今から100年前の1912年8月1日,スイス・ユングフラウ鉄道(全長9.3km)がヨーロッパ最高駅,標高3,454mのユングフラウヨッホまで全線開通しました.2012年は全線開通100周年の年にあたります.
その記念プロジェクトとして,スイス政府観光局からの提案で,長根さんが昨年10月初旬に約1週間かけて撮影されたユングフラウ鉄道とユングフラウ鉄道へアプローチする各鉄道の写真展です.
長根さんはマシマ・レイルウェイ・ピクチャーズのチーフカメラマンとして,JTB時刻表の表紙や青春18きっぷのポスターなどを精力的に撮影されていま す.鉄道ジャーナル誌では,故・真島満秀さんの名作をもとに,その撮影地をふたたび訪れる『長根広和が撮る 真島満秀「鉄道回廊 」いまふたたび』を連載中.
日本全国を股にかけて活躍されている印象の強い長根さんの,最初の大規模個展がスイスの鉄道であるというのは,とても新鮮で興味深いです.
写真展会場は昨年夏“『鉄道物語』 マイブックでつづる鉄道写真家17人の写真展"(このブログで紹介済み)が開催された場所と同じEIZOガレリア銀座
作品は2階の展示スペースだけでなく,階段,1階のショールームにも.大小さまざまな大きさの写真が約30点展示されています.
2F展示エリア.ユングフラウ鉄道の夕景の写真の前に立つ長根さん
マイブックファンである長根さん.今回も1冊からオリジナル写真集が作れるサービス,マイブックを利用して2冊制作されていました.ぜひ会場で手に取ってご覧いただきたいと思います.
鉄道そのものだけでなく,鉄道を取り巻くすべてのものを題材に撮影される長根さんの作風はスイスの雄大な景色の中でも存分に発揮されています.
天候,時間帯,その時々の条件によりガラリと変わる険しい自然の表情をじっと真正面からとらえた写真の向こうからは温度や湿度,空気のにおい,音までもがこちらに伝わってきそうです!
私もヨーロッパに行くならまずスイス……と漠然と思っていたのですが,今回の写真展を見て,「これは絶対行ってみたい!!」と痛感いたしました.
写真展の開催期間は8月25日まで.皆様もぜひ足をお運びください.
※掲載した写真は,このブログのために,許可をいただいて撮影したものです
8月4日(土),8月25日(土)にはトークイベントが開催されます.
先着順予約制(無料)となっております.
2012年8月4日(土)16:00〜18:00
2012年8月25日(土)13:00〜15:00
2012年8月25日(土)16:00〜18:00(4回とも同じ内容です)
第1部
長根広和氏からユングフラウ鉄道を撮影した際の作品をもとに,撮影秘話や鉄道撮影テクニックをお話しいただきます.
第2部
鉄道撮影において欠かすことのできない連写や大容量データの保存などメディアカードの重要性,また作品プリントにおけるモニターとのカラーマッチングについて,各メーカー担当と長根広和氏がディスカッションいたします.
詳しくはEIZOガレリア銀座ウェブサイトをご覧ください
■会 場:EIZOガレリア銀座
東京都中央区銀座3-10-6マルイト銀座第3ビル1階
■期 間:2012年7月31日(火)〜8月25日(土)
■入場料:無料
■時 間:10:00〜18:30(最終日は16:00まで)
■休 館:日曜日・月曜日,8月12日〜8月20日(夏期休館)
■協 力:スイス政府観光局
■協 賛:(株)ナナオ,サンディスク(株),(株)ユニバーサルカラー