先週のここでは,エールフランス航空の日本就航70周年記念記者会見の模様をお伝えした.
週があけて12月5日の月曜日,今度はドイツからの大切なお客様を迎えることになった.
ニュルンベルクからシュピールヴァーレンメッセの社長が3年ぶりに来日したのである.
シュピールヴァーレンメッセの社長といえば,とれいん誌やこのブログの愛読者なら“あぁ,キックさん”と名前をい思い浮かべてくださるだろう.なにしろ20年間の長きに亘って,メッセを率いてこられたのだから.
ここで最初にご紹介したのは,振り返ってみれば2009年10月15日のことだった.本誌ではその前年の12月号でレポートしている.その後は,ブログだけでも10回近く,その時々の最新情報をお伝えしてきた.
キックさんは,2021年6月に惜しまれながら引退された.そして,クリスティアン・ウルリヒ(Christian UIrich),フロリアン・ヘス(FIorian Hess),そしてイェンス・プフリューガー(Jens Pflüger)の3人に経営が委ねられた.
本来なら2021年の秋にも初来日という運びのはずが,COVID-19の影響で果たせず,1年以上を経て,ようやく実現した次第.
そして今度の来日は,そのうちのウルリヒさんとヘスさんのふたり.
プレゼンテーション……ここでは“伝統的”にDialog(ディアローグ)とタイトルされている……は,日本代表部の乾 美帆さんの挨拶で始まった.
開会の挨拶を述べる乾さん.参加者は約20名ほどだっただろうか.旧知の顔も多く,開会前には旧交を温める姿も多かった.
デジタル化の時代ではあるけれど,やはり顔と顔を合わせて直接に語り合うことは,とても大切なことだと説くスピーチには,とても実感がこもっていた.肩書きにはSprecher…スポークスマンの注記がつく.
まず最初に,次回の会期が2023年2月1日から5日までの5日間であることが確認された.
続いて,会場は中断前の約80%の面積が確保されていること,ホールレイアウトは,お馴染みのビジターが困らないよう,基本的には以前のままであること…鉄道模型も以前と同じ7A…もっと前はホールDと呼ばれていた…で展開される….
展示館レイアウト.主要な,地下鉄駅に隣接する入口は図の左端,Eingang WEST…西口だから,7Aに出展する人たち,訪問者は,毎日,多くの展示館を通り抜けてゆくことになる.写真:Spielwarenmesse
新しい製品グループ.サステナブルな玩具を纏めたホール.ロボットやラジコン,バーチャルプレイ,eラーニングを体験できるコーナーと続いた後に映写されたのが…
ホール7Aの説明に移ったところで衝撃のニュースが!
鉄道模型とホビーが集まる7Aが,週末に限り一般消費者に開放されるのだという.
プレゼンテーション終了後の質疑応答で明らかになったこと具体的な項目は,まず開放されるのは2月4日と5日の二日間.入場料は6ユーロ.6歳未満は無料.チケットは全てオンラインでの事前申し込み制という.
となれば,あるいは日本からも“行くぞ”という声と動きが出るかもしれない.詳しくは決まり次第,この場か,あるいは別の方法でお伝えしたいと思っている.
そして,ニュルンベルクメッセの世界戦略.示された世界地図にはニューヨーク,エッセン,オッフェンバッハに続いてアジア地区ではムンバイ,香港,そして,東京!
日本玩具協会との連携で,シュピールヴァーレンメッセがドイツや欧州の企業を日本へ誘致するのだそうである.
このショーは2023年6月8日から11日までの4日間,東京ビッグサイトで開催される.鉄道模型メーカーも訪日を希望するだろうか.これも興味と関心の対象である.
質疑応答では,ぼくの7A開放に関する質問の外に,近年のドイツ鉄道模型業界の様子も訊ねられていた.
その答は,“ここ数年,堅調です.そして,新しいマーケットを構築する動きも実行されています.たとえばメルクリンではこれまでよりも若年層の顧客開拓に力を入れています”
何年かごとに繰り返される動きともいるけれど,なにかを試みようという力と気持ちがあるというのは,歓迎すべきことではないか.
約1時間のプレゼンテーションが終わった後はカクテルレセプション.ワインやコーヒーなどさまざまな飲み物とおつまみと…そして楽しい会話.
ドイツの人との出会いでは,必ず出身地を訊ねるくせのある僕である.
答は,ヘスさんがヴィーン出身でドイツ人オーストリア人との混血である,ウルリヒさんがミュンヘン出身であるとのこと.いずれにしてもニュルンベルクとは強く繋がっているのだという.
年齢は聞きそこねてしまったけれど,キックさんに比べれば充分に若く,世代交代の校歌を期待することができるだろう.おっと,これまでの活動を思い起こせばキックさんは“老い”とは無縁であったことを,念のため記しておきたい.
なにしろ,来日のたびに“今回は本当に世界一周だったよ”とか“この数ヵ月でユーラシア大陸を何往復したことか”と,ハードスケジュールを“楽しんで”おられたし.
そういえば,おふたりに“旅程は?”と質問したら,“ふたりで手分けしているから,随分楽になっていると思う.でも,日本だけは,どちらも譲らなかったんだ.だからふたりで揃って訪問することにしたんです”.
頼もしいことである.これから先の,シュピールヴァーレンメッセの発展を祈りたい.
