しばらくほかの線区に“うつつ”を抜かしている間に,足元の西武鉄道に地味だけれど大きな変化が進行中のようだ,ということに気づかされた.
 池袋線では創立110周年記念ラッピング車が走り始めたり,40000系にムーミン関連のラッピング編成が登場したり,そしてぴっかぴかの40000系…ロングシート第9編成だろう…とすれ違ったり……という程度かと思っていたら,気づかないうちに2000系が数を減らしていた.いつものことながら,姿を見せはじめたものには気づくけれと,消え去ったかどうかの確証を掴むのは難しい.
 と,思っていたら,池添さんから“6108編成が新宿線に!”という報が届いた,3月7日のことである.
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西武新宿駅に姿を見せた6000系6108編成の急行拝島行き!新宿線にも6000系は在籍しているが,先行編成の2本であり,量産編成が通常の営業運転に就くのは初めてだと思われる.2023-3-7 写真:池添智和

これが一時的な貸渡しなのか転属なのか……すぐにでも確認に行きたいところだが,それは来週まで望みが叶いそうにない.運転室を覗いて,ワンマン運転用のモニターが撤去されていれば,転属にほぼ間違いないということになるわけだ.さて.
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昨日3月8日に田無駅で捉えられた6108編成の新所沢行き急行.新宿線を白い顔の6000系が行くというのは,まだ目を惹く光景だけれど,もしも転属ならば,きっとすぐに慣れてしまうのだろう.数も増えるかもしれないし.写真:池添智和

同じお便りには,“2000系2061編成も廃車になったので,8連幕車は終焉を迎えてしまいました”とあった.池袋線の2063編成が消えて久しい.ということは8連はLED表示に統一されてしまったのか.

2022年の年末には,2連の2405編成と4連の2505編成が12月中旬に廃車となり,原形の顔は2031,2403,2409,2417,2419だけになったという.しかも,2417と2419は検査を受けたばかりだが,そのほかは……という状態らしい.
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東伏見駅を発車して行く,数少ない原形顔となった2031編成.写真:池添智和

今年に入ってからは,新2000系である2057や2061編成まで廃車となったそうである.その結果として,4+4+2の10輛編成とか,国分寺線では2+4の6連などが搭乗する確立が高くなったそうである.どのようにやりくりしているのだろう…….
 と,考えているうちに,そういえば……このところ,一昨年に新宿線から池袋線に転じてきた2085や2095の編成を,見た記憶がないことに思い当たった.

そうしたら,3月8付けの池添さんのお便りに,しっかりと
“2095と2085が新宿線にいます.2095は2061が廃車のあと,数日でやって来ていますが、2085はつい2,3日前に…”

この両編成,池袋線にやってきた当初は気にしてスナップしていたのだけれど,そのうち“当たり前のこと”になってしまい,きちんと撮影していなかった.“いつまでもあると思うな……”を地で行ってしまったことになる.
 ざっと調べてみたところでは……
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去年の9月20日夕刻,新しく手に入れたズームレンズの撮影チェックを兼ねてカメラハイクしている時に姿を見せたのを撮影したのが,一番新しい記録のようである.快速,池袋行き,所沢方に2463を組んだ10輛編成だった.練馬高野台
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この時には,2095の約10分後に,6108編成にも遭遇していた.そろそろ引き上げようかと思っていたところにやってきたものである.けれど,決して狙って待っていたのではない.練馬高野台

それにしても,池添さんが教えてくださった,新宿線の2000系一族はおろか,日常的に出会っていたはずの6108編成ですら,まともに撮った写真が少ないことが判明し,とても悔しい,今週の僕である.

2月25日には,日立笠戸から40000系ロングシートの第10編成も到着した.2000系にとっては,いや,6000系にとっても,移動と廃車の年となるかもしれない.ではなく,きっとそうなるだろう.悔しがっている暇などなく,ますます気を抜くことができない,今年の僕である.

※:2023.04.06:続報を4月6日付のここでお伝えしている.併せてご覧いただければ幸い.