昨年来,メーカーである近畿車輌から続々と完成車輛が納入されているにもかかわらず,一向に報道公開が行なわれなかった東京都交通局6500形電車が,ようやく披露された.
6500形電車とは地下鉄三田線用の新形車で,昭和43/1968年に同線最初の区間が開業して以来,三代目の電車となる.
初代の6000形は,三田線からは1999年に引退したが,日本国内では写真の秩父鉄道のほか,熊本電鉄に譲渡され,今もなお活躍中である.インドネシアへも無償譲渡されたが引退済み.三峰口 2009-4-29
秩父鉄道では5000系として3輛編成4本,12輛が,熊本電鉄は6000形として2輛編成10輛が譲渡された.インドネシアへ行ったのは72輛である.
さて今回の6500形.都営三田線用電車としては初めて6輛編成から8輛編成になったこと,そして車体がアルミ合金製となったのが最大の特徴といえよう.
主制御装置は三菱電機製の炭化珪素(SiC)適用VVVFインバータ.1C4M2群構成である.MT比は……というより,編成をご紹介せねば.
目黒方からTc2+M7+M6+T5+T4+M3+M2+Tc1という組成で,主制御装置はM6とM2にそれぞれ2基ずつのパンタグラフとともに搭載.補助電源装置は電動空気圧縮機とともにM7とM3に搭載している.電動空気圧縮機だけが目黒に向かって左,その他が右に取り付けている.
車体外観のデザインコンセプトは“スマートで無駄のない機能美”,インテリアは“幅広いお客様にとって過不足のない,通勤形車輛としての快適性を追及”,とのことである.
西高島平方から見た編成全景.“先頭部も含めてシンプルな箱型”と説明されている通り,直線を基調としてデザインで,それは塗装(ラッピング)を含めたカラーリングにも反映されている.ちなみに列車種別・行先表示装置はフルカラーLEDで,かなり早い速度のシャッターを切っても,文字が欠けることはなかった.志村車両検修場 2022-2-16
中間電動車6507-6.パンタグラフは東洋電機製造製を1輛に2基搭載している.ホームドア完備の路線なので,転落防止外幌は小振りである.電動車の台車は軸梁式のT-6C(近畿車輌形式KD324).車号は5500形に続く“ハイフン”方式で,最初の4桁のうち1の位が編成番号を,ハイフンの後ろが号車を示す.
客室全景.床は灰色,壁および天井はアイボリー…明灰色….袖仕切りは強化ガラス製.床に見える蓋は台車の点検用とのことで,電動車だけではなく全車に設けられている.
各握り棒は白い樹脂でカバーされていて掴んだ時の感触も客室内での視覚的にも穏やかな存在である.吊り手は側扉内張りと同系統の紺色.
座席は全ての車端部が優先席で,それに加えて主に車椅子や乳母車のためのフリースペースが各車1ヵ所ずつ設けられている.
運転室は仕切窓ガラス越しの撮影となった.ハンドルは両手操作式のT形.メーターはLCDモニターに表示される,いわゆるグラスコクピット.全部で3面あり,通常は左に速度や電圧,電流,ブレーキ圧力計を表ッ滋,中央に車輛の状態を表示する.
本日現在,既に8編成が志村車両検修場に到着している.今後,令和4年度末(2023年3月末)までに合計13編成が投入されることになっている.それによって,数的には6300形のうちの1,2次車を置き替えることになりそうである.
営業運転は5月14日から開始の予定と発表された.これからどのように沿線風景と調和してゆくか,楽しみなことである.
6500形電車とは地下鉄三田線用の新形車で,昭和43/1968年に同線最初の区間が開業して以来,三代目の電車となる.
初代の6000形は,三田線からは1999年に引退したが,日本国内では写真の秩父鉄道のほか,熊本電鉄に譲渡され,今もなお活躍中である.インドネシアへも無償譲渡されたが引退済み.三峰口 2009-4-29
秩父鉄道では5000系として3輛編成4本,12輛が,熊本電鉄は6000形として2輛編成10輛が譲渡された.インドネシアへ行ったのは72輛である.
さて今回の6500形.都営三田線用電車としては初めて6輛編成から8輛編成になったこと,そして車体がアルミ合金製となったのが最大の特徴といえよう.
主制御装置は三菱電機製の炭化珪素(SiC)適用VVVFインバータ.1C4M2群構成である.MT比は……というより,編成をご紹介せねば.
目黒方からTc2+M7+M6+T5+T4+M3+M2+Tc1という組成で,主制御装置はM6とM2にそれぞれ2基ずつのパンタグラフとともに搭載.補助電源装置は電動空気圧縮機とともにM7とM3に搭載している.電動空気圧縮機だけが目黒に向かって左,その他が右に取り付けている.
車体外観のデザインコンセプトは“スマートで無駄のない機能美”,インテリアは“幅広いお客様にとって過不足のない,通勤形車輛としての快適性を追及”,とのことである.
西高島平方から見た編成全景.“先頭部も含めてシンプルな箱型”と説明されている通り,直線を基調としてデザインで,それは塗装(ラッピング)を含めたカラーリングにも反映されている.ちなみに列車種別・行先表示装置はフルカラーLEDで,かなり早い速度のシャッターを切っても,文字が欠けることはなかった.志村車両検修場 2022-2-16
中間電動車6507-6.パンタグラフは東洋電機製造製を1輛に2基搭載している.ホームドア完備の路線なので,転落防止外幌は小振りである.電動車の台車は軸梁式のT-6C(近畿車輌形式KD324).車号は5500形に続く“ハイフン”方式で,最初の4桁のうち1の位が編成番号を,ハイフンの後ろが号車を示す.
客室全景.床は灰色,壁および天井はアイボリー…明灰色….袖仕切りは強化ガラス製.床に見える蓋は台車の点検用とのことで,電動車だけではなく全車に設けられている.
各握り棒は白い樹脂でカバーされていて掴んだ時の感触も客室内での視覚的にも穏やかな存在である.吊り手は側扉内張りと同系統の紺色.
座席は全ての車端部が優先席で,それに加えて主に車椅子や乳母車のためのフリースペースが各車1ヵ所ずつ設けられている.
運転室は仕切窓ガラス越しの撮影となった.ハンドルは両手操作式のT形.メーターはLCDモニターに表示される,いわゆるグラスコクピット.全部で3面あり,通常は左に速度や電圧,電流,ブレーキ圧力計を表ッ滋,中央に車輛の状態を表示する.
本日現在,既に8編成が志村車両検修場に到着している.今後,令和4年度末(2023年3月末)までに合計13編成が投入されることになっている.それによって,数的には6300形のうちの1,2次車を置き替えることになりそうである.
営業運転は5月14日から開始の予定と発表された.これからどのように沿線風景と調和してゆくか,楽しみなことである.