週があけて12月5日の月曜日,今度はドイツからの大切なお客様を迎えることになった.
ニュルンベルクからシュピールヴァーレンメッセの社長が3年ぶりに来日したのである.
シュピールヴァーレンメッセの社長といえば,とれいん誌やこのブログの愛読者なら“あぁ,キックさん”と名前をい思い浮かべてくださるだろう.なにしろ20年間の長きに亘って,メッセを率いてこられたのだから.
ここで最初にご紹介したのは,振り返ってみれば2009年10月15日のことだった.本誌ではその前年の12月号でレポートしている.その後は,ブログだけでも10回近く,その時々の最新情報をお伝えしてきた.
キックさんは,2021年6月に惜しまれながら引退された.そして,クリスティアン・ウルリヒ(Christian UIrich),フロリアン・ヘス(FIorian Hess),そしてイェンス・プフリューガー(Jens Pflüger)の3人に経営が委ねられた.
本来なら2021年の秋にも初来日という運びのはずが,COVID-19の影響で果たせず,1年以上を経て,ようやく実現した次第.
そして今度の来日は,そのうちのウルリヒさんとヘスさんのふたり.
プレゼンテーション……ここでは“伝統的”にDialog(ディアローグ)とタイトルされている……は,日本代表部の乾 美帆さんの挨拶で始まった.
開会の挨拶を述べる乾さん.参加者は約20名ほどだっただろうか.旧知の顔も多く,開会前には旧交を温める姿も多かった.
最初はウルリヒさんのプレゼンテーション.
デジタル化の時代ではあるけれど,やはり顔と顔を合わせて直接に語り合うことは,とても大切なことだと説くスピーチには,とても実感がこもっていた.肩書きにはSprecher…スポークスマンの注記がつく.
続いてヘスさんから具体的に会場の規模や企画について詳しく解説.
まず最初に,次回の会期が2023年2月1日から5日までの5日間であることが確認された.
続いて,会場は中断前の約80%の面積が確保されていること,ホールレイアウトは,お馴染みのビジターが困らないよう,基本的には以前のままであること…鉄道模型も以前と同じ7A…もっと前はホールDと呼ばれていた…で展開される….
展示館レイアウト.主要な,地下鉄駅に隣接する入口は図の左端,Eingang WEST…西口だから,7Aに出展する人たち,訪問者は,毎日,多くの展示館を通り抜けてゆくことになる.写真:Spielwarenmesse
新しい製品グループ.サステナブルな玩具を纏めたホール.ロボットやラジコン,バーチャルプレイ,eラーニングを体験できるコーナーと続いた後に映写されたのが…
ホール7Aの説明に移ったところで衝撃のニュースが!
鉄道模型とホビーが集まる7Aが,週末に限り一般消費者に開放されるのだという.
プレゼンテーション終了後の質疑応答で明らかになったこと具体的な項目は,まず開放されるのは2月4日と5日の二日間.入場料は6ユーロ.6歳未満は無料.チケットは全てオンラインでの事前申し込み制という.
となれば,あるいは日本からも“行くぞ”という声と動きが出るかもしれない.詳しくは決まり次第,この場か,あるいは別の方法でお伝えしたいと思っている.
そして,ニュルンベルクメッセの世界戦略.示された世界地図にはニューヨーク,エッセン,オッフェンバッハに続いてアジア地区ではムンバイ,香港,そして,東京!
日本玩具協会との連携で,シュピールヴァーレンメッセがドイツや欧州の企業を日本へ誘致するのだそうである.
このショーは2023年6月8日から11日までの4日間,東京ビッグサイトで開催される.鉄道模型メーカーも訪日を希望するだろうか.これも興味と関心の対象である.
質疑応答では,ぼくの7A開放に関する質問の外に,近年のドイツ鉄道模型業界の様子も訊ねられていた.
その答は,“ここ数年,堅調です.そして,新しいマーケットを構築する動きも実行されています.たとえばメルクリンではこれまでよりも若年層の顧客開拓に力を入れています”
何年かごとに繰り返される動きともいるけれど,なにかを試みようという力と気持ちがあるというのは,歓迎すべきことではないか.
約1時間のプレゼンテーションが終わった後はカクテルレセプション.ワインやコーヒーなどさまざまな飲み物とおつまみと…そして楽しい会話.
ドイツの人との出会いでは,必ず出身地を訊ねるくせのある僕である.
答は,ヘスさんがヴィーン出身でドイツ人オーストリア人との混血である,ウルリヒさんがミュンヘン出身であるとのこと.いずれにしてもニュルンベルクとは強く繋がっているのだという.
年齢は聞きそこねてしまったけれど,キックさんに比べれば充分に若く,世代交代の校歌を期待することができるだろう.おっと,これまでの活動を思い起こせばキックさんは“老い”とは無縁であったことを,念のため記しておきたい.
なにしろ,来日のたびに“今回は本当に世界一周だったよ”とか“この数ヵ月でユーラシア大陸を何往復したことか”と,ハードスケジュールを“楽しんで”おられたし.
そういえば,おふたりに“旅程は?”と質問したら,“ふたりで手分けしているから,随分楽になっていると思う.でも,日本だけは,どちらも譲らなかったんだ.だからふたりで揃って訪問することにしたんです”.
頼もしいことである.これから先の,シュピールヴァーレンメッセの発展を祈りたい.