先週の東急電鉄1000系と話が前後するが,4月30日には,東武伊香保軌道線デハ27復元の完成披露が催された.
 この伊香保電車の復元については,2月6日のこのブログでご紹介したが,その時にも記したとおり,搬入先の伊香保温泉で作業は続けられ,途中,大雪の影響による日程変更が懸念されたものの,関係の皆さんの努力の結果,当初の予定通りにお目見えした次第.

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式典を待つ27号電車.新築された上屋は立派な瓦葺き.中間の柱がなければ,もっとすっきりと全景を観察することができるのだが.ちょっと惜しい.それよりも,ご覧の通りの深い霧には大いに悩まされた.

式典は午後2時半,渋川市長の挨拶から始まり,ずっと車体を保存してこられた平形医院のご当主である平形寿孝さんからの挨拶,そして締めくくりに田部井康修さんと花上嘉成さんによる伊香保電車の歴史と保存の意義をテーマとする講演が行なわれた.

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現役時代の伊香保電車を語る田部井康修さん.最終電車を見送ったのが,東武鉄道の社員を除けば田部井さん一人だけだったという事実には,改めて驚かされた.

式典そのものは,本来ならば電車の目前で催されるはずが,生憎の空模様のため,急遽,隣接する公民館に移動して実施された.けれど,テープカットはやっぱり電車の前でなければサマにならないということで,参加者全員,電車の前に移動することになった.

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と,いうことで晴れてテープカット.ちなみにこの保存場所は周辺が公園として整備され,“峠の公園”と命名された

さ て,搬入されてからの27号は,ポールが載せられ,片側だけ,しかも三菱製KR-8ながらも制御器,そして手ブレーキハンドルが取り付けられて電車として の体裁が整った.ただ,モーターが存在しないので台車の中が素通しとなっていて,それが恰好悪いという意見が強く寄せられた.現在,それこそが伊香保電車 の特徴でもある,電磁吸着ブレーキを,形だけでも取り付けるべく,構想中とのこと.
 欲を言えば,救助網も欲しいところなのだが,それは次への課題ということになるのだろうか.

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整備されたのは外観だけではない.客室も綺麗になった.もっとも,平形医院で保存されていた時から手入れはよかったのだが.画面奥に制御器と手ブレーキハンドルが見える

この電車の復元記については,7月に発行予定のレイルで詳しくレポートしていただけることになっている.電車1輛を保存するためにはどれほどの手間ひまが必要であるのか,その苦労譚,お楽しみに.

なお,伊香保温泉の石段街近くにある,ハワイ王国公使別邸ガイダンス施設では4月30日から“懐かしの伊香保チンチン電車写真展”を行なっている(開館時間:9時から16時半 毎週火曜日休館 主催:一般社団法人渋川伊香保温泉観光協会(電話0279-72-3151) 共催:渋川市教育委員会).

※2014.05.09:一部記述修正