今日の昼前,京急蒲田駅のホームで,期待の新車1000形1890番代が報道公開された.
この車輛については本誌の“いちぶんのいち情報室”でお伝えしているほか,このブログでも1月21日付けのここと,続く1月28日付けのここでもご案内した.
その際に生じた疑問や,想像で記した点を現車で観察してきたので,さっそくご報告申し上げる次第.
会場は昼間時間帯は使われることのない横浜方面行き待避線2番線.受け付けを終えてホームに上がったら,1000形1890番代の第1編成が出迎えてくれた.外観全体を見渡せないのが残念だが,それは次の機会へのお楽しみ.
最初に目に入ったのは,小さくなった正面窓下の尾燈と急行燈のケース.内部では急行燈と尾燈が一体の切換式に変更されたので,光る面積は大きくなっている.
車号の書体が全く新しくなったことや,現在の600形以来の“ハイフン方式”となったこと,前照燈がコイト電工の花形LEDになっていることなどは,先に記した.
さっそく案内された客室での最大の注目は,運転室直後の細長い窓の正体である.
ご覧の通りである.配布されたパンフレットには“前面展望席の復活”とある.
1000形ステンレス車で廃止となった運転室と最初の側扉の間の座席を復活させた,ということである.そしてその座席からは,前面展望だけではなく側面の景色も楽しむことができるとように設けられたのが,超縦長の窓,ということなのだった.
ではフルサイズの戸袋窓を設ければよいじゃないかと,素人は考えるのだけれど,構体はこの部分に窓を設けることを考慮していない設計であり,そういうわけにはいかないのだろう.そこでギリギリ,あけることができたのが,この窓というわけである.
実際に走行中に座ってみてどのような景色が展開するのか,早く体験してみたいものである.
次が,ロング・クロス転換式,いわゆるL/C座席である.
ロングシート状態.腰掛の表地は“三浦半島の旅”を想起する波をイメージしたデザインで,色はご覧の通り赤基調.
クロスシート状態.袖仕切りは強化ガラス性で,腰掛の柄と同調する波模様を入れている.
ちなみにこの腰掛は京王電鉄5000系と同じコイト電工製.そういえば昨日は京王電鉄から令和4年度下期に増備する5000系にはリクライニング機構付きL/C座席を採用すると発表があった.なんとういうタイミング.
閑話休題.L/C座席の客室は,いまや見慣れたものとなりつつあるが,貸切列車にも活用すべく企画されたこの電車ならではのシートアレンジも見ることができた.どのようなって?写真をご覧いただければ一目瞭然である.
このようなサークル状での使用も可能とのこと.もちろん定期列車での使用は論外だろうけれど.
京急電鉄として画期的なのは,そればかりではない.同社開闢以来の,トイレ付き,それも4輛編成に2ヵ所も!あまりの驚きに,思わず古風な熟語を使ってしまった
3号車(1891-3)の品川方海側に設けられた大型車椅子対応トイレ.画面左に見える貫通路の向う側,2号車(1891-2)には男性用トイレが設けられている.
これが,1891-2から眺めた3号車との連結面.男性用トイレの手前は機器室である.
そして運転室は,在来の1800番代と大きく変わるところはない.
13時までたっぷりと撮影と観察を堪能して,さあどうしようと考えたのだが,横浜方面に回送されるのは間違いなかろうということで,取材仲間数人と向かったのが,生麦の駅.
目論見通りに回送がやってきた.やっぱり全塗装車体は見ていて落ち着くなぁ,というのが感想であった.
このあとさらに神奈川新町まで追い掛けたのだけれど,到着した時には,残念ながら車庫線の奥に引き上げたあとだった.世の中それほど甘くはない.
最後に,配布されたパンフレットから,諸元をご案内して今日のレポートの締めくくりとしよう.
1891-1(Muc2) 1891-2(Tuv2) 1891-3(Tpsv2) 1891-4(Msc2)
自重 34.5t 30.5t 33.0t 34.5t
定員 101名 107名 111名 101名
主電動機は定格出力190kW,主制御装置は中間車に,電動空気圧縮機は-2に,補助電源装置は-3に取り付けとある.
なお定員は立席を含む総定員で,座席定員は順に34名,3230名,32名,34名ではないかと思われる.
近いうちの本誌上での徹底紹介を,ぜひご期待いただきたい!
