今週の土曜日…もう二日後だ…,JR東日本に二つの新線が開業する.一つは北陸新幹線の長野と上越妙高の間(その先はもちろん,JR西日本の管轄となるわけだが).もう一つは,東京上野間である.
  北陸新幹線が新線開業であることに異を唱える人はいないだろう.でも,東京上野間が,なんで今さら“新線開業なのだ”とおっしゃる方は多いと思う.線路名 称的には新しい線路でないのは事実.単なる線増工事ではある.でも,この線増によって生まれる“上野東京ライン”は,東京都心部の鉄道事情に,大きな変革 をもたらす.その意味では“新線開業”以外のなにものでもないと,僕は思うのだ.
 東京の国鉄/JRはこれまで,各ターミナルから各方面への列車が発着する,いわば欧州や英国大都市の鉄道ターミナル事情に通ずる構成だったのだ.それは,つい先日まで開催されていた鉄道博物館企画展“100年のプロローグ”での東京の鉄路建設経過図で明らかになったとおりである.
 その二つの路線が開業する14日から,大宮の鉄道博物館でスタートする企画展が“ふたつのスタート 北陸新幹線・上野東京ライン開業記念展”.今日,そのプレス・プレービューにお招きいただいたので,興味津々,訪問してきた次第.

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鉄道博物館2階,スペシャルギャラリー入り口にしつらえられた,特別エントランス.E7系電車とE657,E233系電車の取り合わせが新線…新鮮.

なぜ鉄道博物館でこの二つの新線の企画展なのか…JR東日本だから…ということだけではない.博物館からは,北陸新幹線の列車も,上野東京ラインの列車も,同時に眺めることができる…企画展を開催するのに,こんな好適地,他にない.

ギャ ラリーに足を踏み入れて目に入るのは,ケースに展示された“土浦-東京”のサボや有楽町行きの前サボ.こんな貴重品を,さらりと展示できるのは,やっぱり 鉄道博物館案らではといえるだろう.この博物館としては珍しく(?),“未来を語る”企画展を,どのように展開するのかが“興味津々”の第一だったのだけ れど,意表を突いた…少なくとも僕にとっては…導入であった.

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東京の鉄道ネットワークのあゆみから説き起こすところが,いかにも鉄道博物館らしいが,そのための現物展示が土浦-東京のサボや有楽町行きの前サボとは….

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導入からそのまま前進すれば,重層構造の高架線が平面と断面で壁面一杯に展開,その下にはE7系電車が走り回っている.そしてこのE7系電車は,上野を経由してそのまま金沢まで!走って行く.

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北 陸新幹線は縦断面と趣向を凝らした各駅の写真,時間軸で表現.下部にはE7系電車も東京からやってくる.線路が敷かれている部分の駅名表記が平仮名なの が?と思ったら,“大人が各駅などの説明を読んでいる間,お子様たちが走る電車を眺めながら,駅名を覚えてもらいたいのですよ”と,担当学芸員の香月良太 さん.

壁面をこのまま辿って行くと歴史のフィルムは逆回しとなって,懐かしい“北陸”や“能登”のヘッドマーク,“白山”や各行先のサボが展示されるエリアに達するが,実は,さきほどと逆回りすれば,こちらが導入部となって,金沢から長野を経て東京まで達する仕掛.
 そしてギャラリーの中央部には関東と北陸を結ぶ鉄道の歴史とともに,これからの新線計画なども開設され,今昔が混在している.

それもこれも,来場者が,ギャラリー内をどのように動き回っても,全体を理解できるようにという工夫なのだそうだ.過去を振り返るだけではなく,現在を眺め,未来をも見通す,ちょっと異例の企画展.一見の価値ありである.会期は6月10日まで.時間はたっぷりとある.
 なお,14日の朝にはパノラマデッキで金沢からやってくる“かがやき”“はくたか”に手を振るイベントが計画されているし,“1/20サイズで再現する東京駅煉瓦駅舎プロジェクションマッピング”も5月10日まで引き続いてスペシャルギャラリーで開催中である.

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今回の企画展の隣のギャラリー2で開催中の“東京駅模型を使ったプロジェクションマッピング上映”も併せて,どうぞ.1サイクル約10分間.

※ここに掲載した写真は,報道公開に際し,このブログに掲載するために予め許可をいただいて撮影したものです.会場内は撮影禁止です.