とれいん1月号の“甲種・特大運転情報”で既報のとおり,本日,武蔵野線北府中駅に隣接する東芝の府中事業所から,名古屋鉄道向けの新造電気機関車2輛が出荷された.
この電気機関車を製造することについては,昨年3月末に発表された同社の本年度事業計画の中で,
--------------------------------
(8)保線作業車両・電気機関車の更新
○老朽化に伴い、線路の歪みを直すために使用する保線作業車両(マルチプルタイタンパー)と、レール運搬などに使用する電気機関車(2両)を更新します。
--------------------------------
として,新造計画が明らかにされていた.ただ,どんな姿形の機関車で,どこのメーカーが製造を担当するのかなどは,本誌への輸送計画の掲載まで明らかにされたことはないと思う.
各JR旅客会社をはじめ,私鉄各社でも,バラストをはじめとする資材の輸送や新造車の搬入など,事業列車用車輛は,次々と車籍のないモーターカーや電車な
どに置き替えられ,機関車ファンとしては淋しい思いをし続けてきたものである.そこへ飛び込んできたこのニュース.一刻も早く現車をこの目で見たくて,朝
早くから北府中の駅に沿った路上で姿をみせるのを待ち構えた次第.

朝10時,協三工業製のL形スイッチャー(昭和45/1970年製)に牽かれて構内から出てきた電気機関車は,輸送中の汚損防止などのため広い範囲で白く
“ラッピング”されていて,本当の姿を拝むことはできなかったけれど,EH500というかEH800を1車体にして短縮したようなフォルムは確認できた.
2 輛連結しての輸送だから,合わせれば“EH”ということになるわけだが…….名古屋方の機関車の側窓に貼られた荷票によれば,最大高さは4,095mm, 幅2,734mm,1輛あたりの全長は12,000mm.2輛合わせてもEH500やEH800の25,000mmよりは少し短く,高さも幅も少しずつ小 さい.でも,機関車としての風格は充分にあって,赤い塗色と白いマスクもあいまって,どこかスイスのメーターゲージ私鉄の機関車のようにもみえる.ちょっ と一目惚れ,したかもしれない.

読者からも早速投稿があった.お目に掛けるのは,“七三”から眺めた新型電気機関車.側面全体に走るストライプはEH800風.台車がモノリンクタイプとい
うのは,ちょっと電車風.元西武E31風ともいえようか.“リトルダイナマイト”という表現は,古すぎる? 写真:土屋隆司
コ ンパクトデジカメで思いっきりデジタルズームを効かせ(ライカ判換算で約800mm!!),各銘板を読んでみれば(便利な世の中になったものである.前述 の車票も同じ),台車は新日鐵住金製のボルスタ付きFS571MB.車輪径は860mmと推定できる.パンタグラフは形式不明ながら東洋電機製.一般的な シングルアームタイプで,もしかしたら空気上昇式かもしれない.電動空気圧縮機は銘板を見つけることができなかったが,同社の4000系に搭載の電動空気 圧縮機と同様のステンレス鋼無塗装仕上げの外箱から,三菱電機製かもしれない.

機関車番号も丁寧にマスクされていたが,“名鉄書体”の切り抜き文字が浮き出しており,1輛は121,もう1輛は122と読むことができた.なぜか東芝の銘板もきっちりマスクしてあった.
さて,この2輛の機関車,新鶴見で一夜を明かして明日の早朝から再び名古屋を目指す.整備され自分で走る姿を,一日も早く見たいものである.