昨日3月30日,横浜地下鉄の上永谷車庫(車両基地)へお邪魔してきた.前回の訪問は5年前の3月23日だった.その時の目的は3000V形編成.その概要は同日付のここでご案内している.
 3000V形第1編成は日本車両製で,“PQモニタリング装置”を備えるのが特徴だった.ところが増備の声は聞こえてこず,どうしたかと思っていたら……
 横浜地下鉄開業50周年の節目にデビューする4000形のお披露目が催されたのだった.
 もっともこの40000形,主要機器や性能的には3000V形に準じていて,主制御装置はハイブリッドSiC,メーカーも同じ三菱電機である.
 今回の総合製作担当は川崎車両で,当初は3000V形の第2次車として企画,発注されていたものの,内装や車体デザインなどが大幅に異なることから新形式が起こされて4000形のデビューになったのだという.
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3000V形と並んだ4000形第1編成.平面と直線的なエッジを際立たせたデザインを採用した外観デザインは,どう見ても別形式がふさわしいと思う,新しさである.

第1編成の車輛番号は,湘南台方から1号車4621+4622+4623+4624+4625+4626.両端が付随車で,中間4輛は電動車である.
 4号車は朝の混雑時間帯には女性専用車となる.
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台車は日本製鉄のモノリンク式ボルスタレスで形式は電動車がSS162MB,付随車がSS162TB.車輪はともに波打ち輪心を採用している.
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客室全景.全ての車輛に優先席と車椅子スペース(フリースペース)を設けている.画面奥の床が赤いのは優先席を示す.一般部は床がブルーで壁面がグレー.

腰掛の袖仕切りは,3000V形ではポリカーボネイト製だったが,今回はガラス製に変更した上で,寸法も拡大している.
 独特の1,500mm幅を継承した各側扉鴨居部には17.5インチの液晶モニターを2面ずつ設けている.またそのモニターの間には千鳥配置で1輛に3基ずつ防犯カメラを設置している.
 貫通扉には,3000V形に引き続いて横浜をイメージする図柄を配して衝突防止策としている.
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貫通扉とその周辺.扉のガラス面には横浜をイメージする図柄が配されている.写真は4号車から4号車を向いて撮影しているので,女性専用車の表示が貼られている.
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運転室.ブレーキ・マスコンは3000V形に続いて右手操作式のワンハンドルタイプとなった.通常のATO運転ではコンソール中央にある2つの白いボタンを同時に押して発車する.

この4000形,営業運転は5月2日からスタートの予定である.その後,令和4年度中に第5編成までが,令和5年度中に3編成が投入される予定となっている.
 入れ替わりとして,1992年に投入された3000A形が引退することになっている.
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営業運転開始後しばらくの間,正面と側面上部に“4000DEBUT”の装飾を施しての運転となる.