埼京線や湘南新宿ライン,N'EXや“踊り子”が発着する山手貨物線の渋谷駅ホームが新しくなった.その工事の様子を初めて具体的に記したのは,多分2018年6月7日のここではないだろうか.それ以前から東京地下鉄銀座線渋谷駅,さらには東急電鉄東横線渋谷駅の大工事が続いていて,どれがどれやら,記憶が,いささか混沌.東急電鉄の地上の渋谷駅のことは,2013年3月18日のここで,脇が記してくれている.地下鉄のことは,ブログでは2018年5月3日のここ,本誌では2016年12月号(通巻504号)のCoffee Cupでも記している……とにかくこの10年間というもの,JR東日本を含めて,渋谷駅とそのの周辺ではいつも大きな工事が続いているのである.

今回は5月29日の夜10時ごろから6月1日始発までの間,山手貨物線を通る列車をすべて運休して北行き線路を扛上し,水平移動も行なうという大掛かりな作業が実施された.
 そこに至るまでの変化は,折りに触れて撮影し続けていた.その成果の一端が,さきほど記したブログや本誌の記事というわけである.けれど,肝心の,今回の移設直前には外出がままならなくなって,キメの細かさという意味では,やや悔いの残る結果となった.それでも工事1週間前となった5月21日の午後には,外出の途上で少しの間ホーム上にたたずんで観察した.
DSCN2002
山手線内回りと山手貨物線北行きとの線路の高さの差.これを二晩で持ち上げた上に水兵移動も行なうというのだから,大変なことである.E233系の向こうには新しいホームの上屋が見える.この部分の架線柱は,山手線ホームと山手貨物線ホームを結んでいた通路のための柱が活用されていた.

5月30日の午後である.既に線路,あるいは枕木を組んだ路盤のようなものを持ち上げる作業は終了していた.ホームでスナップをしていたら,何人かの知り合いや友人と遭遇した.皆さん,お好きなんですねぇ…って,自分も含まれるのであるが.

前回,E235系とE233系の行き違いを撮影したあたりは……
DSCN2228
線路は既に持ち上げられている.架線も新しい高さと位置に移されている.
DSCN2233
下を見ると,持ち上げられた線路が宙に浮かんでいる…わけはない.仮支えの高さで,その規模が実感できる.
DSCN2238
もっと端的にわかるのがこの情景.山手線内回り電車の運転室越しに見たもので,昨日までのホームの高さまで線路(まだレールは敷かれていないが)が持ち上がっている!

駅北端の旧大山街道に架かる宮益架道橋も移動する工事も含まれている…その様子はホームからはよく判らなかったので,恵比寿で折り返して外回り電車の後部運転台から観察することにした.なお南行きの桁は前回の切り替え工事に際して新調されている.
DSCN2248
作業用車輛に阻まれ,すっきりと見通すことはできなかったけれど,朱色の作業車の右側に,持ち上げられて移動を待つ橋桁が見えるだろう.

31日も出かけたかったのだけれど,期限が迫った仕事があり,実現できなかった.
 そして今日.
DSCN2281
まずは定点.むしろ山手線より高く見える.いや実際に,高い.そして水平方向にも随分移動した.
DSCN2294
左が,今回移設された山手貨物線北行きの宮益架道橋橋桁.右は2年前に新調された橋桁.ようやく近づいて観察することができたわけである.

新しいホームを,すこしずつ南側へ移動しながら観察する.まだまだあちこちが仮設なので,“真新しい”というという印象はない.けれど,完成した状態を想像することは,できる.
DSCN2313
ホームの中ほどの様子.こんなに幅の広いホームを建設できる余地があったのかと,改めて感心させられる.

どんどん南へ進むと,JR東日本が経営するホテル“メッツ渋谷”に直結する新南口改札に達する.これまでのホームの約半分である.
DSCN2328
新南口への通路となった旧ホーム.金網で仕切られてはいるが,すぐそばを電車が行き交う,とても楽しい通路である.でも,きっと壁で覆われてしまうのだろう.

貨物線北行きが移動して生み出された空間には,次の段階で山手線内回りの線路を移設する.そしてホームを拡張するのだけれど,それだけでは終わらない.全部で4つのステップのうち,今回でステップ2が終わっただけである.今後,外回りの線路をさらに外(西側)に移動させ,もっとホームを広くし,昭和15/1940年に新設されて以来の外回りホームを廃止することになっている.
 そこに達するのは“2027年度”……あと7年である.