時系列がちょっと前後するが,6月22日にJR西日本の白山総合車両所が公開された.
 来年開業する北陸新幹線の,JR西日本における車輛基地として,まったく新規に建設された車庫である.
 位置は長野と敦賀の中間よりもやや敦賀寄り.石川県白山市内.駅間でいえば金沢と小松の間ということになる.ということは,来春に開業する区間の先ということで,かつての山陽新幹線博多や長野新幹線長野と,同じようなパターンであるわけだ.

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上から見た群線.着発線は全部で9本.いずれも12両編成に対応した長さを確保している.注目すべきは,群線の脇(画面右端の受電設備のさらに奥)に“総合 試験車庫”が存在すること.JR東日本からの借り入れではなく,独自の検測車編成を導入するということではないかと思う.写真4点:来住憲司

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検修庫を見る一般見学者.画面右から,2本の交番検査線,1本の始業検査線,1本の“融雪線”が用意される.

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検修庫に隣接して工場設備がある.台車検修場と車体検修場,塗装職場が設けられている.写真は台車と車体を分離するジャッキが設けられた台車振替線.W7系が留置されているのは全検整備線.工場スペースは画面外右側に位置する.

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この日は,編成を組んだW7系電車も公開された.ただし,判っていたこととはいえ,ほんとうにE7系とうりふたつ.車体側面のロゴマークに添えられた文字が“EAST”から“WEST”に変っていることと,形式標記の数字ぐらいしか,違いを見つけることはできない.

8月からは本線での本格的な試運転が始まるから,在来線列車の車窓からも,運がよければW7系を見ることができるだろう.
 新幹線の開業とともに,並行区間の北陸本線は,石川,富山,新潟の3県のエリアに3分割される.その行く末は…….

※2014.07.05:1枚目写真の説明を修正