昨年8月13日に報道公開され,営業運転で第1編成に初めて乗った時の様子を3月11日にお伝えした,東京地下鉄の17000系電車.

その後も,ときおり姿を見かけるものの,乗車はおろか,スナップを記録するチャンスには恵まれなかった.それでも車輛番号だけは読み取ることができて,少しずつながらも順調に数をふやしつつあるのは確認できていた.
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第2編成を飛ばして第3編成に遭遇できたのは3月24日の朝だった.中村橋の駅でのことである.事務所への出勤途上のことである.

第2編成を見ることができたのは4月に入ってしばらく経った頃の練馬駅だった.
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夕刻の小手指行きに充当されていたのに,今度は帰宅途中で出会い,乗ることができた.

第4編成に遭遇できたのは要町に向かっている時の小竹向原駅.
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要町で降りてからぱちりと1枚,スナップ.車内を探索する余裕はなかった.

用事を済ませて池袋方面へ移動する菜,今度は気分を変えて新線(副都心線)ホームに降りたら,やってきたのは7000系の第1編成だった.
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有楽町線の最初の区間開業に際して製造されたのだから,もう車齢は50年に近い,

昨年8月にも記した通り,最初は5輛編成で落成し,後に中間車5輛を足したのだが,その時の増備では側窓が2段上昇から1段下降に変更された上,寸法も拡大された.オリジナルの5輛も,のちに下降式に改造されたものの,寸法の違いはいかんともしがたく,ちぐはぐな外観が,有楽町線の歴史を示し続けたのだけれど,それを見ることができるのも,もうあと僅かとなった.
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7101の車内銘板.落成は昭和49年である.今年で車齢47年というわけだ.そういえば,鉄道車輛の銘板が“川崎重工”がら“川崎車両”に変更されるまで,あと少し,

有楽町線の開業は,僕が東京に住みはじめた翌年のことである.ということは,東京住まいも,それだけ時間が経ったということになる.うむ.
 有楽町線といえば,記憶が正しければ,営団地下鉄で自動改札機を最初に試験導入した路線だった.
 阪急電鉄が昭和42/1972年に先駆けで導入し,京阪電鉄でも昭和46/1971年には樟葉駅に設置されるなど,京阪神間では比較的早く普及が始まったものの,まだまだ存在そのものが物珍しかった時代である.
 ただ,当時の営団地下鉄では,多岐にわたる路線網の中で自動改札機設置駅があまりにも少なくて,一時的に有人改札に戻された記憶もある.
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7000系初期車の貫通路は,千代田線の6000系とともに超幅広で扉がないのが特徴だったが,のちに一般的な妻板と貫通扉が取り付けられて,いまでは面影もない.

さてこの17000系と7000系,既に10輛編成は予定の6本が落成しており,7000系の10輛編成は第1編成と他にもう1本が残るだけのはず.17000系の残り2編成が営業運転に就いたら姿を消すことになる.8輛編成も,先ごろ発表された事業計画によれば,予定の全16編成のうち12編成が今年度中に落成することになっている.そして,5月号の甲種・特大運行計画に掲載した通り,5月2日には最初の編成が綾瀬に到着することになっている.そうなれば,8輛編成15本も引き続いて本格的な引退が始まることになる.
 移ろいは世の常とはいえ,身近で僕の東京住まいと同じ時間を刻んできた電車が姿を消すことに対して,ちょっとおセンチになっているところである.