JR東海から,2月1日に N700Aの試乗会を催しますから乗りませんか,というお誘いを頂いた.東京から名古屋か新大阪まで乗ることができる.帰りにN700系に乗れば直接次世 代の,700系なら一世代置いた進化振りを比較することができる.なかなか魅力的なオファーだったのだけれど,残念なことにこの日は事務所を離れることが できそうになかった.そこで,いつも取材のお手伝いをお願いしている来住憲司さんに,新大阪から東京まで乗っていただいたところ,感想を寄せてくださった ので,ここでご紹介する次第.
 なお,N700A系そのものについては,昨年8月25日のここで,松本正敏さんが紹介してくださっている.合わせてお読みいただければ,このN700Aの全貌が理解できることだろう.

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車体側面に大きく描かれた“N700A”のロゴマーク.その乗り具合はどうだったか

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N700Aは,ますます快適でした.ただ,見える部分はN700系とあまり変わっていないので,間違い探しのクイズのようでした.

見た目で最大の違いが普通車の椅子でしょう.

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普通車の客室見通しです.青系の色遣いは新幹線普通車(2等車)の伝統でしょうか.

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背もたれのヘッドレストが拡大されたことは,見た目にもよくわかりますし,座っていても快適でした(写真左).NHKの女性記者が「隣の親父がもたれてくる のをガードするわけですね」と笑っていました.なお,普通車座席の色調を明るくすることで室内照明の照度を落として(光源は蛍光灯のまま)節電しているそ うですが,照度が落ちているとは思えませんでした.また,シートバックの段差を極力なくし,テーブルでノートパソコンを使用しているときに前席を倒させて も,ディスプレイ部が引っかからないようにしているそうです(写真右).

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トイレと洗面所の照明はLEDであるだけでなく,センサーで照度管理をしています.写真の右上にある丸い部分がセンサーで,ここで人を感知すると明るくなります.トイレは,ロックと連動しているようで,ロックを閉めることによって点灯するLEDがありました.

定 速走行装置は,ATC信号と線路データとも連動した高度なシステムで,常に上限に近い速度(2~3km/h下ぐらいの設定)で走る設計なので,定時走行に は使えないそうです.回復運転に有用なシステムとして導入したそうです.たまたま運転台見学時に定速走行に入りましたが,なんの操作もしていないのに,細 かに力行と制動を繰り返している感じでした.

この試乗列車では,東海道新幹線の運転中に,初めて運転台見学をしましたが(残念ながら撮影は できませんでした),高速走行の前部展望を見ているとカーブが多いですね.また,ATC信号も思っていたよりも多く変わりました.山陽新幹線でも2回見学 していますが,全然,違いました.

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あくまでも移動の手段としての電車ではありますが,だからこそ,より快適に過ごすことができる客室というのは,大切なことだろう.このN700Aは2月8日から営業運転を開始する.その後,来年3月までに13編成が投入される計画とのこと.ただ,当面はN700系との共通運用であるとのことなので,乗車当日にJR東海の各駅やJR東海テレフォンセンターへ問い合わせて欲しいとのこと.まぁ,運任せということになるだろうか.
 僕も早く,実際に乗ってみたいけれど,さて,いつのことにになるだろうか.

※2013.2.8:洗面所写真向き修正