昨年は8月22日のここで“今年の鐵樂者写真展は新しいプチぎゃらりー三愚舎で開催”としてご紹介した写真展.今年は会場を西武池袋線の大泉学園駅近くにある“ギャラリー プルシアンブルー”に移して開催中である.これまでと異なるのは場所だけでなく,参加者が杉 行夫,野口信夫,金澤 忠の3氏となったこと.

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大泉学園駅から徒歩約10分.閑静な住宅街にある“ギャラリー プルシアンブルー”.知らなければちょっと扉を開くのに勇気がいるかもしれないが,入ってしまえば上品な,でもアットホームな空気が部屋の中に充満している,とても居心地のよい空間.

テーマはインドのマテラン山岳鉄道とニルギリ山岳鉄道,そして千葉成田のゆめ牧場まきば線.
 中でも注目すべきはマテラン山岳鉄道.杉さんが40年前にたった一度,数時間だけ訪問したこの鉄道を,野口さんが今年になって訪ね,みごとに今昔を対比できることだろう.
 現役を引退したとはいえ,急曲線を通過するためのドイツ人技術者の工夫“クリーンリントナー(Klien Lindner)”のCタンク機も残っていて,それは実に興味深いものである.
 40年前の杉さんの訪問が,ほんの数時間に止まった理由も明らかにされる.英国人ではなくてインド人が保養のために建設したという,このユニークな鉄道の今昔を見比べることができる,得難いチャンスである.

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左の壁面には現在のマテラン山岳鉄道の情景が,正面には,いまなお蒸機が定期的に動いているニルギリ山岳鉄道の様子が展示されている.

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落ち着いた雰囲気のテラスには金澤さんの作品が並ぶ.ゆめ牧場の四季は,現役鉄道の情景かと思わせる豊かな表情.

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そして杉さんの撮影になる40年前のマテラン山岳鉄道の情景を前に記念写真.左から金澤,野口,杉の各氏.

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会場の案内.会期は今度の日曜日まで.最終日は午後5時に閉場なのでご注意.この週末は,夏の締めくくりに,ぜひ.

※会場内の写真は予め了解をいただいて撮影したものです.