今日の夕方,相模鉄道から“デザインブランドアッププロジェクト”本格始動…というニュースリリースが発表された.
 なんのことだろうかと,今月発売号の作業も忘れて,しばしウェブサイトを読みふけってしまった.
  鉄道事業者の情報は,それぞれの社のウェブから得るよりも,いろいろなニュースサイトサイトに教えられることが,実は多い.だから,今日の相模鉄道は,た またまグッドタイミングだったことになる.しかし,“【相模鉄道】 本革製クロスシート試験使用について”は,10月21日付けの発表から2週間を経た今日になって,初めて気づいたことである.

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気 づかないうちに発表されていた,8000系での本革シート試験.スコットランド製の本革を使ったもので,目的は今後のサービス向上のひとつの試みであると いう.試験されているのは8712編成の8号車というから,車号はモハ8136ということになろうか.特急車輛や近郊形で本革を使った電車はこれまでにも 存在するが,通勤車では,もしかしたら日本で初めてかもしれない.写真:相模鉄道

さて本題.
相模鉄道は再来年…平成29/2017年12月に創立100周年の節目を迎えるという.さらに引き続いてJR東日本東急電鉄線との相互乗り入れ運転が始まることになっている.
 そういう大変革を前にして,電車のみならず,駅施設やそれに隣接する商業施設までを含めたトータルデザインイメージを構築しよう!というのが,趣旨のようである.
 もっとも,この構想そのものは,既に今年の6月1日,“2015年3月期決算説明会資料”として発表され,同社ウェブサイト中の“IR説明会資料”に収録されているから,注意深い相鉄ファンなら先刻ご承知のことかもしれない.
 でも,僕を含めて,大多数の趣味人にとっては,今日の発表が初耳であったにちがいない.

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ま ずは電車.9000系をモデルとしたイメージ写真だが,なんと濃紺一色.正式名称は“YOKOHAMA NAVY BLUE(ヨコハマネイビーブルー)というそうだ.正面下半分は黒.加えて,特徴的だった前照燈位置が正面窓上に移設されるなど,車体そのものも大きく変 化しているではないか.連結器カバーもない.写真:相模鉄道

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グレーを基調とした内装のリニューアルイメージ.腰掛けの表地の色が変更されていることが,印象を大きく変えている要因のひとつ.写真:相模鉄道

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“本 革を採用し座り心地を良くしたボックスシート(イメージ)”とある.最初に掲げた8000系での本革試用は,ここが到着点ということになる.ただし,“今 後の展開についてはお客様の反応を見て検討してまいります”という注釈を,広報の方からいただいている.好評ならばよいのだが.ちなみに,他社で本革を採 用した理由として,豪華にみえるということのほかに,保守の手間が布地などに比べて低減されるというのも挙げられていたような記憶がある.今回はどうなの だろうか.写真:相模鉄道

駅設備にはどのようなデザインが施されるのか.横浜の隣の駅である,平沼橋が最初の対象駅.
 基本となる色はグレーとし,さらに色だけではなく煉瓦なども使って落ち着いた雰囲気を創り出すのだという.既に駅舎部分は完成し,引き続いてホーム部分の工事に着手,来年秋には全体が完成する予定とのことである.

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これはイメージ写真ではなく,既に完成した実際の姿.実に地味というか,シックな装いである.機器箱だろうか,跨線橋下のボックスも忘れられていないことが,とても嬉しい.ホームがどのように仕上がるのか,興味津々.写真:相模鉄道

社員の制服は,来年の秋に,車輛や駅舎と共通したコンセプトのデザインにリニューアルされることになっている.

なお,今回のプロジェクトを委嘱されたのは,昭和47/1972年生まれの水野 学さん,昭和35/1960年生まれの洪 恒夫さん,そして昭和52/1977年生まれの伊賀大介さんの3人である.

装いを一新する9000系,お目見えは年が明けて2月か3月か…….もう少しでやってくる今回の年越しの,最初のワクワクが与えられた今宵であった.

※2015.11.06:一部車号及び記述修正