今週末,ここの読者の皆さんの多くが,横浜へ行こうと思っているのではなかろうか.その通り,“ヨコハマ鉄道模型フェスタ”が桜木町のランドマークホールで開催されるから.わが社も新刊,バックナンバー,型紙など取り揃えて出展しているので,ぜひともお立ち寄りいただきたい.お待ちしています.
 さて,そのランドマークホールにほど近いパシフィコ横浜では,今年で4回目となる“総合的カメラ映像ショー”こと“CP+”も催されているのだ.
 今日,1月31日はそのCP+の初日.昨年に続いて会場の印象をお伝えする次第.

最初に訪問したのはPENTAX.とてもユニークだったのが,参考出品のMOUNT CAP LENS(仮称).同社のデジタル一眼カメラQマウント用の,マウントキャップなのだけれど,でもレンズです,という,ジョークのような製品.

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どうしてもマウントキャップにしか見えないのだけれど,真ん中に開けられた小さな穴が,レンズ.トイカメラ風の描写が売りなのだそうだ.価格は未定だが,今年夏に発売の予定とか.

正 統(?)ペンタックスのニュースとしては,長らく同社製レンズの名称につけられてきた“smc(スーパーマルチコーティング)”という3文字が,これから の新製品では新しい“HD”に順次置き換わっていくとのこと.中判デジタルカメラ645Dでは既に“HD PENTAX-D FA645 MACRO 90mmF2.8ED AW SR”という製品名でポートレートを得意とする中望遠レンズに採用されているし,K-30などのKマウントでは2月2日に“HD PENTAX-DA 560mmF5.6ED AW”という超望遠レンズ(35㎜換算約859mm)という新製品が発売されることになっている.この“HD”とはHigh Definitionの略だそうで,これまでのsmcよりさらに反射が少なく透過率が高く,しかしコスト増はそれほどでもないという新技術だそうである. ペンタックスといえば“タクマー”とともに馴染みのある名称だったので,淋しいといえば淋しいが,これも時代の流れ.
 時代の流れといえば,開発についてリコーのチームとの融合も,いい意味で進みつつある様子.どちらも個性豊かなカメラ開発をしてきた会社なので,うまく統合できれば,とてもいい方向にいけそう.楽しみなことである.

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ペンタックスのもうひとつの参考出品は,海外モデルとして開発されたMX-1.外装に真鍮を使うなどした高級コンパクトカメラ.ファインダーがチルト可能なのは僕好み.

続いて訪問したのはタムロン. ここでは同社初のマイクロフォーサーズ向けズームレンズ“14-150mm(35mm換算28-300mm) F/3.5-5.8 Di III VC(Model C001)”が開発途上の新製品として展示されていた.既に発売されているフルサイズ用70-200mmズームや24-70mmズームレンズもなかなかよ さそうであった.
 同社ブースでは広田泉さんの“広田泉の表現を支えるタムロンレンズ”と題したステージイベントも開催される.

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タムロンの展示から,オリンパス=マイクロフォーサーズ向けズームレンズ,14-150mm(35mm換算28-300mm) F/3.5-5.8 Di III VC.

三番目はニコン. フルサイズ一眼レフボディが2基種も展示sれた昨年と違い,ちょっと静かだったけれど,地道に開発されて1月29日に発表されたばかりの“AF-S NIKKOR 18-35mm f/3.5-4.5G ED”レンズと,超望遠レンズ“AF-S NIKKOR 800mm f/5.6E FL ED VR”が注目されていた.
 僕にとっては車輛の室内などを撮影するのに欠かせない18-35mmレンズに興味津々…….
 そうそう,ニコンのブースでは,今年も中井精也さんのセミナーが実施される.それとともに,ランドマークプラザ1階では中井さんの写真展も開催中.

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ニッコールの18-35mm.絞りリングのない“G”タイプなので,最近のボディ専用となるが,その一方では近年の高画素機種で使ってもきっちりした画像を得られる最新設計のレンズとして魅力的.価格も実勢で10万円前後で,そこそこ手頃なライン.3月発売予定だそうだ.

そして写真用品取扱いの老舗である浅沼商会のブースで発見したのが,フィルムスキャナー.
  今ではミノルタはもちろん,ニコンでも絶版となり,今後,自分自身の手で,フィルムを高い品質でデジタル化するためにはどうすればいいのか……と悩んでい る人が多かったところに,この製品.しかも,間もなく,ブローニー判もスキャンすることができる新製品が発売されるという.参考市場価格は約 280,000円だそうだが,同程度の性能を持つニコンのスキャナーと同じようなレベル.テストしてみたくなった.

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浅沼商会取扱いのフィルムスキャナー“Plustek”.左端がブローニー判も取り扱うことができる新製品.右の2機種は35mm専用の既発売品.こちらは約37,000~53,000円程度と手頃な価格.

もうひとつキヤノンでは2月2日,同社製品のユーザーを対象として“原鉄道模型博物館”での鉄道模型特別撮影会を実施する.参加するためにはこの日の朝10時から同社ブースで先着順に配布される招待状を確保することが必要とのこと.

ということで,鉄道模型とともに写真にも興味津々の皆さんには,横浜から目を離せない,大忙しの週末になりそうだ.

※2013.02.04:一部語句修正