この車輛については本誌の“いちぶんのいち情報室”でお伝えしているほか,このブログでも1月21日付けのここと,続く1月28日付けのここでもご案内した.
その際に生じた疑問や,想像で記した点を現車で観察してきたので,さっそくご報告申し上げる次第.
会場は昼間時間帯は使われることのない横浜方面行き待避線2番線.受け付けを終えてホームに上がったら,1000形1890番代の第1編成が出迎えてくれた.外観全体を見渡せないのが残念だが,それは次の機会へのお楽しみ.
最初に目に入ったのは,小さくなった正面窓下の尾燈と急行燈のケース.内部では急行燈と尾燈が一体の切換式に変更されたので,光る面積は大きくなっている.
車号の書体が全く新しくなったことや,現在の600形以来の“ハイフン方式”となったこと,前照燈がコイト電工の花形LEDになっていることなどは,先に記した.
さっそく案内された客室での最大の注目は,運転室直後の細長い窓の正体である.
ご覧の通りである.配布されたパンフレットには“前面展望席の復活”とある.
1000形ステンレス車で廃止となった運転室と最初の側扉の間の座席を復活させた,ということである.そしてその座席からは,前面展望だけではなく側面の景色も楽しむことができるとように設けられたのが,超縦長の窓,ということなのだった.
ではフルサイズの戸袋窓を設ければよいじゃないかと,素人は考えるのだけれど,構体はこの部分に窓を設けることを考慮していない設計であり,そういうわけにはいかないのだろう.そこでギリギリ,あけることができたのが,この窓というわけである.
実際に走行中に座ってみてどのような景色が展開するのか,早く体験してみたいものである.
次が,ロング・クロス転換式,いわゆるL/C座席である.
ロングシート状態.腰掛の表地は“三浦半島の旅”を想起する波をイメージしたデザインで,色はご覧の通り赤基調.
クロスシート状態.袖仕切りは強化ガラス性で,腰掛の柄と同調する波模様を入れている.
ちなみにこの腰掛は京王電鉄5000系と同じコイト電工製.そういえば昨日は京王電鉄から令和4年度下期に増備する5000系にはリクライニング機構付きL/C座席を採用すると発表があった.なんとういうタイミング.
閑話休題.L/C座席の客室は,いまや見慣れたものとなりつつあるが,貸切列車にも活用すべく企画されたこの電車ならではのシートアレンジも見ることができた.どのようなって?写真をご覧いただければ一目瞭然である.
このようなサークル状での使用も可能とのこと.もちろん定期列車での使用は論外だろうけれど.
京急電鉄として画期的なのは,そればかりではない.同社開闢以来の,トイレ付き,それも4輛編成に2ヵ所も!あまりの驚きに,思わず古風な熟語を使ってしまった
3号車(1891-3)の品川方海側に設けられた大型車椅子対応トイレ.画面左に見える貫通路の向う側,2号車(1891-2)には男性用トイレが設けられている.
これが,1891-2から眺めた3号車との連結面.男性用トイレの手前は機器室である.
そして運転室は,在来の1800番代と大きく変わるところはない.
13時までたっぷりと撮影と観察を堪能して,さあどうしようと考えたのだが,横浜方面に回送されるのは間違いなかろうということで,取材仲間数人と向かったのが,生麦の駅.
目論見通りに回送がやってきた.やっぱり全塗装車体は見ていて落ち着くなぁ,というのが感想であった.
このあとさらに神奈川新町まで追い掛けたのだけれど,到着した時には,残念ながら車庫線の奥に引き上げたあとだった.世の中それほど甘くはない.
最後に,配布されたパンフレットから,諸元をご案内して今日のレポートの締めくくりとしよう.
1891-1(Muc2) 1891-2(Tuv2) 1891-3(Tpsv2) 1891-4(Msc2)
自重 34.5t 30.5t 33.0t 34.5t
定員 101名 107名 111名 101名
主電動機は定格出力190kW,主制御装置は中間車に,電動空気圧縮機は-2に,補助電源装置は-3に取り付けとある.
なお定員は立席を含む総定員で,座席定員は順に34名,
近いうちの本誌上での徹底紹介を,ぜひご期待いただきたい!
※2021.04.16:京急蒲田駅2番線説明名修正
※2021.04.17:一部加筆及び座席定員推定修正