10月5日には,ニュルンベルク国際玩具見本市協会のプレスコンファレンスがあり,続いて10月19日から21日にかけては,ドイツ大使館主催による“ドイツフェスティバル2012”が,東京港区の青山公園で開催された.
さらにその後間もなく,ドイツ観光局から,報道機関向けのコンファレンスを開催するという案内状が届いたのだった.
ということで,このところなんだか,急にドイツが僕に近づいているような気がする,今日この頃なのであった.

“ドイツフェスティバル2012”,僕が訪問したのは秋晴れの土曜日.信州安曇野産の純粋黒パンを買ったり,ザクセン王室御用達ビール“ラーデベルガー”でノドを潤したり…….僕にとっては何ヵ月ぶりかの,つかの間の休日となった.
そして昨日11月7日のプレスコンファレンス,テーマは表題のとおり,来たる2013年のドイツ観光テーマについて.
メイン,若年層の旅行を手助けすること.周年テーマとしてリヒャルト・ワーグナー生誕200年とグリム童話発表200年のふたつを展開すること.そして自然再生エネルギーによる発電の普及など,“環境先進国ドイツ”への視察ツアーを推進すること,そしてドイツ観光局のサイトから“TOP100”と銘打って,ドイツの観光スポット100ヵ所についてさまざまな情報をチェックできるようになり,情報交換やランキングも可能になったこと.
などが発表された.さらに詳しくは,今月発売のとれいん本誌Coffee Cupでレポートする予定なので,楽しみにお待ちいただきたい.
それで今日の話題はといえば,このプレスコンファレンスの会場について.
ニュルンベルク国際玩具見本市協会のプレスコンファレンスはドイツ大使公邸が会場で,普段出入りできないところを訪問することができて興奮していたわけだけれど,ドイツ観光局のコンファレンスは,ドイツ大使館事務棟アトリウムが会場であると記されていたのだった.
ドイツ大使館の敷地内へは,昨年10月27日のここで記した“日独修好150周年”記念イベントの一環として立ち入らせてもらったことがあるけれど,建物の中に入るのは,もちろん初めて.

大使館事務棟の入り口.画面左側のドアは領事部の入り口で,ビザ発給などのために訪問された方もおられると思う.撮影に際しては,いうまでもなく,前もって許可を求めている.
現在の大使館事務棟は2005年に新築された現代的デザインの建物.会場となったアトリウムは5階まで吹き抜けのさわやかな空間だった.コンクリート打ちっ放しの壁には“Römerberg(ローマ人の山)というプレートがあった.これは,今年8月16日付けの,大使自身のブログによれば,改築前の建物のなかに存在した館員のための憩いの場に,だれともなく付けた名前で,新しい建物にもようやく復活したのだそうだ.普段はこのプレートの前にコーヒーメーカーなどが据えられ,休憩の場となっているとのこと.

とても気分のよい,アトリウムの吹き抜け.各フロアの通路の窓は,どういう規準なのか,まったく不規則な位置に開いていた.写真右は,壁の一角に取り付けられた“ローマ人の山”のプレート.元来はフランクフルト(マイン)の旧市街の広場の名前だそうだ.

プレゼンテーション冒頭には,ドイツ観光局アジア・オーストラリア地区統括局長のペーター
ブルーメンシュテンゲルさんによる挨拶があった.隣りに座るのは,ニュルンベルク国際玩具見本市協会会長来日の際のブログにも登場していただいた,ドイツ
大使館経済部長ルッツ H. ゲアゲンス博士.
今回は他のご用があって途中退席されたので,個人的な会話を楽しむどころか,まともなご挨拶もできずじまいだったのが残念だったが.
ブルーメンシュテンゲルさんは,再生可能エネルギーについて,ドイツでは日本より普及しているけれど,決して,ドイツが先生で日本が生徒,というような関係ではなく,対等の立場でドイツの実際を見に来て欲しいと力説された.
ゲアゲンスさんのスピーチは,森鴎外の“ドイツに住むことによってこそドイツが解る”との言葉をひき,さらに鴎外が考案した日本語のなかに“飛行機”が含
まれていることを紹介,その“飛行機”に乗って,このコンファレンスが終わったらすぐにでも“飛行機”に乗ってドイツへいらっしゃい,と,またもやウィッ
トに富んだものであった.
そしてあした11月9日は,ベルリンの壁が開かれ,東西の往来が自由になった記念日.あれからもう23年が経った.振り返る歴史もどんどん積み重なっていく.