今週のはじめ,キヤノンの新製品発表会が開催された.キヤノンからの報道発表案内は初めてだったので,10月号の作業が終わったところだったので,“レイルがまだあるでしょ!!”という声を背にしつつ,どんなものかと出掛けてみた.
 会場は品川のキヤノンマーケティングジャパン本社がある,キヤノンSタワー.写真展会場としては,このブログをいつも読んでくださっている方にはおなじみの場所だろう.
  さて,当日のメニューはといえば,一眼レフがEOS 7D Mark II.コンパクトカメラがPowerShot G7 XとPowerShot SX60 HS.交換レンズがEF 400mm F4 DO IS II USMとEF24-105mm F3.5-5.6 IS STMとEF-S24mm F2.8 STM.それぞれの発表.そして開発発表としてデジタルフォトストレージ“クロスメディアステーション(仮称)”と,とっても盛り沢山.
 でも,実際の会場では,EOS 7D Mark IIの一色.

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これが今回発表されたEOS 7D Mark II.APS-Cサイズで約2,020万画素.秒間最高約10コマ.常用感度はISO 100から6,400.本体重量は約820g.キヤノンオンラインショップでの販売予定価格は税別で208,000円.発売は11月上旬.写真はEF S18-135mm F3.5-5.6 IS STMを装着した姿.写真:CANON

会社側からの製品説明に続いて,各分野のフォトグラファーが参加してのトークショー.
 鉄道写真部門は長根広和さん.

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トークショーで作例とともにこのカメラを語る長根さん(中央).“このカメラは鉄道写真のために開発されたのじゃないかと思う”とまで言い切っていたのが強く印象に残る.

僕がこのカメラを“魅力的”と感じたこと,それはまず,ファインダー内ほぼ一杯のオートフォーカスエリア.次が秒間10コマの撮影速度.
 逆に,フルサイズではないことは,僕にとってはちょっと…….
 100%ファインダーであることは,もちろんそれに越したことはないけれど,まぁ,そうでなくても,という部分かもしれない…….

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ボディの背面.情報表示液晶はワイド3.0型,約104万ドット.ボディ本体はトップとリア,フロントカバーにマグネシウム合金を使って軽量化と強靭さを両立させている.写真:CANON

トー クショーで,思わず膝を打ったところは,野鳥写真を専門とする戸塚 学さんの“タイミングがあわないと,鳥の翼が全部閉じた状態で写ってしまうんですよ ね”というくだり.同じようなことは,飛行機のルーク・オザワさんも“旅客機の胴体の上下で点滅する,衝突防止燈が,タイミングを間違えると,全部消えた 状態で写ってしまうんですよね”と語っておられた.
 もちろん“一発必中”が大原則としてあるわけだけれど,まぁ,現実問題としてモータードライブ(!)に頼ってしまうとすれば,その速度は早ければ早いほど,失敗は避けられる.“みんな同じことで悩んでるんだなぁ”と,納得してしまったことである.

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参考までに,キヤノンのデジタル一眼レフカメラ製品は,このような構造で展開されている.頂上がEOS 1DX.裾野がX7シリーズ.今回の7D Mark IIは,頂上のすぐ下に位置付けられている.

僕 の一眼レフカメラのスタートはペンタックスのS2.そしてこの40年間というものは,ずっとニコンで過ごしてきた.今からシステムをキヤノンに切り替える というのは,大変な事業になる.だから現実に踏み切ることは難しいけれど,ちょっと心が動いたのも,また事実ではある.