないでいたのである.

遭遇したのは中間車1輛を挟んだ3輛編成.だから,一瞬は定尺レール用と思った.けれど,前後にレールの積み降ろし用スロープを備えているから,中間車を外したロングレール仕様である.
 どこから現われてどこへ行ったのかも,解らない.多分,尾久からやってきて東京圏各線の試運転に向かったのだろうと思う.
 まさに珍客到来であった.
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かろうじて捉えた後ろ姿.こういうとっさの時にオートフォーカスが追いつかないのは,コンパクトカメラの宿命である.といって,一眼レフを“お目当て”もないのに毎日持ち歩くわけにもいかないし.

次に遭遇したときには,もっと綺麗に記録しようと誓う,僕であった.